UHF帯RFID導入ガイド 第4章 RFID機器の選定

第1章 RFIDシステム導入の進め方第2章 事前に検討すべき事項第3章 タグの選定第4章 RFID機器の選定第5章 アンテナの設置方法第6章 RFID読み取り検証第7章 リーダライタ間の電波干渉への対応第8章 まとめ
  

3.外付けアンテナの選定

リーダライタのアンテナから放射される電界の向きには「直線偏波」と「円偏波」の2種類があります。機器の構成を検討する際には、この2つのタイプから選択する必要があります。

直線偏波

偏波方向(角度)が合えば通信距離は最長となりますが、角度がずれると徐々に通信距離も短くなります。(最悪角度は90度)
通常、RFIDタグがアンテナ面中央の垂直線上で、また、RFIDタグと本装置のアンテナ面が平行、且つアンテナ偏波方向とタグの方向を一致させた場合、通信距離、認識率等にとって最善の位置となります。

  • 直線偏波による最善の位置イメージ

  • 直線偏波による通信不可能イメージ

RFIDタグが上図(左)の通り、アンテナ面と平行且つ偏波方向と同じ角度(位置)で通過するケースでは、直線偏波が望ましいです。

円偏波

アンテナ面と平行であれば、タグはどの角度でも通信可能です。
通常、RFIDタグがアンテナ面中央の垂直線上で、また、RFIDタグと本装置のアンテナ面が平行となっているケースでは通信距離、認識率等にとって最善の位置となります。

  • 円偏波による最善の位置イメージ(1)

  • 円偏波による最善の位置イメージ(2)

上図(左右)の通り、RFIDタグがアンテナ面と平行の状態で通過するケースでは、円偏波が望ましいです。

アンテナの基本仕様

外付けアンテナは、据置型リーダライタ(TFU-RW732ATFU-RW742A)に接続して使用します。
下表の通り、使用するリーダライタや読み取り対象物の動き(向き)に合わせて選定する必要があります。
なお、アンテナの偏波特性の関係より、円偏波アンテナの通信距離は、直線偏波アンテナと比べて1/√2倍程度となります。

外付けアンテナの種類
製品外観外付けアンテナ外観
接続対象リーダライタTFU-RW732A(特定小電力無線局)TFU-RW742A(構内無線局)
型名TFU-AN33ATFU-AN34ATFU-AN13ATFU-AN14A
偏波特性右旋円偏波直線偏波右旋円偏波直線偏波
利得約3dBi
(アンテナ単体)
約6.3dBi
(アンテナケーブルTFU-CB123接続時)
耐環境性規格IP54(JIS防まつ型)準拠(但しコネクタ面は下側方向とする)
寸法(WxDxH)約195x195x25mm
重量約500g
使用環境温湿度
(稼働時)
温度:-20~50°C、湿度:10~95%R.H
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