クエストエデュケーション

中高生が探究学習プログラムで現実社会につながるテーマに取り組みます

クエストエデュケーションとは

2005年にスタートした、現実社会「生きる力」を育む探究学習プログラムの総称です。
全国約410校、約85,000人の中高生が受講しています。
14種類のプログラムがあり、富士通では企業探究する「コーポレートアクセス」に力を入れています。
生徒たちは富士通含む協賛企業13社と教室の中にいながら、現実社会につながるテーマに取り組みます。

中高生が現実社会につながるテーマに取り組む、本研究プログラムは、富士通グループがサステナビリティ(GRB コミュニティ活動)で目指しているものです。2015年より協賛し、今年で10年目となります。

グローバルレスポンシブルビジネス(GRB) コミュニティ活動

実施実績

2023年度は、約1,600名の富士通を選んだ生徒と、216名(延べ)の富士通社員でプログラムに取り組みました。

富士通と取り組んだ生徒
約1,600名

富士通社員
216名

プログラム内容

富士通社員からのアドバイスを受けながら生徒がミッションに取り組み、大会でのプレゼンテーションを行い表彰されるまでをご紹介します。

ミッションへの取り組み

2023年度の富士通ミッションは【「これ、おかしくない?」をきっかけに20年先の選択肢をつくり出す富士通の新ソリューションを提案せよ!】です。

課題解決に向け、生徒たちは意見を出し合いながら、具体的な案に落とし込みプレゼンテーションします。

探究学習の伴走
課題認識(調査)、問題定義、議論の方向性、プレゼン資料、発表方法についてアドバイスします。

学校訪問した際には、生徒たちだけでは気が付かない調査観点の提示や相手に伝わるような発表資料の改善点の提案を行っています。この探求学習を通じて生徒たちには知ることの大切さや伝えることの難しさを体感してもらい、段々とできるようになることで成長していく自分を実感してほしいと思っています。このためできるだけ多くの生徒たちと会話するように心掛けています。
企業側としても、生徒たちから出てくる意見に感心することがあったり、生徒たちにうまく意見を伝えることができずに反省することもあったりで、普段の職場では得られない貴重な経験をさせてもらっていると感じています。

先端技術開発本部 ソフトウェア開発統括部
基盤ソフト開発部 宮本巧輝

事前審査/クエストカップ全国大会

全国大会でプレゼンテーション

事前審査を通過した中高生による、1年の集大成のハイレベルな企画がプレゼンテーションされます。

審査員として参加
2023年度は43名の富士通社員が審査基準を決めるところから協力し、生徒の発表を審査しました。
全国大会では、富士通賞を決めるため、審査員として富士通の代表5名が審査をします。

クエストカップ2024 富士通賞受賞

京都産業大学付属高校 O2チーム

作品タイトル
FUJIMARTCH

内容
日常の「これ、おかしくない」から発展させ、ネックレス型の電子機器を提案。
企業調査をしっかりとしたうえで、さらに技術的な知識を織り交ぜた20年先の未来に可能であろう製品としてアイデアを出してくれました。
目的地までの矢印を進行方向に投影させる機能やネットショッピング時に自分の体型に合ったサイズや色味を提案する機能、プロジェクターをいつでもどこでも投影させる機能などユーザーの日常生活を大幅にアップデートさせる提案でした。
中学生・高校生の日常をより彩るにはどのような障壁を乗り越えるかを考えた発表でした。

評価ポイント
ビジョン
「日本の技術を世界に!」というビジョンを提案してくれました。
発表の中でも富士通の技術は素晴らしいのに世界に発信できておらず遅れをとっているということを堂々と発表してくれました。
また、日本には「カワイイ」というカルチャーがある。これは世界にも通用するものと考え、FUJIMARUTCHIで表現してくれたのも評価ポイント。

イノベーション
日常生活の「これ、おかしくない?」という疑問を20年先を見据えて、ネックレス型の電子機器として提案してくれました。これは、世界にも負けない技術の第一歩になる可能性を秘めていることを評価しました。

ユーザーの利便性
ユーザーのニーズを理解し、「あったらいいな」を具体化させたことを評価。
質疑応答の評価ポイント:他のアイデアは何がある?という質問に対して、「もともとは眼鏡型だったがそれでは一人でしか楽しめないのでアクセサリーに転換しました。」と回答。そのしっかりとした質疑応答も評価ポイント。

社員参加者の声・先生の声・生徒の声

2016年から学校訪問に参加しておりますが、毎年生徒たちの探究への意欲を感じています。
ミッションに取り組む姿を見ていると、最初ぎこちなかったチームも最後には強い絆を持った仲間に成長し熱い思いをぶつけてきてくれます。
その思いに応えるべく、会社のパーパスや事業を理解し、最高のアドバイスができるよう心がけており、これは私自身の成長にも繋がっています。

CEO室 DX Division 高橋 誠

2017年度より本校1期生から導入しています。全教科にわたり生徒が互いに関わり合い助け合い、共に学び合う授業が本校の特徴です。企業から受け取ったミッションと、何気ない日常から生まれる「問い」を掛け合わせ、仲間と協働しながら未来を形作る、自分達らしい提案のできるクエストエデュケーションは、「世界で活躍する心豊かな次代のリーダー」を目指す生徒達にとって、欠くことのできない「成長の場」となっています。

千葉県立東葛飾中学校・高等学校 山元洋先生

クエストカップから数年経った今でも、メンバーと半年に渡って熱く議論しあった日々を覚えています。一つのことを根気強く探求し続け、さらに、自分たちなりの答えを見つけても、また新たな問いが生れるその過程は、時に苦しくもありながら本当に充実した時間でした。また、富士通のある社員の方から、「自分が心の底から欲しいと思える商品を考えることが大切」というアドバイスを頂いたのがとても印象に残っています。将来は、クエストで得たことを活かしながら、商品企画に携わるような仕事がしたいです!

立岡佑里華さん(聖心学園中等教育学校在学時受講)

主催者の声

ひとりでも多くのこどもたちに幸せになって欲しい。この世に生まれてきたことの自分なりの意味を見つけ出して欲しい。自分ができることで誰かを幸せにして、そのことで自分自身も幸せになって欲しい。それがクエストに込めた願いです。
人類は今、未踏の領域に漕ぎ出そうとしています。慣れ親しんだ世界を離れ、まだ誰も観たこともない世界へと。
学校の授業の中で世界の多様さに触れ、そこに踏み込む勇気を育てて欲しいと思います。

教育と探求社 代表取締役社長 宮地勘司氏

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