株式会社川崎フロンターレ 様

Salesforce活用でボランティアスタッフの管理業務を効率化。
ボランティアと一緒に創る、新しいスポーツ参加のカタチ

近年、大勢のボランティアスタッフのサポートによってスポーツイベントや地域イベントの運営が成り立っております。ボランティア活動は、これからのスポーツ参加の新しい関わり方であり、ホームタウンと市民との融和を実現する活動として注目されて始めています。
最大規模クラスのボランティア組織を有する川崎フロンターレ様のSalesforceを活用したボランティア管理業務の効率化と新しい体験価値の提供する取組み事例をご紹介します。

課題
効果
課題ボランティアスタッフの新規登録や活動履歴は専用ウェブサイトを使って管理していたが、入力や更新が手作業のため非効率となっていた
効果ボランティアの募集、事前準備、実施、アフタフォローなどを一括でサポートする、Salesforceをベースにした富士通の「ボランティアポータル」を導入
課題ボランティアスタッフは、事務局に問い合わせないと、自身の活動履歴やボランティア活動ポイントが分からない
効果Community Cloudを導入したことで、活動ポイントなどがいつでも閲覧できるようボランティアスタッフそれぞれに「マイページ」を提供
課題ボランティアスタッフへの連絡はメールアドレスを手入力で行っていたため効率が悪く、入力ミスも起こりがちだった
効果コミュニケーション手段としてボランティアポータルのシステム上から一括でメール配信が行えるようになり、事務局から各スタッフへの連絡の効率化を実現

背景

400名近いボランティアを組織
ホームゲームや地域イベントで活躍

Jリーグ(日本プロサッカーリーグ)が1993年に始まってから25年以上が経ちました。当初は10チームからのスタートでしたが、2019年シーズンは55クラブ(J1×18クラブ、J2×22クラブ、J3×15クラブ)にまで拡大。
試合が開催される日には多くのファンやサポーターがスタジアムに足を運び声援を送っています。

神奈川県川崎市をホームタウンにするJリーグクラブが川崎フロンターレです。1997年の発足後、1999年にJリーグに参入(当初はJ2)。2017年シーズンには悲願のJ1優勝を達成し、さらに翌2018年シーズンには連覇を成し遂げました。Jリーグでは「ホーム&アウェイ」方式で試合が開催されますが、川崎フロンターレは川崎市の等々力陸上競技場をホームスタジアムとして利用しており、リーグ戦(正式名称は明治安田生命J1リーグ)やカップ戦(同・JリーグYBCルヴァンカップ)などを合わせて年間20試合ほどのホームゲームを開催しています。

リーグ戦で平均23,000人(2018年シーズン)を超えるファンやサポーターが訪れる川崎フロンターレのホームゲームの運営の一端を、400名近いボランティアスタッフが担っていることはあまり知られていません。実情は、Jリーグのほとんどのチームではボランティアが組織されていて、観客や車輌の誘導、チケットのチェック、会場の案内、各種受付、物販(グッズ販売)の補助、清掃やゴミ回収などを受け持っています。川崎フロンターレの場合で、登録しているボランティアは2018年シーズンでおよそ360名。Jリーグ55クラブの中でもトップクラスの人数となっています。

「川崎フロンターレのボランティア組織はクラブの発足と同時に1997年にスタートしました。試合は観戦できなくてもいいのでクラブに関わりたい・貢献したい、といった高い意識を持つ方々が登録されていて、その中から毎試合80人から100人の方にホームゲームの運営にご協力いただいています」と、川崎フロンターレでボランティア事務局を務める星見洋介氏は説明します。

また、川崎フロンターレのボランティアは、川崎市やスポンサー企業が市内各地で開催するお祭りやイベントの補助も担っているそうで、年間の出動回数は延べで150回にものぼります。Jリーグが理念とする地域との結びつきが伺える取り組みといえます。
川崎フロンターレのボランティア事務局が抱えていた課題が、400名近いボランティアスタッフの管理でした。

川崎フロンターレのホームゲームをサポートするボランティアの皆さん

専用ウェブサイトを使って手入力で管理
活動の拡大とともに作業が負担に

「ボランティア専用ウェブサイトを使用していましたが、基本的に手入力によるアナログな管理を行っていました。たとえば、ボランティア活動への登録希望者の情報は、ウェブサイトの応募フォームから送られてくる連絡メールか、事務局に提出してもらった申込書から入力情報を起こしていたため、特に応募が増えるシーズン初めの時期はその更新作業に多くの工数が取られていました」と星見氏は従来の課題を挙げています。

また、ボランティアスタッフの活動登録や連絡、活動ポイント更新なども全て手入力でした。メールのやりとりや担当者が休みだと登録してもアップされるまで待たなければならないなど、ボランティアスタッフの皆さんから見た時の提供サービスが十分ではありませんでした」

ボランティアスタッフの人数や対象イベントが少なければ手作業でも十分に対応可能と考えられますが、川崎フロンターレの場合は、前述のとおり登録人数が400名近いことや、対象イベントが年間で延べ170回(ホームゲーム20+地域イベント150)にも達するため、手作業を中心とした従来の管理方法が限界に来ていました。

2017年シーズンに念願のリーグ優勝を果たしたこともあり、クラブに貢献したいと考えるボランティア希望者が今後さらに増えることが予想されました。そこで、ボランティア管理業務の基盤を見直すタイミングに来ていると捉え、2018年の5月頃から検討をスタート。このとき声を掛けたのが、クラブ創設時から川崎フロンターレのオフィシャルスポンサーを務めてきた富士通でした。「富士通からはSalesforceをベースにした『ボランティアポータル』を提案されました。ボランティアの管理業務に必要な機能が備わっており、こちらのニーズに最適なソリューションと判断しました」(星見氏)。

星見 洋介 氏
株式会社川崎フロンターレ
サッカー事業部
ボランティア担当

ポイント

富士通のボランティアポータルを
最適な管理業務の基盤として採用

富士通ではSalesforceを使った「ボランティアポータル」というソリューションテンプレートを2018年から展開しています(図1、図2)。募集、事前準備、実施、アフタフォローといった業務サイクルを円滑にサポートするソリューションで、個人またはグループでの登録、イベントとのマッチング、講習会の出欠管理や受講履歴、イベント当日の出欠管理、事後アンケートなどの機能を備えています(図1)。富士通から川崎フロンターレへの提案もこのボランティアポータルがベースとなりました。

こうした提案を受けて、川崎フロンターレは、Salesforce Platformの構築実績が豊富であること、すでに「ボランティアポータル」というテンプレートを持っていること、および、クラブのオフィシャルスポンサーとして長年にわたる信頼関係があることなどから、インテグレータとして富士通を選定。「ポータル画面のカスタマイズを含め、こちらの要望にもきめ細かく対応してくれました」(星見氏)。

具体的な実装では、参加希望の管理やポータル画面(マイページ)の設置についてはコミュニケーション用のプラットフォームであるSalesforceのCommunity Cloudを採用。また、事務局から登録スタッフへの連絡手段として従来のメールに加えてマイページ上での連絡方法を充実させました。

富士通は2018年11月からインテグレーションやポータル画面を含むさまざまなカスタマイズを実施し、わずか2か月ほどで開発と構築を完了。シーズンの切れ目となる2019年2月から実務面での検証を行い、導入に向けて準備をしています。

図1. ボランティア管理の課題を解決する富士通の「ボランティアポータル」
図2. 「ボランティアポータル」の主な機能

活用

さまざまな付帯業務を効率化
従来の管理業務の40%ほどの作業量削減を達成

川崎フロンターレのボランティア管理システムの主な機能は次のとおりです。

  • ボランティア申し込みに対する確認メールの自動送信
  • 新規登録者に対する説明会の案内メールの送信
  • 試合やイベントなど募集情報の掲載
  • 上記に対する参加希望の受付
  • 活動参加者への活動確認メールの自動送信
  • ホームゲーム当日の出欠処理
  • 登録者の活動履歴や各種情報の確認など

このシステムの導入によって、次のようなメリットが生まれていると、星見氏は述べています。まず、事務局側の負担軽減です。これまではボランティアの申し込みがあると専用ウェブサイトに転記し、連絡もメールで該当者に送信していましたが、それらの作業が不要になり、かつ、入力ミスも低減されました。「ボランティアスタッフの配置案作成などに必要な登録スタッフの情報がすぐに確認できるようになったこともあって、運用を始めてからそれほど経っていませんが、体感としては40%ほどの作業量を削減できているように感じます」。個人情報を扱うセキュリティ対策もより強固になりました。

もうひとつはボランティアスタッフに対するサービスの質の向上です。事務局からの各スタッフへの連絡がスムーズになり、また、マイページで自分の登録状況や募集中の活動の確認、希望する活動へのエントリーなど、ボランティアとして安心して活動できる基盤が整いつつある状況です。ボランティアスタッフからの要望なども事務局にスムーズに伝達できるようになりました。「将来は、ボランティアスタッフに向けて、役立つ情報を発信するなどして、毎日覗いてみたいと思ってもらえるようなマイページを提供していきたいと考えています」(星見氏)。

なお、参加希望者が多数の場合のスタッフ選定や、試合当日の配置については、無理に自動化はせず、たとえば経験の少ないスタッフをベテランのスタッフの下に付けるなど、運営がスムーズに進むように、今後の中長期的な運営を見据えつつ、星見氏らが考えながらボランティアスタッフ育成にも力をいれております。

クラブのステップアップとともに
日本一のボランティア組織へ

ボランティアの管理業務を効率化するプラットフォームが実現されたことで、今後はさらなる質の向上に取り組んでいきたいと星見氏は展望します。「クラブがJリーグで日本一になったように、川崎フロンターレのボランティア組織を日本一にしていくのが目標です。ボランティアスタッフがサポートする川崎フロンターレのホームゲームを、観戦されたお客様が楽しんで帰っていただけるように、そして、ボランティアスタッフも自分自身が楽みながらクラブをサポートできるように、ボランティアスタッフとのコミュニケーションの活性化などをさらに進めていきたいと思っています」。

川崎フロンターレでは、現在クラブ内の連絡手段としてチャットツールを導入して、ICTを活用した変革を進めているそうです。「連覇を果たしたこともあってチケットが完売する試合も 増え、クラブ運営業務もさまざまなところでステップアップが必要になってくると考えています。
今回、ボランティア管理基盤の提案と構築で富士通の技術力の一端を見せてもらったように、これからのさまざまな提案にも期待しています」と星見氏は述べています。

Jリーグに限らず、競技の運営でボランティアは今や欠かせない存在となっています。
Salesforceをベースに富士通が提供する「ボランティアポータル」は、煩雑になりがちなボランティアの管理業務を効率化するソリューションとして、川崎フロンターレをはじめとしてさまざまなスポーツやイベントをサポートしていき、これからの新しいスポーツ参加のカタチを創ることに貢献します。

Salesforce活用でボランティアスタッフの管理業務を効率化。
ボランティアと一緒に創る、新しいスポーツ参加のカタチ

株式会社川崎フロンターレ 様

所在地 川崎市高津区末長4-8-52
ホームページ https://www.frontale.co.jp/新しいウィンドウで表示
ボランティア募集サイト https://www.frontale.co.jp/volunteer/新しいウィンドウで表示
概要 Jリーグ(日本プロサッカーリーグ)に所属する川崎フロンターレ、および、その下部組織である川崎フロンターレアカデミーの運営会社。富士通サッカー部を前身とする川崎フロンターレは1999年にJリーグ参入。Jリーグでも屈指となる高い攻撃力を生かし、2017年と2018年には明治安田生命J1リーグで連覇を果たした。川崎市全域をホームタウンとし、地域に根ざした活動に取り組んでいる。

[2019年3月掲載]

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