人権

目標

2030年度までに達成する長期目標

「富士通グループ 人権に関するステートメント」に基づき、「社員」「サプライチェーン」「顧客・エンドユーザー」そして「社会全体」という全ての側面で人権を尊重する。この考え方に従い、富士通グループは全ての事業活動を横断した人権デューデリジェンスを実施する。

方針

富士通グループ共通の価値観を示すFUJITSU Wayでは、行動規範の1番目に「人権を尊重します」と掲げています。これは、「あらゆる企業活動の中で、『人権尊重』の精神を根底に据えて活動する」という企業の姿勢を明示したもので、全グループ社員が、この精神を実際の行動で示していくことを徹底するよう努めています。

こうしたFUJITSU Wayの行動規範に沿った人権尊重の取り組みを推進するため、富士通グループは2014年12月に「富士通グループ人権に関するステートメント」を公表しました。これは日・英を含む21カ国語に翻訳され、グループ各社で浸透を図っています。また、雇用における人権尊重を徹底するため「富士通グループ 雇用における人権尊重に関する指針」も定めています。

富士通では、「世界人権宣言」や国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」など、人権や労働に関する普遍的原則に基づく国連グローバル・コンパクトの10原則(注1)への支持を公式に表明しており、今後も、人権重視の経営を推進していきます。

  • (注1)
    国連グローバル・コンパクトの10原則:
    「人権」「労働基準」「環境」「腐敗防止」の4分野において、企業が遵守すべき10原則を示したもの。

また富士通グループは、2019年3月に富士通グループのAIと倫理への取り組みとして、「富士通グループAIコミットメント」を策定しました。これは、今後ますます進展するAIの社会実装に向けて、安心・安全なAIがお客様や社会へもたらす価値のさらなる創出を目指し、AIの研究・開発・提供・運用などのビジネスに携わる企業として、富士通グループが守るべき項目を整理したものです。

推進体制・定期レビュー

富士通グループでは上記の「富士通グループ人権に関するステートメント」に従い、グローバルなバリューチェーン全体を通じて、事業活動の人権への影響を特定し、負の影響を防止・緩和していく「人権デューデリジェンス」の構築に取り組んでいます。

その活動の中で幅広い社内部門へのヒアリングや国内外の専門家との意見交換を通じて、特に事業活動によってもたらされる影響が大きい3つの領域として「サプライチェーン」「社員」「顧客・エンドユーザー」を定め、これらに対する人権課題の解決に向けた活動を実施しています。

また人権デューデリジェンスを推進していくためにグローバル・レスポンシブル・ビジネスの人権・多様性ピラー内において、各リージョンの人権業務担当者による定期的な会議体制を構築しました。今後、目標とKPIの達成に向けた進捗状況の確認や人権デューデリジェンスに関する意見交換を実施していきます。

人権に関する啓発活動

富士通では、人事担当役員を委員長とする「人権啓発推進委員会」を設置しています。啓発活動の実行組織として職場代表をメンバーとする「地区委員会」を国内24事業所に設置し、国内グループ各社約80社においても同様の委員会を設置しています。

各地区やグループ会社での活動状況や課題は、人権啓発推進委員会の事務局で定期的に確認しており、これらの実績に基づいて、人権啓発推進委員会で年単位の活動の総括・方針決定を行い、継続的かつ組織的な啓発活動を展開しています。また「富士通グループ人権ステートメント」の社内浸透を図るため、「ビジネスと人権」ポスターを制作し、国内外約230拠点にて掲示しています。

人権啓発活動推進体制
人権啓発推進委員会を中心とした取り組み

人権に関する教育

富士通および国内グループ会社は人権啓発推進委員会で決定した方針の下、全社共通の研修コンテンツに、それぞれの地区やグループ会社の具体的課題を加味しながら、研修啓発活動を行っています。入社・昇格時に対象者全員が受講する研修や、年間を通して行われる研修会では、同和問題や職場のハラスメント問題をはじめ、LGBTへの理解促進、ビジネス遂行上の人権問題など、様々なテーマを取り上げています。また、人権尊重の企業風土を根付かせるには、経営トップ層の理解が欠かせないとの認識から、富士通および国内グループ会社は役員就任時に、国際人権基準に基づく企業活動の考え方を含む研修を実施しています。また、社員一人ひとりの人権課題に対する意識向上を図るため、富士通グループは全社員を対象とした「ビジネスと人権」に関するe-Learningを開発。2018年度末までに国内外のグループ社員の約10万人が受講しています。

人権に関する相談・通報の窓口

富士通グループは、世界中のさまざまな国や地域において社会と密接に関わりながら事業活動を行っています。それらの社会と関わっていくなかで、FUJITSU Wayにおいて掲げているとおり、様々な立場からの意見に耳を傾け、理解しようとするべく、社内外から人権に関わる相談や意見を収集するための仕組みを用意しています。

富士通グループ全社員向けに相談や意見を受け付ける仕組みをイントラサイト内に設けており、富士通としては「人権に関する相談窓口」を日本国内の16箇所に設置し一つ一つの相談に対応しています。相談内容は、個人情報やプライバシーに十分に配慮したうえで、人権啓発推進委員会に報告しているほか、監査役に対して定期的に報告するなどして、窓口の活用状況の確認、再発防止の取り組みに活かしています。

「コンプライアンスライン/FUJITSU Alert」を設置し、グローバルに、富士通グループ全社員およびお客様やお取引先等の第三者からの人権侵害を含むコンプライアンス違反行為に関する通報、相談を受け付けています。また、国内のお取引先様向けには、「お取引先コンプライアンスライン」を設置しており、富士通の調達活動におけるコンプライアンス違反行為やその疑念がある行為に関する通報を受け付けています。

強制労働、児童労働の防止に向けた取り組み

富士通グループでは、強制労働・児童労働を行わないことを定めています。毎年、富士通グループにおける強制労働・児童労働の防止に向けた取り組みを確認するためにISO26000に基づいたCSR書面調査を実施しています。

また、お取引先に対しては、「富士通CSR調達指針」を公表し、その中で強制労働・児童労働の排除を要請しており、強制労働・児童労働の排除を含むCSRへの取り組み状況を確認する書面調査も実施しています。

2018年度の実績

人権デューデリジェンスにおける3つの領域の人権課題に関する取り組み(富士通)

領域人権課題2018年度の主な活動内容
サプライチェーン労働環境、紛争鉱物
  • 「富士通グループ紛争鉱物対応方針」を「責任ある富士通グループ責任ある鉱物調達方針」として改定し、あわせて対象鉱物を拡大
  • お取引先のRBA規範適応を確認する「CSR調査」及びその結果フィードバックを実施(物品購入主要208社)
  • 「製造請負会社」および「製造派遣会社」に対するCSR調達指針の通知ならびに指針への同意書提出の要請
  • お取引先9社に対し、RBA規範適応監査を実施
  • グループ内製造拠点のRBA行動規範対応状況を確認
  • グループ内の国内外3製造拠点に対し、RBA規範適応模擬監査を実施
社員差別・ハラスメント、労働時間
  • ISO26000に基づく書面調査を国内外グループ会社97社に対して実施し、人権尊重への取り組み状況を確認
  • 「国連LGBTIに関する企業行動基準」への支持表明を機に、社長以下、全役員が出席する連絡会において、社外有識者を招き講演会を実施。性的指向や性自認に関わらず働きやすい職場・社会のあり方について考える契機とした
  • 様々な差別・ハラスメント防止をテーマに、入社時・昇格時研修および全国各地でも地区別人権研修を継続実施
  • 障がいの有無に関わらず活躍できる職場・社会を目指し、「心のバリアフリー」研修を全社で実施(集合研修およびe-Learning)
  • 長時間労働を前提としない多様で柔軟な働き方のために、社内制度の見直し、ICT活用、マネジメント改革を推進
  • 日常の中に潜む構造的な差別について振り返るとともに、ダイバーシティ&インクルージョンのさらなる推進を図るため、全社員対象の「無意識の偏見」e-Learningを実施
  • RBA行動規範に合わせた社内規則・書類などの見直し
顧客・エンドユーザープライバシー・データセキュリティ
  • 「富士通グループAIコミットメント」公表と合わせ、AIに関する人権影響評価を実施。AIビジネス推進に際して業種別に留意すべき点や、職種別業務として検討すべき点などを整理し、具体的施策の検討に結び付けていく

人権課題に関する教育

    • 同和問題、職場のハラスメント、性の多様性への理解促進、ビジネス遂行上の人権問題
    • 同和問題、職場のハラスメント、性の多様性への理解促進、ビジネス遂行上の人権問題
    • 同和問題、職場のハラスメント、性の多様性への理解促進、ビジネス遂行上の人権問題
    • 国際人権基準に基づく企業活動の考え方を含む研修

人権課題に関する啓発活動

  • 富士通および国内グループ会社従業員・家族を対象とした人権啓発標語の募集・表彰:応募数 6,590件
  • 富士通および国内グループ会社従業員への人権リーフレットの配布
  • 富士通および国内グループ会社の事業所に啓発ポスター掲示
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