ダイバーシティ&インクルージョン

目標

2030年度までに達成する長期目標

多様性を尊重した責任ある事業活動(レスポンシブルビジネス)に取り組み、誰もが自分らしく活躍できる企業文化を醸成する。
個人のアイデンティティ、特に、性別、年齢、SOGI、民族・人種、健康・障がいに関わらず、誰もが違いを認めあい、活躍できるようにする。

2020年度までに達成する短期目標

インクルーシブな企業文化の醸成

KPI :
  • 社員意識調査でのD&I関連設問の肯定回答率向上。
  • リーダーシップレベルにおける女性比率増。

方針

富士通グループでは、FUJITSU Wayの企業指針「多様性を尊重し成長を支援します」に基づき、「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」の取り組みを進めてきました。今やダイバーシティは、「性別」「障がい」「国籍」などの属性だけでなく、働き方、コミュニケーション、多文化共生など、様々な場面や切り口で語られています。

こうした広がりを反映させ、個々の多様性を活かす「インクルージョン」に向けた取り組みを、より力強く推進するための指針として、「Global D&I Vision & Inclusion Wheel」を策定しました。

これは、D&Iに関する富士通グループの総合的な取り組みを表現するとともに、当社にとってD&Iが何を意味するかを表しています。Global D&I Visionでは、「誰もが自分らしくあるために」を目指す姿として掲げ、それを実現するためのビジョン・戦略目標・重点領域を定めています。また、Inclusion Wheelでは、重点領域を中心として、多様な属性・領域を対象として推進を図ることを明記しています。

Global D&I Vision & Inclusion Wheel

推進体制

富士通では、2008年にダイバーシティ推進室を設置し、社長およびダイバーシティ担当役員の下、富士通グループのD&Iの推進を行っています。

定期的に全リージョンのダイバーシティ推進担当者が参加する会議を開催し、各リージョンにおける課題や施策の共有、グローバルで連携した推進施策の企画立案を行っています。国内においては、グループ会社各社からダイバーシティ推進責任者を選出し、推進責任者会議などで情報を共有するとともに、富士通との連携強化や施策の共有化などを図りながら、ダイバーシティ推進を行っています。

また、富士通および国内グループ会社では、ダイバーシティ推進の現状を認識するため、毎年、すべての社員を対象に、ダイバーシティに関するアンケート調査を実施しています。

国内では、この調査結果などから見えてきた4つの取り組むべき項目「上司のマネジメント」「職場環境」「社員個人の意識」「ワークライフバランス」を踏まえ、3つの主な活動「組織の風土改革」「個人の活躍支援」「働き方改革」に重点的に取り組んでいます。

国際規範への賛同

富士通グループは、国連グローバル・コンパクトとUN Womenが共同で作成した「女性のエンパワーメント原則」のCEOステートメントに2017年度に署名し、同原則への賛同を表明しました。また、2018年度には、同じく国連が公表した「LGBTIに関する企業行動基準」に日本企業として初めて賛同を表明するなど、グローバルなダイバーシティ推進の動きを積極的に取り入れています。

女性社員の活躍支援

富士通では当面の優先課題として、女性幹部社員の確実な輩出に向けた数値目標(2020年に女性社員比率20%、新任女性幹部社員比率20%)を設定しており、この目標を達成するための活動を推進しています。

具体的には、リーダー層から管理職登用候補を人選し、職場・経営層・人事・ダイバーシティ推進室が連携しながら、個人に合わせた育成プログラムを策定、実施しています。また、直接的に管理職登用候補となるリーダー層だけでなく、その他の層に対してもキャリアの振り返りや今後のキャリア形成につながるワークショップやイベントを開催することで、女性社員の登用促進のためのパイプラインを整備するとともに、一人ひとりの女性社員の活躍を支援しています。

主な女性活躍推進施策
女性に関する数値目標の設定と進捗

女性リーダー育成プログラム

プログラム参加者によるプレゼンテーションプログラム参加者によるプレゼンテーション

富士通および国内グループ会社では、2011年度より、女性社員の長期的なキャリア継続の支援を目的としてリーダー職を担える人材、さらには将来の幹部社員の育成プログラムを実施しています。このプログラムでは、各部門から選出されたメンバーを対象にチーム活動を主体とした集中講義とOJTを約半年間にわたって実施し、キャリア意識の向上やマネジメント能力の開発を図ります。最終的には各チームが経営層に提言します。

本プログラムは、修了者のうちすでに6割以上が昇格しており、女性活躍推進において着実な効果を生んでいます。

女性社員向けキャリアワークショップ

富士通および国内グループ会社では、リーダークラスの若手女性社員を主な対象に、女性社員のさらなる登用促進を目的に複数のロールモデルとの対話や経営幹部とのディスカッションを行っています。受講を通じて、女性社員自身の幹部社員登用に対する先入観の払拭やキャリアにおける選択肢拡大、上位ポジションに求められる広い視野の獲得などを図っています。

キャリア形成支援セミナー

富士通および国内グループ会社では、女性社員のキャリア形成に向けて、広く全女性社員を対象としたセミナーを実施しています。このプログラムでは、社内外のロールモデルの講話やグループディスカッションなどを通して、日々のチャレンジにつながるマインドの醸成や、自身の持続的な成長に向けた、中長期的なキャリア意識の醸成を目指しています。

国際女性デーイベント

富士通グループでは3月8日の国際女性デーにちなみ、各種活動を実施しています。グローバル連携施策としては、世界各国で活躍する女性社員のショートインタビューを社内共有サイトに公開し、日本国内では、「女性が輝き続けるために」をテーマとして、社内で活躍するロールモデル講話や産業医による医学的見地からの健康・美容に関する講話、女性社員同士のネットワーキングセッションなどを実施しました。

かながわ女性の活躍応援団への賛同

行動宣言行動宣言

「かながわ女性の活躍応援団」は、神奈川県内に本社または主要な事業所を有する女性活躍推進に積極的な著名企業や行政、大学などの男性トップで結成され、各応援団員が行動宣言を発信することにより、女性活躍を応援するムーブメントを創出する取り組みです。富士通は2015年11月より応援団企業となり、田中社長が女性活躍推進のムーブメント拡大に向けた行動宣言を行いました。本活動には20社の団員企業が参画し、活動の活性化に取り組んでいます。

障がい者の雇用促進と活躍支援

障がい者雇用率の推移(富士通)

富士通では、障がい者の職域を限定することなく採用活動を行っており、営業、SE、開発、研究、事業スタッフなど、様々な職種で障がいのある方が活躍しています。

採用にあたっては、障がいのある求職者向けのパンフレットを用意し、社員のインタビューや、障がい者雇用の考え方、入社後の職域の広さを掲載することで、障がいの有無にかかわらずいきいきと働ける環境を伝え、不安を解消しています。また、入社後も長く働けるよう、人材育成から定着まで長期的なフォローを行っています。この一例として、新入社員導入時の教育や、本人の能力が最大限発揮できるよう職場と連携した面談を実施しています。

また、障がいのある社員を受け入れる際の職場向けのマニュアル「ワークスタイルガイドライン」を作成し、障がいのある社員とともに働くにあたって双方が考慮すべき点について障がいの状況ごとに記載しています。

障がいをテーマとするダイバーシティ推進フォーラム

富士通では、障がい者の職場での活躍支援に向けて、フォーラムを開催しています。2018年度は当社として初めて発達障がいをテーマとして取り上げ、社外有識者および発達障がいの当事者からの講演、シミュレーターを用いた体験会を行いました。

国際障がい者デーの取り組み

富士通グループでは、単に法定雇用率を達成するだけでなく、障がいの有無にかかわらず活躍できる組織風土の醸成に向けた施策を展開しています。12月3日の国際障がい者デーには、国際的な取り組みである「Purple Light Up」に賛同しテーマカラーである紫を使用した社内広報を行い、グローバルでは各リージョンの取り組みを共有するWebinarを、日本国内では聴覚障がいをテーマとした映画会を、それぞれ開催しました。

障がい者雇用の促進に向けた特例子会社の設置

富士通および国内グループでは、障がいのある方々に働ける場をより広く提供していくことを目的として、特例子会社を設立しています。各社では、一人ひとりの障がい特性に配慮し、より活躍できる職場を目指しています。

 設立障がい者主な作業事業所
富士通エフサス太陽
株式会社
1955年33名ATM・パソコン・プリント版のリペア、富士通の保守サービスに関する各種業務別府
富士通ハーモニー
株式会社
2013年105名リサイクル業務、オフィス環境業務、ヘルスキーピング業務、ノベルティ作成会議・イベントの運営サポート、仕出し弁当の注文・販売、健診サポート川崎、沼津、品川、芝浦横浜、新子安、青森、札幌、長野、仙台、新潟、大宮、沖縄
株式会社
富士通SSLハーモニー
2017年12名社内配達関連、オフィスサポート、オフィス環境維持・管理、リサイクル関連川崎

グローバルな人材の活躍支援

富士通は、国籍や人種に関わりなく活躍できる企業風土づくりを進めています。国内外の留学生向けキャリアイベントへの参加や自社セミナーの開催、海外の大学生のインターンシップ受け入れなどを通じて、外国人留学生や海外大学生をはじめとするグローバルな人材を採用しています。その結果として2019年3月末時点で391名の外国籍社員が富士通で働いています。

2007年からは外国籍社員が能力を最大限に発揮できるよう支援するプロジェクト「Integr8」を発足させ、働きやすい職場づくりに取り組んでいます。外国籍社員が富士通の組織環境や日本での生活に溶け込めるよう、規則・規定、出張などの人事手続き、ビザの取得方法、衣食住などを解説するイントラネットを整備し、英語での質問や相談を受け付ける体制を整えています。さらに、職場の国際的な統合(インテグレート)を支援する場へと活動範囲を広げ、富士通グループにおけるグローバルソサエティーの形成支援や、外国籍従業員の意見収集・情報交換のためのワークショップ、外国籍の新入社員と先輩社員とのネットワーキングイベントなどを開催しています。

仕事とプライベートの両立支援

富士通は、仕事と出産・育児、介護などの両立のための仕組みの整備を進めています。

出産・育児については、「次世代育成支援対策推進法」に則った「行動計画(注1)」を策定し実行しているほか、ベビーシッター費用補助制度の整備や事業所内保育所の設置・運営をしています。また、育児休職からの復帰直後の社員を対象に、職場復帰支援やネットワークの構築を目的に、フォーラムを実施しています。なお、復職後の社員向けフォーラムは2016年度より対象者の受講を必須化し、育児中社員を部下に持つ上司を対象としたセミナーは、2017年度より開催回数を増やすなど、ダイバーシティマネジメントの推進を図っています。

  • (注1)
    行動計画:
    2005年から実施しており、現在は第6期行動計画(2018年4月1日~2021年3月31日)を実行中です。

第6期行動計画書(96KB)
https://www.fujitsu.com/jp/documents/about/csr/employees/system/season-6-action-plan.pdf

プラチナくるみん

次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画を策定し、「くるみんマーク」を取得している企業のうち、さらに両立支援の取り組みが進んでいる企業として厚生労働大臣から2015年11月に「プラチナくるみん」の認定を受けました。

介護については、2017年度より「仕事と介護の両立支援セミナー」を開催しており、社内外の支援制度や介護に対する心構え、介護に向けた事前準備などの基礎知識を学ぶ機会を設けています。

性の多様性の理解 ~LGBTも働きやすい職場づくりに向けて~

社内有志にてパレード参加社内有志にてパレード参加

誰もが働きやすく、能力を存分に発揮できる環境づくりのために、富士通では性の多様性(LGBTなど)への理解を深める取り組みを進めています。2016年、D&Iに向けて、LGBTも働きやすい職場環境を作っていく旨、富士通グループ全社員にトップメッセージを発信しました。日本では、同性パートナーについても、慶弔見舞金の支給、休暇、休職などの社内制度の適用範囲を拡大しています。

人権研修やリーフレット配付、経営幹部向け講演会、イントラネットでのメッセージ発信などにより、全社的な認知を進める一方で、多様なLGBT当事者と一緒に話し合う「LGBT+Allyミーティング」を開催し、“アライ”(Ally=理解者、支援者)の輪を広げる取り組みも実施しています。これまでに、LGBTとアライをテーマとした映画上映会などを開催しました (2017:「ジェンダー・マリアージュ」、2018:「カランコエの花」)。参加者が、オフィスPCやカードケースにLGBTの尊厳を象徴するレインボーカラーのシールを貼り、自然な“アライ宣言”をする動きも出始めています。

社外表彰・認定

富士通のダイバーシティ活動に対して社外からいただいた過去の評価・表彰はこちらをご覧ください。

2018年度の実績

組織風土変革に関する取り組み(富士通)

  • ダイバーシティ全社推進フォーラム:2018年度参加者 300名
  • アンコンシャスバイアスに関するe-learningの実施:受講者 29,859名
  • 役員向け講演会の実施(日本):「LGBTと企業活動」(講師:認定特定非営利活動法人グッド・エイジング・エールズ 柳沢正和氏)

女性社員の活躍支援に関する取り組み(富士通)

  • 女性社員比率:17.1%、女性幹部社員比率:6.15%、新任女性幹部社員比率:11.5%
  • 女性リーダー育成プログラムの実施:2018年度参加者 78名
  • 女性社員向けキャリアワークショップの実施:2018年度参加者 48名
  • キャリア形成支援セミナーの実施:2回 参加者146名
  • 国際女性デーイベント(日本)の開催:参加者 60名

障がい者の雇用促進と活躍支援に関する取り組み(富士通)

  • 障がい者雇用率:2.28%(2018年6月時点)
  • 障がい者社員向けダイバーシティ推進フォーラムの実施:参加者63名
  • 国際障がい者デーの聴覚障がいをテーマとした映画会を開催(日本)

グローバルな人材の採用と活躍支援に関する取り組み(富士通)

  • Integr8ワークショップ・イベント開催:2回

仕事とプライベートの両立支援に関する取り組み(富士通)

  • 事業所内保育所の運営:2018年度2か所追加(計3か所)
    • 保健師からの健康アドバイス、育児経験のある女性幹部社員の講話、外部講師講演、グループディスカッション
    • 育児中女性社員の特徴に関する講演、外部講師によるマネジメントに関する講演、グループディスカッション
  • 出産・育児制度利用者数および育児休職からの復職率・定着率(富士通)
    制度利用者数(2018年度:富士通)(単位:名)
 利用者数男性女性
育児休暇44260382
介護休暇17125
短時間勤務(育児)84119826
短時間勤務(介護)936
出産育児サポート休暇585585-

育児・介護休職からの復職率・定着率(2018年度:富士通)

 復職率定着率
育児休職99.5%97.8%
介護休職95%71.4%
ページの先頭へ