茅ヶ崎市様
MCWEL 介護保険システム 導入事例

仮・本算定の精度アップ、高額介護サービス費の
自動計算などによりチェック作業が劇的に軽減。
簡単・迅速な画面切り替えで問い合わせに
即答可能となり、窓口サービスレベルが向上

茅ヶ崎市役所 庁舎外観

茅ヶ崎市様は、長年運用していたホストコンピュータによる介護保険業務システムのパフォーマンスが限界をきたし、更新の必要が高まってきたことを機に「MCWEL 介護保険 V2」をほぼノンカスタマイズで導入。資格情報・受給者・給付実績・保険料管理の業務を一元管理し、業務の効率化を実現しました。運用開始後、保険料算定精度の向上、資格異動チェックの自動化、認定関連の問い合わせに即答できるようになったなどのメリットを手にしています。また効率化のみならず、「操作しながら介護保険制度を体系的に理解できる」といった制度理解の学習効果を評価する声も聞かれています。

課題
効果
課題画面移動操作が煩雑かつ複雑なため、システムの操作習得に一定の努力が必要であり、問合せ対応にも時間を要していた
効果画面移動操作が容易になり操作性が向上。またブックマーク機能によって、よく使う画面への移動がより簡単に。担当業務以外の問い合わせ時も迅速に関連画面を呼び出して即答可能に
課題保険料算定、高額介護サービス費の計算、資格異動などの業務において、手作業と目視を強いられていたため業務負荷が高まっていた
効果保険料算定の精度向上、高額介護サービス費の自動計算、資格異動の自動連携などによりチェック作業が激減。時間外業務の削減に寄与
課題日々の業務に追われ、制度改正の理解・学習の時間確保が難しかった
効果MCWELによる業務効率化でできた余裕を、制度改正理解等に振り向ける態勢が整った。同じMCWELを運用し先行する自治体の情報を得られることで総合事業への準備も進んでいる

前システムの課題点

以前のシステムでは、どのような課題がありましたか

システムの操作に慣れるまでに、一定の努力と期間が必要でした。また操作に慣れても、画面の移動にもどかしさを感じていました。画面表示のスピードはまずまずだったのですが、ある操作画面から別の画面へ移動する場合、いったん操作中の画面を閉じ、数字を入力して移動するという操作が必要だったのです。また画面表示の文字は緑色、そのバックが黒だったので、見えづらいという声もありました。

認定業務においては、介護保険システムと認定システムが別々でしたので、認定に必要な主治医意見書や訪問調査票を印刷する作業に手間取っていました。印刷するには、まず両システム間でデータを連携させる必要がありました。情報処理を担当する課に連絡し、「データを送信したので、処理をお願いします」と依頼して連携をし、印刷するという手順を踏まなければなりません。データを送るには数字入力の操作も必要で、誰にでもできるものではありませんでした。そのため印刷が必ず翌日になっていました。

給付業務の課題は、受給者異動の処理で月末にデータ処理を実施してエラーが判明した場合、そのフォローが大変だったことです。エラーリストの内容を目視で確認し、手入力で修正することになるのです。手入力が介在するとエラーの可能性があるので、そのチェック作業にも時間がかかりました。月末はいつも、この作業に時間外業務で対応する状態だったのです。

茅ヶ崎市 保健福祉部 高齢福祉介護課 副主査 青木 大志 氏の写真茅ヶ崎市 保健福祉部
高齢福祉介護課 副主査
青木 大志 氏
茅ヶ崎市 保健福祉部 高齢福祉介護課 主事 小倉 千波 氏の写真茅ヶ崎市 保健福祉部
高齢福祉介護課 主事
小倉 千波 氏
茅ヶ崎市 保健福祉部 高齢福祉介護課 主事 葛巻 咲 氏の写真茅ヶ崎市 保健福祉部
高齢福祉介護課 主事
葛巻 咲 氏
茅ヶ崎市 保健福祉部 高齢福祉介護課 主任 杉山 由郁 氏の写真茅ヶ崎市 保健福祉部
高齢福祉介護課 主任
杉山 由郁 氏

MCWELの選定経緯と採用の理由

「MCWEL 介護保険 V2」のどのような点を評価しご採用いただいたか、お聞かせください

本庁の他部署で富士通のシステムを導入、運用していて、安定性と信頼性の面で評価が高かったことが挙げられます。自治体の情報システムに求められるのは、当然のことながら地方自治体の業務を規定する法律に則っていることです。その点、富士通は政令市から市町村まで様々な規模の自治体に導入している実績を持っているので、信頼がおけました。

導入時の対応

「MCWEL 介護保険 V2」の導入はスムーズだったそうですね。うまく運んだ理由をお聞かせいただけますか

ほとんどの業務が「MCWEL 介護保険 V2」の標準機能で対応できました。わずかに保険料の還付や、認定業務の謝金処理についてカスタマイズしていただきましたが、サポートがしっかりとしていたので大変スムーズでした。とくに謝金については、他部署のルールに合わせるなどの連携が必要で、たとえば会計を担当する課との調整が必要となりましたが、SEさんのサポートもあり、うまく運びました。

また、本稼働に向けて2カ月の運用テスト期間を設けたこともスムーズに導入、運用できた理由です。実際のデータを入力し、締め日も定め、旧システムではこういう操作だったものが、MCWELではこうなる、と比較しながら操作に慣れたのです。MCWELを操作し始めると細かい疑問点などがでてきましたが、SEさんにつきっきりで説明いただき解消しました。じつはMCWELを最初に目にした時、使いやすそうなシステムだとの印象を受けました。メニュー画面をひと目見て、「今までのシステムのあの操作は、きっとこの画面で行うのだ」と、大体の予想がつくのです。実際にテスト期間が始まって操作してみると、印象通りであることが分かりました。

導入効果と今後の展開

「MCWEL 介護保険 V2」を導入して、業務はどのように効率化しましたか

画面から画面への移動が容易なので、様々な操作がスピーディーになりました。以前のシステムでは、他の業務に関する操作は分かりにくく、目的の画面を見つけられないことが多かったのです。結局、「担当者に確認し、あらためて連絡します」という対応になってしまいました。しかしMCWELになって、例えば給付担当者が被保険者から担当外の問い合わせを受けた場合でも、認定や保険料業務の画面を確認し、すぐに状況を確認できるのです。窓口や電話応対の住民向けサービスレベルが向上したといえます。

また、「審査日を教えてほしい」など認定関連の問い合わせ電話にも即答できるようになりました。別々だった介護保険システムと認定審査会のシステムが統合され、一次判定がいつなのか、主治医意見書、訪問調査票がそろい、一次判定が出たのかなどの状況が、容易に素早く確認できるのです。

さらにこの状況確認により、審査会の割当が最適化されました。以前は、システムでの状況確認に手間がかかっていたため、主治医意見書や訪問調査票が揃っていても審査会の順番が後になってしまうケースがありました。しかしMCWELでは全状況を一度に引き出せるので、優先度など考慮しながら最適な割当ができるようになりました。

MCWELのブックマーク機能も大いに役立っています。よく使う業務メニューや問い合わせに対応するメニューを登録しておけば、即座に画面を確認できます。この機能はユーザーごとに設定が可能なので、使い込んでいくほど、「自分の端末」という愛着がわいてきます。

とくに負荷が軽減し楽になった業務、また、新たな変化などはありましたか

以前は、介護保険料の仮算定、本算定の時期は連日、時間外業務が夜10時までという状態でしたが、常識的な時間内に終わるようになりました。MCWELの信頼性が高く、保険料算定等の精度が極めて高いために、例えば65歳になられた方や所得が変わって保険料額が変わった方などの中で効率的にチェックできるようになりました。運用開始から3年目になろうとしていますが、計算エラーはほとんどありません。給付業務における高額介護サービス費の計算も容易になりました。また照会画面で該当者のデータを抽出しCSVに出力、確認したいデータだけを選び出し職員自身で加工できることで効率化が図られています。

資格異動のチェックが自動化されたことによる効率化も大きいです。以前は生活保護担当課や住民登録担当課から紙ベースの連絡表が来て、該当者を目視でピックアップする必要がありました。難しい作業ではありませんが、たとえ該当者が1人でも全てに目を通す必要があります。ルーチン作業とはいえ、毎日なので大変でした。その作業がシステムで処理され、まったく不要になったのです。今、保険料管理業務の担当には育児短時間勤務の職員がいますが、きっちり時間通りに退庁できています。ワークライフバランスを支援する、子育て職員に優しいシステムともいえます。

以上のような様々な効率化のほか、MCWELには操作しながら介護保険制度の理論が自然に頭に入ってくるという特徴があり、これが優れています。先に導入効果として、被保険者からの問い合わせ時、各担当を飛びこえて対応できると申し上げましたが、メニューがわかりやすく簡単に他業務の画面を見ることで、担当以外の業務に興味が湧くということがあるのです。こうした経験を通して、徐々に介護保険制度全体の体系的な理解に進むところが、他ベンダーとの大きな違いであると思います。

MCWELへの期待、あるいは富士通への期待をお聞かせください

MCWELにより資格・受給者管理・給付・保険料の各業務がかなり効率化しました。その余力を、今後の制度改正への対応に振り向けていきたいと考えています。これまでは毎日の業務への対応だけで手一杯という日が多く、新しい知識を頭に入れ、理解を深める余裕がありませんでしたが、その余裕が生まれつつあります。MCWELは制度改正にシステムがいち早く対応、改修がされますから、新たに覚えた知識を実際の操作で確かめながら制度改正への理解が深めることができるわけです。

今後も、これまでどおりのきめ細かい情報提供を期待しています。富士通は、法改正の情報入手が早く、ときには我々自治体よりも早く詳しく情報を把握しています。また、自治体同士が情報共有する環境づくりにも期待しています。神奈川県下でも複数の自治体が富士通ユーザーであり、先行的な取り組みをしている自治体もあります。そうしたところと情報共有するきっかけをつくっていただき、MCWELの活用ノウハウ、総合事業の取り組みなどについて情報を提供しあうようになりました。複雑化をたどる介護保険制度にたずさわる自治体に、様々な情報を提供し、情報環境をつくってくれるベンダーであり続けてほしいです。

前列 左から、茅ヶ崎市 杉山氏、小倉氏 / 後列 左から、茅ヶ崎市 葛巻氏、青木氏の写真前列 左から、茅ヶ崎市 杉山氏、小倉氏
後列 左から、茅ヶ崎市 葛巻氏、青木氏

茅ヶ崎市様 概要

所在地神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎一丁目1番1号
代表者茅ヶ崎市長 服部 信明
人口240,086人(2016年11月1日現在)
職員数2,062人(2015年4月1日現在)
ホームページhttps://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/
茅ヶ崎市のご紹介神奈川県の中南部、東京の西50キロメートルに位置する茅ヶ崎市は相模湾沿岸エリア、いわゆる湘南地方の中心にあります。冬は温暖で夏は暑くなりにくい気候環境に恵まれた同市は、明治から昭和初期にかけて別荘地、保養地として広くその名を知られるようになりました。市制施行は1947(昭和22)年。1955(昭和30)年の旧小出村との分村合併により現在の市域となっています。その後、東京、横浜への交通の利便性や恵まれた自然環境を背景に都市化を遂げ、1989(平成元)年12月、県下で7番目の20万都市に発展しました。
湘南らしい観光地の代表である「サザンビーチちがさき」は、正面にえぼし岩と伊豆大島を、東に江ノ島、西に富士山を臨む海水浴場(1999年、「茅ヶ崎海水浴場」から改称)。そのビーチに立つシンボルモニュメント「茅ヶ崎サザンC」は、縁結びのスポットとして、またサザンオールスターズのCDジャケットを飾ったことなどで話題を呼んでいます。

えぼし岩

えぼし麻呂とミーナ

[2017年3月8日掲載]

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