富士通の実践知が詰まった
デザイン思考のテキストブック公開

FUJITSU×note 世界に学ぶ、デザインとデザイン思考の伝え方 なにを決めて、どう作り、どのように伝えていくのか 富士通株式会社 デザインセンター長 宇田 哲也、富士通株式会社 コミュニティディレクター 高嶋 大介、note株式会社 CXO 深津 貴之 12月3日(金)19:00-20:30 #教えてデザイン

2021年12月3日に本テキストブックを題材に、デザイン経営の考え方や導入方法、テキストブックの制作秘話などについて語るオンラインイベントが開催されました。下記のリンク先からアーカイブ動画をご覧いただけます。
詳しくはこちら(外部サイト) >

掲載日 2021年10月11日

富士通のこれまでの実践から得られたノウハウと、イタリアのミラノ工科大学デザインスクールPOLI.Designの研究成果やフィロソフィーを組み合わせた、デザイン思考のテキストブック「Transformation by Design デジタルトランスフォーメーションに挑戦するデザイン戦略とサービスプランニング」(日本語版・英語版)を公開いたします。このテキストブックはPDFで閲覧可能です。またテキストブック制作の背景や制作チームの想いなど、制作のディレクターを務めた宇多村志伸と高嶋大介に話を聞きましたので、ぜひダウンロードの際に併せてお読みください。

デザイン思考テキストブック「Transformation by Design デジタルトランスフォーメーションに挑戦するデザイン戦略とサービスプランニング」(日本語版・英語版)

  • 注:
    日本語版(23.8 MB/134 pages)、
    英語版(26.2 MB/132 pages)、
    上記のファイルはPDF形式で作成されており、ダウンロードで見開きで、ご覧いただけます。Adobe Acrobat Readerが必要です。
    2021年10月28日誤記を修正しました。

日本語版 ページイメージ日本語版 ページイメージ



富士通のデザイン思考の体系化への取り組みは5年前から始まっていた

現在、富士通グループ全体でDXに取り組み、デザイン思考の全社浸透を図っていますが、実は富士通がデザイン思考の体系化に取り組み始めたのは約5年前、2016年までさかのぼります。

同年11月にデザイン思考のベンチマーク調査を国内と海外で展開、北米ではデザインコンサル、大企業、スタートアップなど様々なタイプの会社を対象に行いました。次いで2018年1月から「日本に合うデザイン思考」を求めて北欧を含むヨーロッパ各国でも調査し、日本には、素早く形にして考えていく北米的なデザイン思考よりも、長期的なビジョンを描き実現するために考えていく北欧・欧州のデザイン思考が合うのではないかという結論に達しました。そこで出会ったのが、テキストブックを共同で執筆した現在戦略的パートナーでもあるPOLI. Designです。

宇多村と高嶋のチームは、グローバルでリーダーとなれるようなデザイン思考人材をリージョンごとに育てることを目標に、人材育成プログラムの制定・実行に取り組んできました。そこで教材の一環として、また実務でデザイン思考を活用するときの副読本として制作したのが今回公開するテキストブックです。

このテキストブックは富士通とPOLI. Designが共同で企画・編集する形で作られ、富士通からは、イギリス・マンチェスターを拠点にしている共創プログラムグローバル責任者のジョアキム・ボックスが責任者として参画。さらにオランダチームや日本の宇多村、高嶋らも参加し、グローバルなチーム編成で、まずは英語版の制作を行い、その後、翻訳作業などを経て日本語版も完成しました。



富士通の実践ノウハウとミラノ工科大学のフィロソフィーを融合

このテキストブックは、以下のような章立てになっています。

Chapter1:今日のデザインとその役割
デザインの意味や進化、新たな役割や価値について
Chapter2:デザイン思考とその進化
デザイン思考の誕生、4つのモデル、富士通のアプローチである富士通ヒューマンセントリック・エクスペリエンスデザイン(HXD)について
Chapter3:デザインとAI:デジタルトランスフォーメーションの時代に
今なぜデジタルフォーメーションなのか、AIの台頭、AIによるイノベーションとデザインの役割について
Chapter4:未来を描き出す:シナリオ手法
この不確実な時代に未来を描き出す「未来学」のシナリオ手法について、ステップごとに順を追って説明
Chapter5:形のないものをデザインする:サービスデザインの方法論とツール
サービスデザインについてとそのツール(ユーザーペルソナ、ジャーニーマップ、など)を紹介

Key Takeawaysには1章分のポイントが1~2ページにギュッとまとめられています

各章の終わりには、Key Takeawaysとしてまとめを掲載。忙しい人はまずはここだけを読んで要点を掴むこともできます。また章と章の間には、Fujitsu Case Studyとして、イギリス、日本、タイ、ノルウェーなど世界中でこれまで実践してきた富士通の先進的な取り組みが10件紹介されており、5章にはすぐに役立つテンプレートも紹介されています。

ユーザーのペルソナテンプレート

ユーザーのジャーニーマップのテンプレート


思い思いの使い方で

このテキストブック制作をディレクションした高嶋と宇多村は、このテキストブックに込める想いを以下のように話しました。

「みなさん、それぞれにデザイン思考において知名度やブランド力がある企業や団体のイメージがあると思いますが、富士通も実は約5年前から富士通流デザイン思考の方法論を体系化するための調査・研究に乗り出し、取り組みを着々と進めてきました。このテキストブックを通じ、そのことを改めて多くの方に知ってもらい、富士通がこの領域でも専門的であると知ってもらえるきっかけになると嬉しいですね」(高嶋)

「自社の実践知を織り込み世界のアカデミックな研究を組み合わせて、テキストブックを作り上げている日本企業は他にないと自負しています。教養としてのデザイン史を知る、知らない用語を調べる、これまで培ってきた実践経験を系統立てる指針として、多様な学びが得られる副読本になっています。デジタル版らしい分かりやすさ、更新のしやすさを目指しましたので思い思いの活用をしていただけると幸いです」(宇多村)



テキストブックに掲載されているCase Studyの例(一部抜粋)

その他 事例




  • デザインセンター
    宇多村 志伸
  • ジャパンマーケティング統括部
    高嶋 大介
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