FUJITSU Business Application Operational Data Management & Analytics 予兆監視モデル for 光ファイバー温度検知ソリューション

発電所やプラントなどの重要設備、製造業の工場などでは、安定稼働と高度化を実現するために有益なデータの取得とその後の活用が求められています。
データの活用により、安定供給や効率化、生産トラブル防止を実現するため、従来では得られない大規模かつ精密なデータが必要となっています。
最新の光ファイバーセンシング技術を駆使することで、設備の熱や振動の微小な変化を得ることができ、トラブルの予兆や状態の変化を分析技術により把握することができます。
富士通の「FUJITSU Business Application Operation Data Management & Analytics 予兆監視モデル for 光ファイバー温度検知ソリューション」(以下、ODMA予兆監視 for 光ファイバー)は、温度、振動のデータ取得に加え、既存データとの統合、周囲の環境・インフラデータの把握を可能とし、新たなサービス創出やデータ活用が実現できるソリューションです。

特長

光ファイバーを用いて温度・振動を検知し、トラブルを未然に防止。発電所やプラントの安全性向上と安定稼働に貢献。

光ファイバーで精度の高い温度・振動データをリアルタイムに取得

ODMA予兆監視 for光ファイバーは、機械や設備に張り巡らせた光ファイバー自体をセンサーとすることで、多拠点の温度測定を行ない、温度・振動の変化から異常の予兆を早期に検知します。
温度・振動をリアルタイム、かつ高精度で検知できるODMA予兆監視 for光ファイバーによって、設備の安定稼働と効率的な運用に貢献します。また異常を予兆段階で捉えるため、万が一の際でも異常を回避する時間を作り出せます。

測定のための専用センサーと専用AIを開発

富士通は、光ファイバーからのデータによって温度・振動を高精度で測定するために、専用のセンサー(耐熱性光ファイバーシート)と専用AI(人工知能)を開発しました。
センサーとして用いられている光ファイバーは高い柔軟性を持つため、曲面や突起物がある設備であっても、形に合わせて接しさせることができます。また10cm間隔で温度・振動データを取得できます。さらに光ファイバーは非常に細いため、通常では測定不可能な狭い場所の温度・振動も測れるという特長があります。
光ファイバーは安全面でも利点があります。可燃性ガスを扱う設備では、ガスが点火源に触れることで爆発や火災を招くリスクがあります。しかし、光ファイバーは点火源にならないため、燃発系ガスの中でも安全に使用できます。
さらに富士通は、光ファイバーからの温度・振動データを分析するための専用AIを開発しました。これらの技術を活用して、複数の設備の温度・振動データを相関的に分析し、異常の予兆検知が可能になりました。
振動測定は既設光ファイバーケーブルを活用し、長距離にわたり数m単位で人が検知できない周波数成分を検知。
設備全体を測定することで立体的な振動変化が把握できます。

10cm間隔、10秒測定の高精度、1本の光ファイバーで6kmもの広範囲の温度・振動を検知

温度・振動を検知するセンサーには様々なデバイス、素材がありますが、富士通が着目したのは光ファイバーです。
ODMA予兆監視 for光ファイバーは、10cm間隔、10秒単位の高密度測定を実現しており、広範囲かつ精密な温度・振動測定に最適です。また距離にして1本の光ファイバーで6kmもの広範囲を測定可能としています。
さらに温度・振動のみならず、「力がかかる」ことを検知できる張力異常も同時に測定できる構成も可能となっています。
振動は約70kmにわたり数m単位で10kHzまでの微小振動を検知可能です。人の侵入検知や接触といった変化も把握可能です。

誤検知を回避する専用AIによって、トラブルに発展する異常のみを検知

温度・振動は様々な要因によって変動します。例えば稼働率を高めたときに温度・振動が上昇するのは通常の範囲内と言えます。しかし、特別な操作もないのに温度・振動が高まった場合は異常発生の可能性があります。
ODMA予兆監視 for光ファイバーでは、温度・振動特性を反映したアルゴリズムを持つAIによって誤検知を低減し、温度・振動変化の中から、本当のトラブルに発展する可能性のある異常だけを自動的に検知できます。
またAIを用いたことで、様々なセンサーから届けられるデータを網羅した分析が可能になり、従来の閾値による監視とは異なる大規模な監視を実現します。
温度に加え、振動データや取得済みの他データを統合することで、個々の異常検知に加え、業務や運転のための判断情報にデータ変換することも可能です。人が知りたい情報や環境変化の情報を把握することで、インフラとしての健全性や状態を知る事もできます。

高度なシミュレーションに基づいた、光ファイバー敷設工事や調査

光ファイバーを用いて施設や機械の温度を正確に、かつ効率的に測定するには、特別なノウハウや技術が必要とされます。富士通グループは、敷設提案から実際の工事まで、一貫して対応いたします。
また、課題を解決するためのご提案やデータ取得の方法を支援するコンサルティングサービスも実施いたします。

活用シーン

設備の異常により起こる火災発生を未然に防ぎたい

課題
石炭搬送ベルトコンベア、微分炭機、ボイラー周辺設備などでは、機械の異常や化学変化などの異常が起こりやすく、急な温度上昇が発生すると火災を招く可能性がある。

解決
細長い光ファイバーを機械や設備に張り巡らせることで、高熱を発している箇所をリアルタイムに把握。火災を起こす前に迅速に対処可能。温度・振動を常時監視することで、トラブルや火災を未然に防ぐ。

化学反応の異常が起こったら、スピーディに把握したい

課題
化学反応の異常は、爆発や火災、有害物質の発生を伴うリスクがある。大事故が起こる前に異常を検知して未然に防ぎたい。

解決
生産装置内の局所的な温度上がりを検知。大事故が起こる前に迅速に対処して未然に防止、あるいは被害を最小限に抑えられる。また温度監視によって安定稼働が実現できれば、生産物の品質安定化にも貢献できる。

安定駆動のために、サーバや機器の温度調整を最適化したい

課題
多数のサーバや通信機器が設置されたデータセンターでは、安定稼働のために温度の上昇をコントロールしている。しかし無駄な冷却はコスト上昇に直結する。ひいては地球温暖化にも悪影響を及ぼす。

解決
場所による温度分布を詳細にデータ化することで、空調条件(風向、風量、温度設定等)をきめ細やかに調節し、温度環境を適正化、データセンターにおける空調エネルギーの最適制御を可能する。

温度環境を保って、食品の食感、味、風味を守りたい

課題
食品の食感、味、風味を乾燥工程が左右するが、従来はサンプル的に温度測定を行っており、不良品が生産されたときには大量の廃棄が発生する。

解決
温度変化をリアルタイムに検知することで、不良品の生産を未然に防止。あるいは不良品が生産されたとしても迅速に把握し、製造を中止。大量の廃棄を回避できる。

商品・サービス体系

製品名 販売価格(税抜)
ODMA 予兆監視モデル for 光ファイバー温度測定 Standard Edition V1 基本 個別見積(注)
ODMA 予兆監視モデル for 光ファイバー温度測定 Standard Edition V1 基本 プログラムサポート 個別見積(注)

(注): 測定距離や敷設の構成によります。

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