Social Well-being

 

職場環境整備

ニューノーマルにおける新たな働き方「Work Life Shift」の推進

ニューノーマルにおいて、社員がこれまで以上に高い生産性を発揮し、イノベーションを創出し続けられる新しい働き方として「Work Life Shift」を推進しています。

「Work Life Shift」は、「働く」ということだけでなく、「仕事」と「生活」をトータルにシフトし、Well-beingを実現するコンセプトです。

場所や時間にとらわれることなくお客様への提供価値の創造と自らの変革に継続的に取り組むことができる働き方を実現するため、人事制度とオフィス環境整備の両面から様々な施策を実施しています。

「Work Life Shift」は、「Smart Working」、「Borderless Office」、「Culture Change」の3つの要素から構成されています。

「Smart Working(最適な働き方の実現)」
約8万人の国内グループ社員(製造拠点やお客様先常駐者などは除く)の勤務形態はテレワーク勤務を基本とし、業務の内容や目的、ライフスタイルに応じて時間や場所をフレキシブルに活用できる最適な働き方を実現。

「Borderless Office(オフィスのあり方の見直し)」
固定的なオフィスに縛られる従来の働き方の概念を変え、各々の業務内容に合わせて自宅やハブオフィス、サテライトオフィスなどから自由に働く場所を選択できる勤務形態に。

「Culture Change(社内カルチャーの変革)」
社員の高い自律性と信頼に基づいたピープルマネジメントにより、チームとしての成果の最大化や生産性向上を実現。

Work Life Shift2.0の発表 ~一人ひとりのWell-beingに向き合うDX企業としての働き方へ~

2021年10月、オフィスでのリアルなコミュニケーションの効果的な活用を組み合わせた真のHybrid Workの実現や、Lifeのさらなる充実などを目指し、「Work Life Shift 2.0」を発表しました。「Work Life Shift」を実施する中で見えてきた課題や社員の声を反映したもので、より進化した施策を展開しています。

  1. Hybrid Workの実践とエクスペリエンス・プレイスへの進化
    オフィスをこれまでのワークプレイスから、そこでしかできない体験を提供するエクスペリエンス・プレイスへ進化させ、リアルでのコミュニケーションを通じたコラボレーションをより多く生み出すような新たなオフィスの活用を実践し、リアルとバーチャルを組み合わせた真のHybrid Workへ推進。
  2. DX企業としての働き方の進化
    Hybrid Workを実践して得た様々な経験値をデータとして見える化し、プロダクティビティの向上に加えてクリエイティビティを高める働き方を追求。また、「Work Life Shift」のコンセプトに共感いただける企業や地方自治体とのコラボレーションをより一層加速させ、お客様や社会課題解決に貢献。
  3. WorkとLifeのシナジー追求
    柔軟な働き方になったことを活かしてLifeの側面もより充実させることで、相乗効果を生み出し、新たな価値創造につなげるとともに、従業員一人ひとりのWell-beingに向き合い、エンゲージメント向上の実現へ。

テレワーク勤務制度

富士通全社員35,000人を対象に、自宅やサテライトオフィス、出張先など、場所にとらわれないフレキシブルな働き方を可能とするテレワーク勤務制度を2017年4月より正式導入しました。

テレワーク勤務制度は、感染症の流行や自然災害などのような非常事態においても事業継続が可能となり、オンライン会議の定着や紙資料のデジタル化などの業務改善が進んでいます。また、子育てや介護などの多様な事情を抱える社員も活躍し続けやすい環境が提供可能となり、優秀な人材の維持・獲得にもつながっています。

制度のねらい

  • 一人ひとりの生産性向上とチームとしての成果の最大化
  • 多様な人材が活躍し続けられる環境の構築
  • 事業継続性の確保・災害時の迅速な対応

長時間労働削減に向けた取り組み

富士通グループでは、長時間労働削減に向けた様々な取り組みを行うことで、社員一人ひとりのワークライフバランスと生産性の向上を目指しています。Work Life Shiftの推進により、テレワーク勤務を基本とし、また、フレックスタイム制や裁量労働制など柔軟な勤務形態を積極的に活用することで、多様な働き方をサポートする仕組みを充実させています。

長時間労働の改善に向けた具体的な取り組み例

  • コアタイムのないフレックスタイム制、専門業務型裁量労働制、企画業務型裁量労働制の採用
  • 時間外労働のアラームメール送信
  • 年次休暇取得促進日を設ける
  • マネジメント研修における労働時間管理の徹底
  • 業務の繁閑による働き方、休み方のメリハリ

WorkとLifeの両立支援に向けた取り組み

富士通および国内グループ会社では、WorkとLifeのシナジーによる新たな価値の創出をめざし、社員一人ひとりが育児や介護などLifeも含めて考えることで、キャリアを充実させるための支援を進めています。

  1. 育児
    • 出産育児サポート休暇(配偶者・パートナーの産前産後8週間以内に20日間取得可)
    • 育児休職期間中の有給休暇利用
    • 子の看護休暇(小学校6年生の3月31日まで)
    • 育児短時間勤務制度(小学校6年生の3月31日まで、1日最大2時間短縮可)
    • 事業所内保育所の設置
    • ベビーシッターサービス費用補助
  2. 介護
    • 介護・介護準備休職制度
    • 介護短時間勤務制度
    • 遠隔勤務
    • 相談窓口の設置

VOICEプログラム

富士通グループでは、“間接的にお客様の「声」を聴くだけでなく、ダイレクトにより多く、聴く必要があるのではないか”“富士通グループの従業員12万人の「声」を拾い上げて経営に生かすことができないか”、こうした課題認識から生まれた活動として、2020年10月より「VOICEプログラム」を実施しています。VOICEプログラムのコンセプトは「声を力に変えて、変革の風を起こす」。お客様や従業員の「声」をリアルタイムで聴き、事業活動における判断の迅速化、行動の変革、新たな気づき・出会いの発掘に生かすことで企業競争力を高めることを目指す活動です。
職場環境改善の一環として、Work Life Shiftに関するサーベイを定期的に実施し、「VOICE」プログラムを活用したビジネスプロセス改革や制度・運用見直しなどの諸施策に反映していくことで、EX (Employee Experience)、および社員エンゲージメントの向上につなげています。

コミュニケーション活性化の取り組み

労使関係

富士通は、富士通労働組合とユニオンショップ協定を締結しており、締結している労働協約に基づいて、労働協議会、生産協議会などを定期的に(必要に応じて随時)開催し、経営方針や事業状況、事業の再編などに関する社員への説明や各種労働条件に関する協議を実施しています。また、組合の団体交渉権も定めています。

欧州では、2000年から年1回、欧州労使協議会全体総会を開催し、富士通グループ全体の経営状況などについて従業員代表と共有しています。

社内にメール・電話での受付窓口として「人事・総務へのお問い合わせ」を設置し、社員が人事制度・運用に関して相談しやすい体制づくりに努めています。

社内SNSの活用

富士通グループでは、グローバルでの人と人のつながりを強化するために社内SNSを活用し、多様・多才な社員が組織を超えたコミュニケーションを取ることを可能としています。コミュニティは多岐にわたっており、組織内コミュニケーション、新規ビジネスの企画、副業やワーケーションの促進、育児や介護などのLifeを含めたキャリアに関する情報交換等、社員が自発的に参加して、組織を超えてコミュニケーションをとっています。

また、コミュニティで寄せられた意見・要望については、社員の声として人事施策や環境整備等の検討に活かしています。

リージョンの主な取り組み

農村地域への技術提供支援 in タイ

農村地域への技術提供支援 in タイ
Fujitsu (Thailand) Co., Ltdではタイの農村地域における技術教育の機会を提供し、将来の就労機会へのアクセスを支援しています。具体的には、パソコンへのアクセスを向上させる取り組みの一環として、ペッチャブリー県の学校の子どもたちにパソコン、教育ツール、給食を寄贈しました。デジタルインクルージョンの重要性はますます高まっており、富士通は、よりインクルーシブな世界的デジタル社会のため、教育格差の縮小に貢献したいと考えています。

マインドフルネス・ラボ in Americas

マインドフルネス・ラボ in Americas
Americas のWell-beingリードが主催するマインドフルネスのウェビナーを支援し、参加者の要望に応える形で、アメリカ地域はマインドフルネス・ラボを立ち上げました。マインドフルネス・ラボでは、隔週30分のセッションのなかで、穏やかさ、集中力、つながりをサポートするためのエクササイズを提供します。Mastermind Mindfulness認定のファシリテータであるAmericasの Well-beingリードがこれらのセッションを主催しています。セッションには、ディスカッショントピック、マインドフルネスの指導、さまざまなマインドフルネスに関するエクササイズが含まれます。

Moving your Well-being dial in オーストラリア・ニュージーランド
著書に『Finding Calm: Managing fear and anxiety in an uncertain world (やすらぎを見つける:不透明な世の中における恐れと不安のマネジメント)』等を持つベストセラー作家、ブロードキャスターなど、多方面で活躍されている心理学者のSarb Johal博士をお招きし、オーストラリアとニュージーランドの社員を対象としたセッションを開催しました。最近のグローバルおよび地域的な課題について考え認識し、ウェルビーイングの取り組みをより良い方向へ推進するためのツールや実践的なヒントを探りました。

Moving your Well-being dial in オーストラリア・ニュージーランド
Moving your Well-being dial in オーストラリア・ニュージーランド

2022年度実績

長時間労働削減に向けた取り組み

裁量労働勤務適用者17%、フレックスタイム勤務適用者78%(富士通)

テレワーク実施率

テレワーク実施率は約75%

労働組合員比率

労働組合員比率75.4%(富士通)※非組合員である管理職、非正規従業員を含めた比率

離職率の推移(富士通)

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