UHF帯RFID導入ガイド 第1章 RFIDシステム導入の進め方
1. RFIDシステム導入の流れ
RFIDシステムの導入を進めるにあたって、下記のように段階的なフェーズで推進することが望ましいと考えられます。
導入前の業務分析~事前検証の間に、導入目的と想定する導入効果を明確化し、RFIDシステム導入後のあるべき姿を設定することが最重要ポイントです。
2.RFIDシステム導入を成功させるためのポイント
RFIDシステム導入を進めるにあたって、期待する導入効果の条件を満たすことができるかを分析~検討~検証の工程を通して、実用性判断を行います。そのためのポイントは下記の通りです。
(1)課題抽出および導入目的と期待する導入効果の明確化
RFIDシステムを導入する上で業務面・性能面・技術面で基準となる指標(クリアすべき目標)を設ける必要があります。そのために現状の課題抽出を行い、その対策方法を検討します。その結果から、導入目的と期待する導入効果を明確化することができます。
(2)業務分析
導入前の業務プロセスの分析を行い、RFIDシステムをどのプロセスに組み込むことが有効であるかを検討する必要があります。場合によっては、業務改善も視野に入れて業務全体の精度向上を図ることも重要です。
(3)業務、対象物、利用環境に適したハードウェア選定
RFID機器の特性を十分理解し、業務・対象物・利用環境の視点から適切なハードウェアを選定する必要があります。
(4)実環境での事前検証
ハードウェア選定や基礎検証・応用検証を通してRFIDシステムが期待する実力を発揮できるかを見極める必要があります。そのために最終的な判断材料として実環境でのフィージビリティスタディーの結果が決め手となります。
(5)期待する導入効果を見込めるかの総合的判断
様々な視点や要因から、RFIDシステム導入効果が期待通りのものとなり得るかを総合的に最終判断します。