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LTFSとは

LTFS(Linear Tape File System)とは、磁気テープ内のデータをHDDやUSBメモリなどのデータと同じようにファイル単位で取り扱うことを可能とする機能です。磁気テープのオープン規格であるLTO-5からサポートされています。以前はベンダーの専用ソフトウェアで運用しなくてはならなかった磁気テープでしたが、データの保存形式の共通化、Linuxの標準コマンドでの操作、特定ファイルへのアクセスを可能にし、HDD内のデータのような簡単な操作での利用を実現しています。

LTFSの登場背景

現在、データ量は爆発的に増加しています。2011年には約1.8ZB(ゼタバイト)だった世界のデータ量は2020年には約40ZBに達すると予想されています(注1)。ハードディスクなどストレージの容量単価は低下方向ですが、こうしたデータ増加に対応するためにはハードウェアはもちろん運用管理に至るまでのコスト増が避けられません。また、ビッグデータの活用にも関心が高まり、増加したデータをどれだけの期間保存しておけばいいのかの見通しも立たないため、データを消すことで容量を再利用できるかどうかもわかりません。また、コールドデータとよばれる使用頻度は低いが捨てることのできないデータや、外部からのアクセスを遮断したいデータなどの最適なストレージ保管という課題に対し、データの種類による保存方法の検討が必要になっています。

こんな課題ありませんか?

  • 保存データの爆発的な増加に伴う、ストレージ(HDDなど)のコストが大きい。
  • 長期に保存しなければいけないデータ容量が見通せない。
  • 長期保存したいから、データを消せない。

例えば、頻繁にアクセスされるデータはHDDなどの高速ストレージ上に保存する必要がありますが、アクセス頻度の低いデータは、容量単価の低い磁気テープに保存し運用することでコストの削減が図れます。テープはHDDと異なり、保存中にほとんど電力を必要としません。
しかし、従来のテープライブラリは、一般的なファイルシステムで管理されていなかったため、テープ上のデータを利用しようとすれば、専用のバックアップソフトウェアを使用してテープからデータを読み出し、ディスク上で利用する必要がありました。手間も時間もかかるこうした課題を解決したのがLTFSです。

(注1) 出典:総務省「ICTコトづくり検討会議」報告書およびIDC「The Digital Universe Decade in 2020」(平成24年12月)

LTFSとは何か?

LinuxサーバにLTFSというソフトウェアをインストールすることで、LTFSサーバを構築でき、ここから磁気テープ内のデータをテープ上で直接、ファイル単位で操作することが可能になります。
LTFSは磁気テープにファイルシステムの概念を導入し、カートリッジテープごとにラベル名のディレクトリを生成するため、OS上からは各カートリッジをディレクトリとして認識できます。このため、ドラッグ&ドロップでファイルの移動やコピー、削除が可能です。

従来ベンダーごとに用意されたバックアップソフトウェアを習得しないと利用できなかったテープライブラリでしたが、LTFSのオープン性により共通の操作で運用できるようになりました。
例えば、LTFSに対応するすべてのベンダーで同一のデータ記録方式を採用しているため、テープライブラリ間でファイルの読み出し/書き込みが可能で、長期保存データにも安心なデータ互換性が確保されます。

また、LTFSサーバのネットワーク環境を外部に開放することで、他のサーバやPCからテープライブラリへのアクセスが可能になります。Windows環境からのファイルサーバとしての利用や、NFSマウントによる他のLinuxサーバからの標準コマンドでのファイル操作も実現できます。

LTFSの適用分野

LTFSは、低コストで大量データを保存できるため、動画のアーカイブや、X線やMRIなど容量の大きい医療画像情報の収納に適しています。また、事業継続(BCP)のために重要でもアクセス頻度の低い経理情報の長期にわたる収納や、安全性は確保したいがコストをかけにくいDR対策のために遠隔地保存する情報などへの利用にも適しています。

富士通のソリューション

データ量が急激に増加する現在、均一なストレージ利用ではハードウェアへの投資コストを押し上げてしまいます。しかし、容量単価が安価な記憶媒体を採用しても、従来から利用しているHDDのような使い勝手がなければ、運用管理面の負荷増大が問題になるでしょう。長期のデータ保存に適し、導入・運用コストを抑制できるLTFSは、コールドデータの保管などで大きな効果が期待されています。富士通では、ETERNUS LT seriesでLTFSに対応し、お客様の多様なデータの効率的な活用に応えています。

掲載日:2015年5月25日

製品情報

テープライブラリ
カートリッジテープ上のデータを暗号化し、情報の漏洩と機密情報の改ざんを防止するセキュリティ・バックアップソリューションを提供

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