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ハイブリッドクラウドとオンプレミスAI基盤構築で
事業継続性を強化&イノベーション創出
エフサステクノロジーズが見据える新時代のITインフラとは
転載元:マイナビニュース TECH+
2025年2月28日掲載記事より転載
本記事はマイナビニュース TECH+より許諾を得て掲載しています。
記事URL:https://news.mynavi.jp/techplus/kikaku/20250228-3131541/
2025年1月28日に、109シネマズ プレミアム 新宿で開催されたNetAppの年次イベント「NetApp INSIGHT Xtra Tokyo」。
AI、サイバーレジリエンス、Intelligent Data Infrastructureなどをテーマに、セッション・ブース展示でさまざまなソリューションが紹介された。本稿では、従来から国内ICTインフラを支えてきたエフサスに富士通のサーバー・ストレージ・ネットワーク製品などを中心としたハードウェア事業を統合する形で設立されたエフサステクノロジーズによるセッション、及びブース展示の内容をレポートする。
ハードウェアソリューションのトータルプロバイダーとして新生した
エフサステクノロジーズ
「エフサステクノロジーズの最新取り組みご紹介~CVOハイブリッドクラウド&AIソリューション」と題した本セッションでは、エフサステクノロジーズ株式会社 gPM統括部 シニアマネージャーの西宮 亮平 氏が登壇。2024年4月1日に発足した同社の紹介を皮切りに講演がスタートした。
富士通のグループ会社として長きにわたり国内企業のICTインフラを支えてきた「富士通エフサス」と、富士通のハードウェア製品事業を統合し、2024年に発足されたエフサステクノロジーズ。自社開発製品や他社とのアライアンス製品など豊富な製品ラインナップを展開し、単に製品を販売するだけでなくハードウェアの導入・構築も支援。さらに国内最大級のサービスエンジニア拠点を備えており、“ビジネスを止めないこと”、すなわちICTインフラの安定稼働を支える高品質なサポートを提供する。西宮氏は、同社の強みとして開発・製造・販売から保守まで一貫した体制を構築していることと語る。
「弊社では、製品の導入を検討される企業、もしくはすでに利用中の企業に向けて、課題抽出・システムロードマップの策定・導入前検証・利活用支援など、多様なメニューを用意しています。ハードウェアソリューションのトータルプロバイダーとして、高品質な商品を提供し続けることで、顧客やパートナーとともに持続可能な社会の実現に寄与していきたいと考えています」(西宮氏)

講演の様子
ETERNUSストレージ×CVOでバックアップの「3-2-1ルール」を実現
あらゆる領域でDXの取り組みが加速し、ビジネスにおけるデータの重要度が高まっている現在、企業の重要データを狙ったサイバー攻撃は激化している。データドリブン経営や事業継続性の向上を目指す企業にとって、データ保護の施策を講じることは喫緊の課題といえる。こうした背景も踏まえ、本セッション前半では、同社における最新の取り組みの1つとして「ETERNUSストレージとCloud Volumes ONTAPを利用したハイブリッドクラウドソリューション」が紹介された。
西宮 亮平氏
西宮氏は「ランサムウェアをはじめ巧妙化したサイバー攻撃、あるいは災害や機器故障といった有事に備える対策として、ITシステムの業務継続計画、いわゆるBCPが求められています」と語り、BCP対策の土台として“データバックアップ”が重要になると話を続ける。
「昨今、国内においてもランサムウェア攻撃が拡大しており、警視庁の調査によると昨年上半期も業種・規模を問わず数多くの企業でランラムウェアの被害が発生しています。注目したいのは、被害企業の多くがバックアップを取っていたにも関わらず、感染後のデータ復元が行えなかったケースが3/4もあったということです。その理由は、バックアップデータそのものがランラムウェアによって暗号化されてしまったからで、巧妙化するサイバー攻撃に対処するには、バックアップの方法自体を見直すことが必要になります」(西宮氏)
西宮氏は、バックアップにおける考え方として「3-2-1ルール」 を紹介。「データのコピーは[最低3つ]取り」「そのコピーは[2種類のメディアで保管]し」「さらにそのなかの[1つは遠隔地に置く]」という3-2-1ルールのなかで、最後の[1]となる“バックアップデータを業務環境から物理的かつ論理的に隔離すること”が大切と語る。
「BCP/ランサムウェア対策を考えるうえでは、2次バックアップ先の選定が重要となります。そこで弊社では、オンプレミスとクラウドの特性を活かし、厳密な管理や最適化が求められる主業務はオンプレミス上に、それ以外はデータ容量の変動に追従しやすく、初期費用や管理負荷も抑えられるクラウドにバックアップを置くというハイブリッドクラウドを推奨しています。その実現に有効なソリューションがCloud Volumes ONTAP(CVO)になります」(西宮氏)
CVOは、NetAppが提供するストレージ専用OSである「ONTAP」をAWSやAzure、Google Cloudといったハイパースケーラーのクラウド上で動作させるもので、ONTAPを採用したオンプレミスのストレージ製品と、パブリッククラウド上のクラウドストレージを一元的に管理できるようになる。エフサスクテノロジーズでは、NetAppのOEM製品として、ETERNUSストレージを展開している。
「弊社ではNetAppのOEM製品として、SAN用途に特化した「ETERNUS AB/HB series」と、NASとSANの両方に対応したユニファイドストレージ「ETERNUS AX/AC/HX series」をラインナップしています。前者はシンプルで高性能かつ安価で基幹システムやHPCに最適なストレージとなり、ストレージOS 「SANtricity」を採用。後者はファイルサーバー、仮想化基盤、大容量データ格納など、幅広い用途に適したストレージで、ストレージOS「ONTAP」が採用されています」(西宮氏)
CVOはクラウドストレージ上でスナップショットや重複排除と言ったONTAPの機能を利用できるため、ETERNUS AX/AC/HX seriesで構築したシステムの2次バックアップ先として好適と西宮氏。「オンプレミス、クラウド双方をONTAPのGUIで一元管理できるため、運用管理の負担も大幅に軽減することが可能です」と語り、さらに「CVOには、ETERNUS AX/AC/HX seriesと同様、自律型ランサムウェア対策機能が内蔵されており、BCP対策はもちろん、前述した“バックアップデータ自体がランサムウェアに感染する”リスクを最小化できます」とCVOで構成するハイブリッドクラウドソリューションの有用性を説明する。
「25日」から「1日以内」にRTOを改善、静岡新聞社におけるCVO導入事例
セッション中盤では静岡新聞社 システムデザイン局 ITシステムインフラデータ基盤グループの井上 晃暢 氏が登壇。実際にCVOを導入し、バックアップ環境における課題を解決した事例が紹介された。
井上 晃暢氏
静岡県にある地方新聞社である静岡新聞社は、県全域で46.6万部を発行。IT部門を共有している静岡放送とともに、ウェブメディアや地域カルチャーセンターなど、静岡県在住の生活者に向けた情報発信を行っている。これまで同社では、静岡新聞の新聞紙面データと静岡新聞と静岡放送の内部事務データをオンプレミス上のETERNUS NR1000 F2552に格納し、新聞紙面データはデータセンター側のETERNUS NR1000 F2554に、内部事務データはテープメディアにバックアップするという構成で運用してきたが、そこでは2つの課題が顕在化していたと井上氏は語る。
「1つ目は運用上の課題で、バックアップの保存先としてデータセンターの利用料金が割に合わないと感じていました。2つ目はBCP対策としての課題で、オンプレミス環境とデータセンターをつなぐ専用線の帯域が十分でなく、RTOを25日に設定しており、有事の際にはF2554を陸送して復旧するという無理のある計画になっていました。こうした課題を解決するため、エフサステクノロジーズ様に相談し、CVOの導入を決めたという経緯です」(井上氏)
新たなシステム構成では、オンプレミスはETERNUS HXにリプレースし、新聞紙面データを格納。データセンターは廃止し、パブリッククラウド(Google Cloud)上のストレージにCVOを導入し、新聞紙面データをSnapMirror機能でレプリケーション、さらに内部事務のファイルサーバーもCVO上に格納するという構成に変更した。「これにより、RTOを1日以内に設定することができました」と井上氏は導入効果を語る。
「さらにCVO上のデータをパブリッククラウド側のストレージサービスに3次バックアップすることで、先ほど西宮様が話されていた「3-2-1ルール」 も実現することができました」(井上氏)
井上氏は、ライセンス料金やCVOにおけるHA構成の難易度など、いくつかの課題はあるものの、CVOを活用することでDX、BCP対策の基盤となるハイブリッドクラウド環境を構築できたと語り、事例紹介を締めくくった。
“オンプレ環境ですぐに使えるAI基盤”で、セキュアで効果的な生成AI活用を実現
再びエフサステクノロジーズの西宮氏が登壇したセッション後半では、近年のビジネストレンドといえる「AI」をテーマに話が展開した。
「近年、進化が著しいAIにより、ビジネスや社会が変化し始めています」と話を始めた西宮氏は、富士通が実施した調査結果から、国内企業においてAIへの期待が高まり、AI活用の取り組みが本格化しつつあると現状を分析。今後はより複雑な意思決定を伴う領域に対してAIの適用が進んでいくと予測する。
とはいえ、現在ビジネスでの活用が急速に進んでいる生成AIのソリューションは、そのほとんどがパブリッククラウド上で利用することが前提となっており、社内の機密情報をクラウド上で扱うことに難色をしめす企業が多いのも事実。そこで同社では、オンプレミス(社内)環境で対話型生成AIを活用するためのソリューション「Private AI Platform on PRIMERGY」の提供を開始している。
「今後、企業活動のなかで複雑な意思決定を伴う領域にAI適用を広げていくためには、売上情報、開発中の技術情報、あるいは、顧客の個人情報といった、企業が持つ機密データにAIがアクセスすることが必要となります。そこで弊社では、企業のオンプレミス環境で利用できるAI基盤として、Private AI Platform on PRIMERGY、略してPAPPというソリューションを展開しています。PAPPは、当社のPCサーバーであるPRIMERGYにGPUを搭載したハードウェアと、設置、保守に関する当社のマネージドサービス、さらに、オンプレ環境でAIを動かすときに必要となる、対話型生成AI基盤のプレインストールならびにPAPP導入における技術支援やアセスメントを包含したトータルソリューションです」(西宮氏)
“オンプレ環境ですぐに使えるAI基盤”であるPAPPには、4つの特長があると西宮氏は語る。
「1つ目は対話型生成AIをすぐに利用できる「Readyモデル」であること、2つ目はインターネット、すなわち社外にデータを持ち出すことなくサービスを利用できることです。さらに3つ目としては日本語に最適化した大規模言語モデル(LLM)を採用していること、4つ目として企業固有のデータを検索拡張生成機能、すなわちRAGに読み込ませることで、生成AIの回答精度を高められることも挙げられます」(西宮氏)
セッションでは、PAPPの適用例として、製造業における社内サポート業務に対話型生成AIを活用したユースケースが紹介。インターネットなど外部には出しづらい、過去のトラブル対応履歴、内部マニュアル、設計書、ソースコードといった機密情報をPAPPのRAGに取り込むことで、サポートシステム利用者へのレスポンスと精度を大幅に向上できたほか、サポート業務担当者の負荷軽減にも有効であることが説明された。
「サポート業務においては、貴重な人材を定型的な回答業務に張り付けておくことの不合理性を感じておられる企業も多いと思います。PAPPを活用すれば、データを保護しながら、最適な回答を探す・生成する作業をAIに任せ、人的リソースを新たな価値の創造に振り分けることができるようになるはずです」と西宮氏。AIの活用が生産性向上やイノベーション創出につながるという言葉で、セッションは終了した。
展示ブースでは、講演では紹介されなかったエフサステクノロジーズの取り組みも確認
エフサステクノロジーズは、NetApp INSIGHT Xtra Tokyoの展示ブースにも出展していた。ETERNUSストレージの紹介や特別価格キャンペーンをはじめ、セッションでも説明されたCVOやPAPP、さらに生成AI活用におけるスケーリング問題を解決できるComposable Disaggregated Infrastructure(CDI)など、さまざまなソリューションを展示。数多くの来場者が足を止め、ブース担当者の話に耳を傾けていた。
ETERNUSのランサムウェア対策、データ保護機能を中心に同社のソリューションを紹介していたコアプロダクト事業本部 コネクトインフラストラクチャ事業部 第一データインフラ部の篠崎 達也氏は、ETERNUS製品のセキュリティ対策機能と、長年にわたりNetAppのOEM製品を提供してきた同社ならではの強みを次のように語ってくれた。
篠崎 達也氏
「ETERNUSストレージの中でも主軸製品と位置付けているのがNetApp OEM製品です。 ETERNUS AX/AC/HX seriesはNetApp ONTAP OSを実装したストレージで、自律型ランサムウェア対策機能などONTAPに実装されているセキュリティ対策ソリューションをすべて利用可能で、予防から実際に攻撃を受けた場合の検知・復旧までセキュリティ対策の一連の流れをトータルでカバーできます。弊社は富士通時代からシステムベンダーとしてネットアップ様と協業しており、リセラーではなく、エフサステクノロジーズ製品として、しっかりと我々独自での検証という評価を行ってから提供しています。さらに多くのお客様から充実したサポート体制も評価されており、安心してお使いいただけます。この2点は弊社の強みと考えています」(篠崎氏)
さらに篠崎氏は、SAN専用ストレージとして、同社 NetApp EFシリーズのOEM製品であるETERNUS AB seriesを提供、加えてハイブリッドストレージのETERNUS HB seriesにおいては、エフサステクノロジーズ社独自のローエントリーモデルを提供していると説明。中小規模の企業においてもETERNUSストレージを活用してもらいたいと期待を口にした。
一方、コアプロダクト事業本部 データセンタ事業部 新領域ビジネス開発部の清水 貴志 氏は、同社における生成AIの取り組みについて解説してくれた。
清水 貴志氏
「セッションでも紹介していたPAPPでは、NVIDIA L40S以外にもサーバーに搭載するGPUを選べるようになっており、お客様のニーズに合わせたカスタマイズが可能となっています。弊社独自のLLMのモデルを採用できるというのも大きな強みで、日本語に特化して学習させているため、ベンチマークでは国内トップクラスの性能が出ています」(清水氏)
さらに清水氏は、企業のAI活用を支える次世代インフラストラクチャである「PRIMERGY CDI(Composable Disaggregated Infrastructure)」について言及。「CDIではフレキシブルにデバイスをアタッチでき、ひとつのサーバーに普通では載せられないような大量のGPUを割り当てることが可能。従来のクラスタリングによるパフォーマンス低下を解消し、GPUのリソースを効率的に利用したいというお客様のニーズに応えることができます」と次世代インフラの有用性を説明してくれた。
ハイブリッドクラウドでのバックアップ環境構築や、オンプレミス環境での生成AI活用など、企業のニーズとトレンドに即したソリューションを展開し続けるエフサステクノロジーズ。BCPを強化し、セキュアで安定したITインフラを構築したい企業はもちろん、機微なデータを用いて生成AIの効果を最大限に享受したい企業にとって、同社の取り組みには今後も注視していく必要があるだろう。

エフサステクノロジーズは、お客様の最適なITインフラ環境を実現するため、ETERNUS(エターナス)をはじめとするハードウェアからITインフラサービスまでを網羅するトータルプロバイダーです。
ハードウェアソリューションの開発から製造、販売、保守までを一貫して担うベンダーとして、お客様のあらゆるニーズに対し、高い付加価値を提供いたします。
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