コンプライアンス

目標

2030年度までに達成する長期目標

富士通グループは、企業価値の維持・向上の観点から、コンプライアンスを含む内部統制体制の整備および運用を経営の最重要事項の一つと認識し、Fujitsu Wayの「行動規範」を組織全体に周知徹底する。さらに、あらゆる事業活動において社会的な規範を含むより高いレベルの企業倫理を意識し、誠実に行動する。

方針・推進体制

富士通グループでは、「内部統制体制の整備に関する基本方針」(注1)に基づき、取締役会に直属するリスク・コンプライアンス委員会(委員長:代表取締役社長)が、グループ全体のコンプライアンスをグローバルに統括しています。リスク・コンプライアンス委員会は、Chief Risk Management & Compliance Officer(CRCO)を任命し、コンプライアンスに関する委員会の方針決定とその実行に当たらせるとともに、グローバルコンプライアンスプログラムを整備しました。

また、下部委員会として各リージョンに設置されたリージョン・リスク・コンプライアンス委員会と連携し、グループ全体でのFUJITSU Wayの行動規範の認知度向上とその遵守を図っています。

グローバルコンプライアンスプログラムの運用状況については、リスク・コンプライアンス委員会、リージョン・リスク・コンプライアンス委員会で定期的に確認し、取締役会に報告しています。経営層による実践および監督の下、富士通グループの事業活動にかかわる法規制等の遵守に必要な社内ルール、教育、監視体制の整備と運用を推進しています。

FUJITSU Wayの行動規範の内容

行動規範FUJITSU Wayの行動規範

FUJITSU Wayにおいて、富士通グループの全社員が遵守する事項である「行動規範」を右記のとおり示しています。

また、富士通では、FUJITSU Wayの行動規範を詳細化し、富士通グループに所属する全世界の社員が法令を遵守し行動する手引きとして作成したGlobal Business Standards(GBS)(注2)を20カ国語で展開し、富士通グループで統一的に運用しています。

経営者の取り組み

富士通では、社員へのメッセージ発信など、経営者がコンプライアンスに取り組む意思表示を積極的かつ継続的に行うことにより、富士通グループ全体における行動規範およびGBSの浸透・実践を図っています。

電力会社様向け通信機器の取引に関する独占禁止法違反事案を受け、社長自らが国内外の全社員向けに、談合・カルテルをはじめとするコンプライアンス違反からの決別を宣言するメッセージを繰り返し発信しています。海外においても、リージョン長やグループ会社の経営層より、コンプライアンスと不正を許容しない企業文化(ゼロ・トレランス)の重要性を説くメッセージを継続的に発信しています。

さらに、2017年12月より、国連が提唱する「国際腐敗防止デー」(12月9日)にあわせてFujitsu Compliance Weekを新たに定め、コンプライアンスについて改めて考え、対話を促すメッセージのグループ一斉発信などを行っています。

グローバルコンプライアンスプログラム

富士通では、FUJITSU Wayの行動規範およびGBSの浸透・実践を図るために、グローバルコンプライアンスプログラムFujitsu Global Compliance Program(GCP)を策定し、グループ全体のグローバルな法令遵守体制の維持・向上に取り組んでいます。GCPでは、様々なコンプライアンスに関する活動を5つの柱として体系的に整理し、当社が継続的に取り組むべき事項を明確化するとともに、富士通のコンプライアンス体制・活動への理解促進を対外的にも図っています。各リージョンにおいては、これに基づき各国・地域の法制度、政府機関の指針などを踏まえ、様々な施策・取り組みを実施しています。

GCPの実行にあたっては、グループ内の規定を整備し各リージョンにおけるコンプライアンス業務の責任者を配置して実行体制を確保しています。社員に対しても様々な教育を継続的に実施し、FUJITSU Wayの行動規範およびGBSの浸透を図っています。また、不正等の未然防止・早期発見・是正を図るため、内部通報窓口(注3)を設置しているほか、コンプライアンス違反が発見された場合は、直ちにリスク・コンプライアンス部門に報告することが定められています。その他、リスクアセスメントや監視、外部専門家のレビューなどを通じてGCPの実効性の確認を定期的に行い、GCPの継続的な改善を図っています。

グローバルコンプライアンスプログラムの推進については以下のPDFをご覧ください。

グローバルコンプライアンスプログラム
グローバルコンプライアンスプログラム

  • (注3)
    内部通報窓口

    富士通グループにおいては、グループ全社員(退職者、出向者、契約社員、嘱託社員、派遣社員などを含む)からの内部通報・相談(匿名によるものを含む)を受け付ける窓口を社内外に設置し、「コンプライアンスライン/FUJITSU Alert」として運用しています。

    国内においては、「お取引先コンプライアンスライン」を設置し、富士通と国内グループ会社が直接、物品・サービス・ソフトウェアなどを調達しているお取引先からの通報を受け付けています。また、海外においては、お客様やお取引先等の第三者からの通報も含め、20カ国語で24時間365日受け付けています。

コンプライアンス問題への対応

富士通は、2016年7月に東京電力株式会社(現 東京電力ホールディングス株式会社)様向けの電力保安通信用機器の受注調整に関し独占禁止法違反が認定され、排除措置命令および課徴金納付命令を受けたこと(以下、東京電力事案)に続き、2017年2月には中部電力株式会社様向けハイブリッド光通信装置および伝送路用装置の取引についても独占禁止法違反の認定を受けました(以下、中部電力事案)。中部電力事案については、直ちに課徴金減免申請を行ったことにより、当社は課徴金の全額免除を受けるとともに、排除措置命令の発令も免れることになりましたが、一連の事態を招いたことを改めて深く反省し、皆様に多大なご心配をおかけしたことをお詫び申し上げます。

これらの事案を受け、富士通では、違反に関与した社員を懲戒に処するとともに、取締役会の決議に基づき、会長および社長を含む関係役員7名に対し役員報酬の減額処分(月額報酬10~30%を3カ月減額)を行いました。また、東京電力事案の発覚後直ちに、社長自ら、全役員・社員に対し、談合・カルテルの根絶を宣言し、以降も、メッセージを全役員・社員に繰り返し伝えるとともに、担当役員もコンプライアンスを徹底する意思を配下の社員に周知しています。加えて、国内外の富士通グループ全役員・社員に向けて、前述のようなコンプライアンス教育も実施しています。

さらに、国内では、GCPの実効性を確保することを目的として、公正取引委員会の「企業における独占禁止法コンプライアンスに関する取組状況について」に基づき「国内コンプライアンスプログラム」を整備しました。2017年度に引き続き2018年度も、特に独占禁止法に関する内容を中心とした「社内研修」「監査」を重点施策として掲げ、現場部門との関係構築、双方向コミュニケーションを促進し、談合させない環境づくりに取り組みました。

今後も継続して、これらのプログラムに基づき、コンプライアンスに関する取り組みを強化しながら、早期の信頼回復を目指して再発防止の徹底に努めます。

安全保障輸出管理への取り組み

国際的な平和・安全の維持という観点から、大量破壊兵器や通常兵器の開発・製造に転用される可能性がある貨物・技術の輸出・移転については、国際的な安全保障輸出管理の枠組みによって管理されています。わが国でもその枠組みの中で「外国為替及び外国貿易法」(「外為法」)の下、安全保障輸出管理規制が実施されています。

富士通においても、FUJITSU Wayの行動規範の1つ「法令を遵守します」にしたがって、外為法だけでなく「域外適用」される米国輸出管理規則(EAR)に則った安全保障輸出管理推進を基本方針とする「安全保障輸出管理規程」を制定し、その徹底に努めています。

管理体制としては、代表取締役社長を安全保障輸出管理の最高責任者に、法務・コンプライアンス・知的財産本部安全保障輸出管理室を推進組織として体制整備し、すべての貨物輸出・海外への技術提供について該非判定と取引審査(仕向先国・地域、用途、顧客の確認)を実施し、必要な輸出許可を取得したうえで輸出を行っています。また、法令違反発生時には速やかな報告を行うことを「安全保障輸出管理規程」において定めています。業務遂行に際しては、輸出管理規制を管轄する経済産業省とも緊密に連携しつつ、法令違反など「漏れ」のない管理の徹底に努めています。

この安全保障輸出管理における社内制度を維持・継続していくために、定期的な監査および役員・社員に対する輸出管理教育を継続しています。 国内外のグループ各社に対しては、適切な安全保障輸出管理に向けた規則の制定や体制の確立について指導するとともに、教育支援、監査支援、グループ間情報交換会の開催などの活動を行っています。また、2013年度より全世界の海外グループ会社に対し、20カ国語によるe-Learningで安全保障輸出管理基礎教育を展開しています。

税務に対する考え方

富士通における税務コンプライアンスは、FUJITSU Wayの行動規範に則り、遂行されています。

  • 各国の租税法令・条約等、OECD等の国際機関のガイドライン等を遵守し、適正な申告や納税に努めています。
  • 関係会社間の取引においては独立企業間価格の原則を遵守し、事業活動が行われている国での適切な納税に努めています。

また、税務当局との関係においては、FUJITSU Wayの行動指針に則り、健全な倫理観と誠実さをもって実践しています。
上記を踏まえたうえで、FUJITSU Wayの企業指針に則り、企業価値を継続的に向上させるため、適正な税務管理の実現を目指しています。

2018年度の実績

コンプライアンス教育

  • 国内
    • 富士通および国内グループ会社新任役員向け教育
    • 富士通および国内グループ会社管理職向け社内研修
    • 富士通および国内グループ会社全社員向けe-Learning:受講率 富士通98.3%、国内グループ会社98.4%(2019年5月時点)
    • 新入社員向けe-Learning:受講率 富士通99.6%、国内グループ会社98.9%(2019年5月時点)
    • 営業部門向け集合教育:公共ビジネスの担当部門を中心として実施
  • 海外リージョン
    • 海外グループ会社社員向けe-Learning(20カ国語72カ国に提供):受講率93%超(2019年4月時点)
    • 新入社員向けe-Learning
    • 各リージョン・部門別集合教育
    • 海外赴任者向け教育:毎月

安全保障輸出管理

  • 定期内部監査:富士通社内30部門
  • 監査・教育・体制強化支援:国内グループ会社37社、海外グループ会社12社
ページの先頭へ