トップメッセージ

富士通株式会社 代表取締役社長 時田 隆仁

昨年は気候変動問題に対し、グローバル社会が2050年までのカーボンニュートラルへ舵を切り、政府や自治体に加え多くの企業が目標を掲げた年でもありました。また、パンデミックにより、想定を上回るスピードでデジタル化が進み、ビジネス、人々の生活様式・価値観に大きな変化をもたらしています。

企業は、社会の持続可能性の向上に貢献し、世界規模の急速な変化や将来の不確実性に対するレジリエンスを高めなければ生き残っていけないことは明らかです。そのためには、全てのステークホルダーに共感し、配慮して、長期的な視点を持って社会の持続可能性と事業の経済性を両立させていくことが企業経営に欠かせないという思いを一層強めています。

富士通グループは、昨年、当社の存在意義であるパーパスを「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」と定めました。現在、すべての企業活動をパーパス実現のための活動とする「パーパスドリブン経営」を目指し、事業ポートフォリオや人事・評価制度、組織、カルチャーまでを含む、財務・非財務両輪での変革(トランスフォーメーション)を図っています。

財務面では、持続可能な社会の実現のために取り組むべき課題と、テクノロジー企業としての競争優位性の観点から、成長領域For Growthにおける7つの重点注力分野を設定しました。今後この分野に重点投資を行い、お客様・社会の持続可能性向上と当社の成長を図っていきます。非財務面では、社内DX活動として、全社員参加型のFUJITRAプロジェクトで、組織カルチャーの変革を強力に推進しています。さらに、あらゆるステークホルダーへの責任あるビジネスを目指したGRB(グローバルレスポンシブルビジネス)の枠組みで、人権・多様性、ウェルビーイング、環境、サプライチェーンなどの課題において、ありたい姿と目標を設定した活動を行っています。中でも、環境については、当社グループ自身の温室効果ガス削減目標を1.5℃レベルに上方修正するとともに、お客様・社会のカーボンニュートラルに向けた貢献を目指しています。

自らの変革の進捗を測るため、当社グループでは、昨年、従来の財務指標に加えて、お客様や従業員からの信頼および社内DXの進捗を測る指標を非財務指標として経営指標に設定しました。現在は、財務指標と非財務指標、非財務指標とGRBの関係性の可視化に取り組んでいます。当社の成長、お客様・社会の持続可能性の向上への貢献、そして当社自身の変革とそれらの関係性をデータで分析し、それに基づく予測を行うデータドリブン経営を行うことで、パーパス実現を推し進めていきます。

パーパスにもとづく活動は、SDGsへの貢献に繋がります。SDGsの本質とは2050年に90億人を超える人々が、地球の限界の中で良い生活を営めるよう、国際社会が成し遂げるべき社会システムの変革(トランスフォーメーション)であると考えています。当社自身がデータドリブン×パーパスドリブンの経営でサステナブルな成長を実現するとともに、お客様とエコシステムを形成し、DX(デジタルトランスフォーメーション)をリードしながら、地球規模の社会課題解決の牽引役となることを目指します。

最後に、富士通は国連グローバル・コンパクトの署名企業として「人権・労働・環境・腐敗防止」に関する10原則を支持し、人々や社会へのマイナスの影響を最小化するあらゆる努力と、不正を許容しない企業風土の浸透を推進することをお約束します。

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