サプライチェーン上流におけるCO2排出量削減
富士通グループのアプローチ
富士通グループでは、地球温暖化抑制のため、自社の排出量削減に加え、グリーン調達の一環として、お取引先にCO2排出量削減活動の実施を継続的にお願いしています。
2016年度からは、お取引先に、自社のお取引先(富士通グループから見た2次お取引先:以下、2次お取引先)への依頼を働きかけ、サプライチェーン上流に活動を展開しています。
また並行して、2018年度よりCDPサプライチェーンプログラムに参画し、国際的な環境調査活動に基づき、主要お取引先のCO2排出削減および水資源保全の活動をより深く掘り下げ、課題や施策を検討しています。
さらに新たな取り組みとして、国際基準であるSBT(Science Based Targets)に沿ったCO2削減目標の設定を主要お取引先に要請しました。2022年度からは従来CO2排出量削減活動の対象としていた製造に関わる部材のお取引先に加えて、役務、サービス分野のお取引先にも対象を拡大し、地球温暖化抑制をより強力に推進していきます。
SBTに沿った削減目標の設定に関して説明会を開催し、対象となるお取引先の約90%にご参加いただいております。
加えて、目標設定までの手順説明やFAQ等を共有する勉強会(ウェビナー)を実施しています。自社のCO2排出量(Scope1,2)の可視化とSBT水準目標設定の適合が判定できる簡易ツールを提供し、お取引先のCO2排出量削減活動を支援しています。
サプライチェーン全体で活動に取り組むことで、より大きな削減効果(シナジー)が得られ、またサプライチェーンを通じて、国境を越えて、より広範囲に活動の輪が広がることが期待できます。富士通グループはこうした取り組みを通じて、来るべきカーボンニュートラル社会の実現に貢献していきたいと考えています。
2023年度実績
第11期環境行動計画 目標項目 | 2023年度実績 |
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CO2排出量削減:サプライチェーンにおけるCO2排出量削減の取り組みを推進する。 | 富士通グループの主要お取引先(612社)を通じ、2次お取引先(49,000社以上)に削減活動の実施を依頼 |
CO2排出量削減:2次お取引先への活動展開を要請・支援
調達額上位80%を占める主要お取引先すべてに対し、CO2排出量削減活動の実施と2次お取引先への活動展開を富士通グループとして要請しています。また、独自の環境調査票でお取引先の活動状況を確認し、調査に協力いただいたお取引先には、今後の活動の参考として調査票の回答を分析した活動傾向をレポートとしてフィードバックし、さらなる活動の推進と2次お取引先への活動展開を依頼しました。
2023年度末の時点で、2次お取引先に活動を依頼したと回答いただいたお取引先は22.5%(126社)で、活動実施を依頼された2次お取引先はのべ約49,000社に上っており、大きな啓発効果が期待できます。
お取引先から2次お取引先への活動実施要求状況
※回答なしおよび2次お取引先なしとの回答除く
「CO2排出量削減活動の手引き」の提供
CO2排出量削減活動をサプライチェーン全体に広げていくため、富士通グループでは独自の説明資料を作成し、2017年11月末から当社ウェブサイトに公開してお取引先に提供しています。サプライチェーンで活動に取り組む重要性をお取引先により一層ご理解いただくとともに、2次お取引先への活動依頼・支援にも活用していただくことを目的にしています。今後も富士通グループは、グローバル企業としての役割を果たすため、地球温暖化抑制のために何が必要かを常に考え、取り組んでいきます。
「CO2排出量削減活動の手引き」は下記URLからダウンロードできます。
お取引先向け説明資料