SDGsへの取り組み

SDGsへの取り組み

2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。富士通のパーパス「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGsへの貢献を社内外に約束するものです。富士通は、長年にわたりテクノロジーを通じて社会に価値を提供してきたグローバル企業として、社会の変革に主体的に貢献する責任があります。世界をより持続可能にするために、共創による規模を追求したビジネスを通じて、社会に対して、より良い、かつスケールあるインパクトを与え、自社も持続的に成長していくことを目指しています。富士通は、SDGs貢献のため、グローバルレスポンシブルビジネス(GRB)の枠組みによって私たち自身の経営をサステナブルに変容させること、およびビジネスを通じて社会課題を解決することの両面に取り組んでいます。

私たちは、SDGsの本質を、2050年に90億人を超える人類が、地球の限界内で良い生活を営めるよう、2030年までに成し遂げるべきシステムトランスフォーメーションであると捉えています。SDGsに掲げられる課題は、環境・社会・経済の要素が複雑に連鎖して構成されており、その解決には、社会全体を捉えたデジタルトランスフォーメーション(DX)が鍵となります。私たちは、デジタルを駆使して、業種の壁を越えたエコシステムをつなぐことで、自社やお客様の経営、社会の在り方を変革し、社会課題の解決に貢献していきます。

SDGsは、グローバルな社会ニーズを包括的に示したものであり、ステークホルダーとの共通言語です。富士通は、SDGsへの取り組みを、国際機関や各国・地域政府、民間企業、NGO、NPOといった幅広いステークホルダーとの共創の機会とし、協働を通じて社会課題に多面的にアプローチすることで、より大きな規模によるインパクト創出とその最大化を図ります。

SDGs推進体制

富士通のパーパスに基づく経営では、グローバルレスポンシブルビジネス(GRB)を通じた企業活動全体でのサステナビリティ推進およびビジネスを通じたインパクト創出によって、SDGsの示す社会課題の解決と持続可能な世界の実現に貢献し、富士通自身の持続的成長につなげていくことを目指しています。

私たち自身の活動や提供するソリューションはすべてSDGsと密接な関わりを持つことから、コーポレート部門、ビジネスプロデュース部門、各リージョン(Japan、Northern and Western Europe(NWE)、Central and Eastern Europe(CEE)、Americas、Asia、Oceania)、グループ会社が連携しながら、経営とSDGsの融合を進めています。

推進体制図
推進体制図

社内浸透へ向けた活動

ビジネスを通じてSDGsへ貢献するためには、目先の問題解決ではなく、お客様のさらに先に存在する社会課題へ共感し、富士通とお客様がともに将来像を描くことが重要です。富士通では、社会課題起点のビジネスを推進するため、SDGsの社内浸透へ向けた活動を行っています。

2020年は、社内に設置されたオンデマンド型の学びのプラットフォーム「Fujitsu Learning EXperience」上で、研修教材として、富士通のパーパスとSDGsの関係を解説するビデオを公開しました。社員1人ひとりが自らの仕事の先につながる社会課題への共感を持つことで、SDGsを共創ツールとして活用したお客様の価値創造支援につなげていくことを狙いとしています。

デジタルテクノロジーとサービスを活用したSDGs貢献例

新型コロナウイルス感染症に関する対応~業界の垣根を越えて、困難な状況に立ち向かう~

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、SDGsが示す諸課題がより顕在化しました。感染症や気候変動などの課題それぞれが環境・社会・経済にまたがる多くの要素を抱えながら、複雑に連鎖しています。私たちは、アフターコロナを見据えて、社会課題への共感を持ちながら、想像力を働かせて新しい社会とビジネスの姿を ”Reimagine”、再構想することが、SDGs貢献の上で重要であると考えています。

  • 研究開発への支援
  • レジリエンシーと
    事業継続
  • 円滑な情報提供

感染症流行時の安全なイベント運営―テクノロジーを通した信頼の構築

新型コロナウイルス感染症は我々の暮らしを一変させ、スポーツを含む広範な活動が制限を受けてきました。一方、様々な対応策がとられ、ワクチン接種が少しずつ広がり、「ニューノーマル」の世界が構築されつつあります。スポーツ競技を含むイベント開催の再開が検討される中、安全性と経済的利益の両方を担保した観戦のあり方や、衛生面のルール管理と順守の徹底が課題となっています。これに対し、富士通は量子コンピューティング技術「デジタルアニーラ」を応用した独自のソリューションを構築し、安全を担保したうえでの参加可能な観客数を最大化することを可能にしました。ドイツのベルリンオリンピックスタジアムやモータースポーツの複合施設「ニュルブルクリンク」(注1)と協働して、既存システムでチケット販売を行った実データと比較するという初期検証を行い、座席割り当て数を最大60%増加させ収益の大幅な向上につながることを確認しました。現在、競技場やイベント運営者とともにさらなるデジタル化を進めています。
今後も富士通は、AIやIoT等の先進的なテクノロジーを活用し、スポーツや文化的イベントに安全・安心の環境を提供することを通じて、信頼ある社会の実現へ貢献していきます。

スタジアム

  • コロナ禍のスポーツイベントの安全運営と収益性向上に寄与、座席配置を「デジタルアニーラ」で高速に最適化する検証で有効性を確認
    https://pr.fujitsu.com/jp/news/2021/06/17.html

本件に関連する主なSDGs

3 すべての人に健康と福祉を11 住み続けられるまちづくりを16 平和と公正をすべての人に

大規模物流ネットワークの最適化により、CO2削減問題等へ貢献

近年、物流は社会を支えるインフラとして重要度が増している反面、ドライバー不足や交通渋滞、大気汚染、CO2排出量の増加などの課題を抱えています。
株式会社トヨタシステムズと富士通は、大規模な物流ネットワークの最適化を目指し、「デジタルアニーラ」を活用した実証実験を行い、実用化に向けて取り組んでいます。実証実験では、数百を超える仕入れ先から部品を仕入れ、中継倉庫を通り、工場へ配送する300万以上のルート候補から最適なルートを探索する問題に対して「デジタルアニーラ」で計算し、トラック数、総走行距離、仕分け作業などを含めた物流コストの最適化を行いました。
その結果、大量の最適化計算を非常に短時間で実施できることが確認でき、これまで見つけられなかった有効な物流ルートの発見や積載効率の向上、トラック数や総走行距離効率化などにより、物流に関わるコストを約2%~5%削減できる可能性があることを実証しました。さらに配送計画そのものだけでなく、総走行距離の削減によるCO2削減問題へ大きく貢献する可能性も実証できました。
今後も富士通は、トヨタシステムズの活動を支援するとともに、「デジタルアニーラ」による様々な業種・業務領域の社会課題解決を目指します。

トヨタシステムズ

本件に関連する主なSDGs

3 すべての人に健康と福祉を8 働きがいも経済成長も9 産業と技術革新の基盤をつくろう12 つくる責任つかう責任13 気候変動に具体的な対策を17 パートナシップで目標を達成しよう

輸送ダンボール破損判断の標準化により、食品廃棄ロスの削減へ

飲料輸送の現場において輸送ダンボールが破損した場合、製品に不備がなくとも廃棄となるケースがあります。製品である中身が毀損していなければ、包装資材に傷や汚れがあっても販売は許容されるべきという業界基準の考え方はありますが、ダンボールの良品・不良品は受取り担当者の属人的判断で曖昧なのが現状です。特に、消費者の目や各店舗での荷崩れを意識する受取り担当者の判断は厳しくなる傾向があり、返品の確率が高まります。返品された製品は、再出荷しても製造日が古くなるため、廃棄せざるを得なくなってしまいます。
サントリー食品インターナショナル株式会社と富士通は、業界全体における段ボール破損判断基準の標準化が必要と考え、工場、卸、小売店への配送の過程で破損や汚れたダンボールをスマートフォンやタブレットから撮影してAIで画像解析することで、返品の対象か否かを判断するシステムを開発し、実証実験を通して課題解決に取り組んでいます。食品廃棄については大幅な改善効果が期待され、将来的にはこのフレームワークを他飲料メーカー、卸・小売の流通分野も含めて展開し、返品の判断基準を標準化することで「食品ロス削減」という業界の課題解決を目指します。

サントリー食品インターナショナル

本件に関連する主なSDGs

8 働きがいも経済成長も9 産業と技術革新の基盤をつくろう12 つくる責任つかう責任17 パートナシップで目標を達成しよう

レジなし店舗の実証実験で、コロナ禍の非対面・非接触ニーズに貢献

新型コロナウイルス感染症の拡大以降、小売業や接客業で非対面・非接触へのニーズが高まっており、購入者と店員双方の安全性確保が課題となっています。500を超える病院内でコンビニエンスストア・レストランなどを運営し、こうした課題に直面していた株式会社光洋ショップ-プラスでは、富士通のレジレスシステムを一部店舗に導入し、非接触・非対面の店舗運営に取り組んでいます。来店客は事前にスマートフォンアプリ「GreenLeaves+アプリ」をダウンロードしてクレジットカードの情報を登録した後、アプリに表示されたQRコードで入店します。入店後は、店内に設置されたカメラや棚センサーなどのIoTとクラウド上のAIを組み合わせることにより来店客の動きや購入商品を判別。来店客はそのまま退店することで自動的に決済が完了し、スマートフォンに送られる電子レシートで購入履歴を確認できる仕組みです。さらに、手のひら静脈と顔情報のみで本人を特定できるマルチ生体認証技術を活用し、情報をスマートフォンアプリと紐づけて事前に登録することで、手ぶらでも入店が可能という画期性を備えたシステムとなっています。
今後も富士通は、社会情勢に即した高質なサービスの提供を通じ、人々の健康と社会の安全・安心に貢献していきます。

光洋

本件に関連する主なSDGs

3 すべての人に健康と福祉を8 働きがいも経済成長も11 住み続けられるまちづくりを

スーパーコンピュータ「富岳」を用いて、新たながん治療法の発見をAIで実現

医学の世界では、がんがどのように発生し多様性を獲得していくかを解明することが極めて重要な課題になっています。従来、がんに関連する可能性の高い遺伝子ネットワークを分析して病態を予測する計算は、大学などで利用可能なスーパーコンピュータを用いても数カ月かかっていました。そのため、個々の遺伝子レベルではわからない新たながんのメカニズムを発見し、研究に取り入れることが困難でした。
こうした課題を解決するため、東京医科歯科大学と富士通研究所は、文部科学省のスーパーコンピュータ「富岳」成果創出加速プログラムにおいて、「大規模データ解析と人工知能技術によるがんの起源と多様性の解明」をテーマに共同研究を進めています。共同研究では、発がんに関連している可能性の高い遺伝子間の影響関係を表すネットワークの推定と説明可能なAI技術「Deep Tensor(ディープ テンソル)」(注2)を用いたがんの浸潤や転移との関連を予測する計算を「富岳」で行った結果、わずか1日以内で実現しました。これにより、新たながん治療法の発見が期待されます。
今後も、富士通は様々な協働を通じて科学研究への貢献を追求するとともに、その成果を実用化し、多くの人々の健康な暮らしに寄与できるよう取り組んでいきます。

富岳

  • (注2)
    富士通研究所が開発した人やモノのつながりを表すグラフ構造のデータから新たな知見を導くAI技術

本件に関連する主なSDGs

3 すべての人に健康と福祉を9 産業と技術革新の基盤をつくろう17 パートナシップで目標を達成しよう
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