環境マネジメントにおける取り組み(事例)紹介
ICTを活用した運用
富士通グループでは、環境経営の効率化と可視化を目指して、ICTを駆使した独自の環境マネジメントツールを積極的に活用しています。
ICTを活用したEMSの運用
富士通グループでは、ICTを駆使した独自の環境マネジメントツールを活用しています。例えば、世界各地に点在する事業所において計画・実績・施策情報などを一元管理できる「環境経営統合DB(Ecotrack)」、コンプライアンスやリスク管理の状況を一元管理してEMSの運用を支える「環境ISO14001運用支援システム(Green Management System:GMS)」などを駆使して、環境経営の効率化と可視化を図っています。
また、富士通グループ全社のコミュニケーション基盤をEMS運用に活用しています。例えば、EMS説明会にリモート会議システムを活用するなど、EMS運用におけるスマートなコミュニケーションを図っています。
環境経営統合DBの活用
「環境経営統合DB(Ecotrack)」を活用し、富士通グループ会社・事業所の環境負荷(パフォーマンス)情報を収集し、計画・実績・施策情報などを一元管理しています。
環境ISO14001運用支援システムの活用
富士通グループでは、「環境ISO14001運用支援システム(GMS)」を活用し、内部監査における指摘事項の改善状況や順法の状況、コミュニケーション活動の状況、環境影響評価による直接的・間接的影響と環境目標の設定状況など、環境マネジメントシステムの運用状況を一元管理しています。GMSによって是正対策と目標管理を確実に実行することができ、活動の継続的な改善とリスク低減に効果をあげています。
環境監査の実施
内部監査の実施と結果
富士通グループでは、ISO14001の要求事項に則り、内部監査を実施しています。内部監査は、その客観性や独立性を確保するために、内部統制・監査室が中心となり、富士通およびグループ会社から監査員を集めて内部監査を実施しています。
なお、2021年度の内部監査につきましても引き続き、新型コロナウイルスの影響による在宅ワーク推進、共通会議室の使用禁止、県を越える移動の禁止など、富士通グル-プ感染症対策の指示に基づき、スマートフォンを活用したリモート監査を実施しました。
2021年度は、国内82カ所の富士通およびグループ会社の工場、オフィスなどを対象に実施しました。監査にあたっては、2020年度の内部監査と外部審査の結果を精査し、「(1)環境マネジメントシステム遂行状況、(2)第10期環境行動計画への対応状況を確認、(3)レピュテーションを低下させる企業経営リスクの炙りだし、(4)工場系拠点のサンプリング実査」の4点に重点を置きました。
指摘件数は2005年度のISO14001統合認証取得以来、初めて不適合が検出されず、監査対象組織数の半減に比例し観察6件となりました。コロナ禍の状況が続いたことから実査を断念し全件リモート方式の監査としましたが、リモート会議システムによるEMS担当者説明会、オンラインでの新任担当者教育・廃棄物教育、また順法確認など、各組織へのサポートを継続し、前年レベルを維持した指摘件数となりました。
外部審査の実施と結果
ISO14001認証維持のため、認証機関による外部審査を実施しています。2021年度は株式会社日本環境認証機構(JACO)の審査を受けました。その結果、改善が推奨される事項は33件、指摘件数は0件、改善が推奨される事項はグループ内で共有し、対応と改善に努めています。
表 監査、審査の指摘等件数
2019年度(国内・海外) | 2020年度(国内) | 2021年度(国内) | |
---|---|---|---|
内部監査 指摘件数 | 30 | 13 | 6 |
外部監査 指摘件数 | 6 | 0 | 0 |
改善の余地数 | 50 | 52 | 33 |
環境に関する順法状況
2021年度、富士通グループでは重大な法規制違反や環境に重大な影響を与える事故の発生はありませんでした。