仮想化(KVM)
富士通におけるKVMの位置づけ、取り組み
富士通が提供するサーバラインナップでは、複数の仮想化環境を提供しています。KVMもこのなかに含まれており、仮想化基盤技術のひとつと位置づけられています。特に、仮想マシンとしてRed Hat Enterprise Linuxを稼働させる場合は、LinuxとKVMの親和性やコスト観点(Linuxサポートを契約すればKVMの追加費用は発生せず、他の仮想環境を選択する場合は別途購入が必要)からKVMを選択することをおすすめします。
技術面での取り組み
Red Hat Enterprise Linux 6でのKVMサポート開始に向けて、富士通は機能・品質の強化に取り組み、KVMの基礎技術開発に大きく貢献しました。富士通とレッドハット社の協業関係を活かした製品品質確保や、Linuxコミュニティーでの機能強化・障害修正活動などがそれにあたります。
- libvirt(注1)コミュニティーなどの開発に参画、弊社エンジニアがlibvirtメンテナーの一人として開発を牽引
(注1)libvirt:仮想マシンを管理するためのツールキット - KVMゲスト間のリソース制御はcgroup(注2)で実現、cgroupは富士通が中心となって開発
(注2)cgroup:業務グループ(cgroup)単位にCPU,メモリ,I/O資源の配分を制御する資源管理機能
サービス面での取り組み
KVMを安心してご利用いただくために、富士通の専門技術者がKVMシステムの早期・安定稼働に向けて強力にバックアップする支援サービスの提供を開始しました。
常時30,000台以上のLinuxサポート実績から得られる豊富なノウハウにより、満足のいく技術支援を提供するとともに、KVMの設計・導入・運用保守、サイジングやチューニング、物理サーバからの移行ノウハウにいたるまでドキュメント化し、本サービスのご契約者に利用ガイドとして提供します。KVM仮想化に関する技術ドキュメントや留意事項の提示など、設計・構築に関する質問・相談に幅広く対応しています。
適用シーンと適用例
KVMを活用した適用シーンについて例示していきます。
1つ目はTCOの削減です。システムコストの削減を狙って、リソース使用率の低いサーバ群を仮想化で集約することで、ハードウェアの削減と運用管理の統一効果が見込めます。
2つ目は投資効果の向上です。開発やテスト環境などフェーズ毎に用意していたサーバを仮想化することで、必要な時に必要な数のサーバを利用できるようになり、異種環境の複数確保やリソースの有効活用も見込めます。
3つ目は既存資産の有効活用です。利用しているOSやソフトウェアが最新ハードウェアでサポートされていない場合、既存環境を仮想化して一時的に対処しつつ、システム改修を実行するような形態も可能です。
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