量子インスパイアード技術の活用
デジタルアニーラの社会実装を加速する研究拠点をトロントに開設
2018年3月14日(水)、デジタルアニーラを含む革新的コンピューティングの研究を加速する新しい研究拠点「Fujitsu Co-Creation Research Laboratory at the University of Toronto」の開所式をトロント大学にて開催しました。
世界トップクラスの研究大学であるトロント大学(※1)と革新的コンピューティングの研究に取り組むために、昨年、戦略的パートナーシップを締結しました。「Fujitsu Co-Creation Research Laboratory at the University of Toronto」は、本契約を具体化して推進するために開設するものです。富士通研究所の研究員とトロント大学の教授や学生がいっしょになって、デジタルアニーラを進化させる新しいアルゴリズムやアーキテクチャ、金融や医療、スマート交通などの応用分野における実証研究などの共同研究を実施していきます。
取り組むテーマの一つが、強度変調放射線治療における放射線照射量最適化です。強度変調放射線治療は、照射方向や照射強度を変えることで正常組織への線量を安全なレベルに保ちつつ腫瘍等の組織に充分な放射線を照射する技術ですが、装置の進化に伴い膨大な量の最適化計算が要求されています。デジタルアニーラにより高精度な計算を短時間で実行することにより、効率的な治療を支援します。
- (※1)クアクアレリ・シモンズ社大学ランキングComputer Science & Information Systems部門10位
開所式に登壇した弊社社長の田中は、「我々の持つデジタルアニーラは、医療や金融、交通などの領域において、これまで解決が困難だった課題を解くことができると考えている。トロント大学との更なるパートナーシップによって、社会や経済の発展により一層貢献していきたい」と今回の研究拠点への想いを語りました。
開所式には、トロント大学や富士通の関係者約40名が出席し、新しい拠点の開所をお祝いしました。この他、トロント大学のエグゼクティブとのミーティングを開催し、トロント大学と富士通が目指す新しいICTビジネスの創出と社会・経済の発展について意見を交わしたほか、新オフィスの見学ツアーなども実施しました。
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