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ハイブリッドクラウドに合わせたデータ保護

オンプレミスとクラウドのデータ保護を手軽に一元化できるバックアップ運用術

オンプレミスシステムとクラウドを併用するハイブリッドクラウドの運用においては、データ保護対策が煩雑になりやすい。コストと手間を抑えながら、クラウドに適したバックアップ/リカバリーシステムを構築する方法とは。

転載元:TechTargetジャパン
TechTargetジャパン 2023年12月26日掲載記事より転載
本記事はTechTargetジャパンより許諾を得て掲載しています。
記事URL:https://members.techtarget.itmedia.co.jp/tt/members/2312/25/news01.html

企業が仮想サーバやクラウドを活用するようになった結果、企業システムの形態は複雑化した。企業システムの中には古いシステムであるためクラウド移行が困難なものや、データの機密性や法規制の観点から社外に出すことが難しいものもある。「システムの複雑化を避けたい」と考えていても、全てのシステムをクラウド化することは簡単ではない。そのためハイブリッドクラウドの活用が進展している。加えて安価な災害対策という観点で、クラウドの利用は現実的な解になり得る。

ハイブリッドクラウド/マルチクラウドでのバックアップをスムーズに実現

ハイブリッドクラウドでのデータ保護に適しているのがVeeam Software製品(以下、Veeam)だ。富士通は、同社のストレージ製品「ETERNUS」とVeeamの組み合わせ(以下、ETERNUS×Veeam)をデータ保護ソリューションとして提供し、企業のハイブリッドクラウドにおけるデータ保護や事業継続のニーズに応えている。

Veeamは富士通の「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud」やAmazon Web Servicesの同名サービス、Microsoftの「Microsoft Azure」といったIaaS(Infrastructure as a Service)でも利用可能だ。

オンプレミスシステムのバックアップデータをクラウドに送信する場合でも、Veeamは増分バックアップができる。このため、クラウドにフルデータを送る必要がない。重複排除や圧縮機能も利用可能なので、クラウドストレージを利用する場合でもコストを抑えつつ、高速にバックアップデータを取得できる。

ETERNUS×Veeamが効果を発揮するデータ保護

ランサムウェア攻撃は、オンプレミスシステムかクラウドかを問わず、標的システムの防御が弱い箇所を狙う。クラウドにはオンプレミスシステムとは違う弱点があることに加え、データの保存場所がクラウドとオンプレミスシステムに分散するシステム設計の場合は、データ保護対策やランサムウェア対策がますます難しくなる。万が一ランサムウェア攻撃に遭った場合でも、被害を最小限に食い止められるように備えるには、「確実に復旧できるバックアップ体制の構築」が不可欠だ。この点においてETERNUS×Veeamは、強力なデータ保護を実現しつつ、バックアップの運用負荷を軽減できる。

富士通の弘中祐哉氏(インフラストラクチャシステム事業本部データシステム事業部ISVデータソリューション部)は、ランサムウェア対策としてのVeeamの魅力について、「書き換えできない領域を作り、バックアップデータを保護でき、マルウェア対策ソフトウェアと連携して安全なデータだけをリストアできる」点を挙げる。

基本的なランサムウェア攻撃の手法は、標的システムのデータを暗号化して「身代金と引き替えに復号キーを渡す」と脅迫するものだ。通常、ランサムウェア攻撃を受けた企業は、バックアップを使ってデータを復旧することを試みる。だが、昨今はバックアップデータを攻撃することでデータの復旧を阻害する事例も相次いでいる。ランサムウェア攻撃に備えるには、バックアップデータそのものの保護も重要だ。
富士通の弘中祐哉氏

これに対してVeeamは、バックアップデータを書き換え不可能な領域に置いて保護できる。この仕組みを使い、バックアップデータの書き換えを禁じてデータを変更できないようにすれば、攻撃者によるバックアップデータの暗号化を防止可能だ。マルウェア対策ソフトウェアとVeeamを連携させることで、バックアップデータの安全性をさらに高めることができる。

バックアップ先をクラウドにすることで、オンプレミスシステムから物理的に分離された場所にバックアップデータを保管可能だ。これはデータ保護の観点から見て、安全性の向上につながる。バックアップ先としてオブジェクトストレージのオブジェクトロック機能と組み合わせることで、データの改ざんに対してより強固なバックアップシステムを構築できる。

ランサムウェア対策以外にも、弘中氏は「増分バックアップデータだけをクラウドのオブジェクトストレージに転送できるため、ネットワークの帯域幅(通信路容量)が限られている場合に役立つ」点をVeeamの魅力として挙げる。これはバックアップ時間を短く抑える場合にも役立つ。さらに「仮想マシンをエージェントレスでバックアップ可能なため、各システムにバックアップ用のエージェントをインストールする手間を省き、管理者の負荷を低減できる」点も有用だと語る。

Veeamが引き出すETERNUSの強み

富士通はETERNUSとして豊富なラインアップを用意している。ブロックアクセスとファイルアクセスの両方が可能な「ETERNUS AX series」「ETERNUS HX series」、コストパフォーマンスに優れた容量指向の「ETERNUS AB series」「ETERNUS HB series」といった具合だ。これらとVeeamを組み合わせることで、効果的なバックアップシステムを構築できる(図)。

図 ETERNUS×Veeamによるバックアップ/リカバリーシステム構築例(出典:富士通資料)

ストレージOSとしてETERNUS AX/HX seriesは「ONTAP」、ETERNUX AB/HB seriesは「SANtricity」を採用している。Veeam Softwareは両OSの開発元であるNetAppと密接なパートナーシップを結んでおり、VeeamからETERNUSのハードウェア機能をコントロールできる点も強みとなる。ETERNUSを担当する富士通の秋山仁美氏(インフラストラクチャシステム事業本部データシステム事業部第一データインフラ部)は、ETERNUS AX/HX seriesとVeeamを連携させ、重複排除やデータ圧縮を活用して効率的にバックアップを取れる点を強調する。「ETERNUSのSnapshotやSnapMirrorをVeeamから制御することでサーバの資源を使用することなくバックアップできます。オンプレミスシステムとクラウドの運用管理をVeeamに一元化できるため、運用管理の負荷軽減にも効果的です」(秋山氏) 富士通の秋山仁美氏

ランサムウェア対策においてETERNUSは、効率的にバックアップできる「Snapshot」や「SnapMirror」といった仕組みを用いることで、Veeamとのスムーズな連携を実現する。Veeamのデータ保護機能と組み合わせることで、さまざまなシステム構成やデータ保護ポリシーに応じたバックアップ運用が可能だ。加えてETERNUS AX/HX seriesは、AIモデルがランサムウェア攻撃を受けたかどうかを判断し、Snapshotとして保存する自律型ランサムウェア対策機能も有する。

従来のオンプレミスシステム主体の構成から、クラウドの本格活用へとかじを切った企業は、システム構成の変化に応じてバックアップやデータ保護の仕組みもアップデートしなければならない。より大規模あるいは小規模なバックアップシステムを構築したい企業に対しても、「富士通はお客さまのニーズに合わせて、最適なバックアップ手法を提案いたします」と秋山氏は説明する。

オンプレミスシステムに重要データを保管しており、災害でオンプレミスシステムがダウンした場合でも事業継続を可能にするためには、オンプレミスシステムとクラウドのシステムを一元管理し、安全にデータを行き来させられる仕組みを整えておくことが重要だ。ハイブリッドクラウドのデータ保護に取り組む企業に対して、富士通はETERNUS×Veeamを提案し、コストパフォーマンスや運用負荷の改善を踏まえたデータ保護の実現を後押しする。

富士通は、本稿で紹介したETERNUSやVeeamだけではなく、インテル Xeon スケーラブル・プロセッサー・ファミリー搭載のPCサーバ「PRIMERGY」など、システム全体で企業のデジタルイノベーションを支える幅広いソリューションを提案している。

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