学生情報の一元管理と
学習行動の可視化により
個々の学びを的確にサポート
大学DXを推進する
プラットフォームを構築

長野大学 様

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長野大学様は1966年に学校法人本州大学が運営する私立大学として開学し、2017年に上田市を設立者とした公立大学法人が運営する公立大学に移行しました。同大学では、職員の業務負荷軽減、学生の利便性向上、学修成果の可視化などを目的に従来のシステムを富士通のSaaS「Campus-Xs 大学事務・学修支援」に刷新。履修管理や出席管理など複数の機能を一元管理して業務効率を高め、ポータルサイトとアプリの活用で学生や教員の利便性を向上、さらに学生カルテや学修支援機能で学修成果の可視化を進めました。同大学の取り組みについて紹介します。

導入ソリューション

ソリューション Campus-Xs大学事務・学習支援

課題

1 地理的に落雷による停電が多くサーバーが度々ダウン。復旧にかかる労力・コストの増大、データの保全等懸念が多かった SaaS型で導入したことで停電によるリスクから解放。兼務で行っていた運用・管理負担と、データ保全の懸念もなくなった
2 複雑なカリキュラムに対応するためシステム内で処理が完結せず、手作業による補完やそのチェックなどで業務量が非常に多かった 多彩で充実したチェック機能により、業務がシステム内で完結。
手厚いサポート、運用を支援するドキュメントなどもあり、単なる負荷削減だけでなく業務の属人化からも脱却できた
3 学生へのきめ細かいサポートには、履修状況や成績に関する情報を把握し、学修成果の可視化につながる仕組みが必要だった 履修状況や成績などを教職員が確認・共有できる学生カルテに加え、LMSで学習行動を把握、学生1人ひとりを的確にサポート

導入の背景

システム運用・管理の負荷軽減と業務効率向上
学生が「学びを実感できる」仕組みが必要

長野大学には現在、社会福祉学部、環境ツーリズム学部、企業情報学部の3学部と総合福祉学研究科に約1500人の学生が在籍しています。地域に根差した大学で、学生は1年次からゼミに所属し、地元企業と商品開発をするなど体験を重視した実践型の学びをさまざまな形で取り入れています。
同大学では以前より職員の業務効率を高め、より多くの時間を学生へのサポートにあてるように取り組んできましたが、サーバーを学内に設置して教務システムを運用していたため、保守・管理の負荷が増大していました。地理的に落雷がたびたび発生。停電によりサーバーがダウンしてしまうと復旧に時間やコストがかかってしまうこともありました。同大学 教育グループ 教育支援担当課長(兼)教職センター事務長の久保田 亜希子氏は、「専任のシステム担当者を配置できず、少ない人数で通常の業務と兼務で運用・管理していたので、本来の業務以外の負荷が増大していました。職員がやるべき業務にきちんと集中できる体制を整えることが急務でした」と当時を振り返ります。

また、従来のシステムは履修登録や学生情報の入力時のミスやエラーをチェックする機能が不十分でした。「当大学は科目数が多く、定員が限られる抽選科目、事前登録が必要な科目などもあってカリキュラムが複雑です。履修登録でのミス、他の業務での入力エラーなどがあると、手作業で確認・修正しなければならず大きな負担となっていました」(久保田氏)。
さらに、学生に対するきめ細かい支援という視点でも従来のシステムには課題を感じていました。「DXの浸透、生成AIの登場など大学や学生を取り巻く環境が急激に変化する中、大学にはこれからの社会に必要な人材を輩出することが求められています。その役割を果たすには、学生が自分にどういう力がついたかを把握でき、学びを実感できる仕組みが必要だと考えていました」(久保田氏)。
長野大学 久保田 亜希子 氏

公立大学法人 長野大学 教育グループ
教育支援担当課長(兼)教職センター事務長
久保田 亜希子氏

導入の経緯

SaaS、多彩な機能、アプリが利用できること
データ移行を含めプロジェクト管理にも安心感

こうした課題の解決に向け、同大学ではシステムへの刷新を検討。いくつかのシステムを比較・検討した中で、富士通の「Campus-Xs 大学事務・学修支援」を選定しました。
選定のポイントは、まず、SaaSであるために、サーバーやシステムの保守・管理の負荷が大幅に軽減されること。多彩な機能が備わっていて、例えば「Campus-Xs」のチェック機能を活用すればデータ入力のミスやエラーの確認・修正作業を効率化できること、アプリも提供され、学生がスマートフォンで出席登録できるなど利便性向上も期待できました。Campus-Xsに追加される機能を活用することで、学びの可視化につながる取組みに将来的に対応できると考えられたことも選定のポイントでした。
また、今回のシステム刷新は2022年4月の新学期のスタートに間に合うように、わずか3カ月間で通常業務と並行しながら進めなければなりませんでした。超短期間での導入と導入後の安定稼働が必須とされる中、学生情報など膨大なデータの新システムへの移行など他大学でのシステム刷新の経験・知見を備えたSEが確実な移行計画を立案し、プロジェクト全体を確実に管理・進行できる安心感があったことも決め手となりました。
長野大学様:業務画面

導入の効果

アプリで出席登録できるなど利便性が向上
学習行動を把握できる機能できめ細いサポートを

同大学では、「Campus-Xs」を導入・活用して、現在、さまざまな効果を感じています。久保田氏は、SaaSであることで「システムの保守・管理から解放され、これまでサーバーの維持管理にかかっていたコストを大幅に削減でき、何より落雷による停電・サーバーダウンがなくなり、データの安全性が確保できました」と話します。
また、スマートフォンアプリを活用できるようになったことで「学生の利便性も向上しました」(久保田氏)と効果を示します。これまでは学生への情報伝達はメールが中心でしたが、学生が開封しないことも多く、重要な情報を確実に学生に届ける仕組みが必要でした。
「Campus-Xs」ならプッシュ通知することで、確実に情報を伝達できます。出席登録もアプリでできるようにしたことで、従来のICカードとリーダーなどデバイスの維持・管理のコストや運用負荷が削減されたほか、急な教室変更による混乱なども回避でき学生の利便性も大幅に向上しました。
もうひとつ、久保田氏は「Campus-Xsを活用することで、学生の学習行動を可視化できることに大きなメリットを感じています」と話します。学修支援(LMS)の「学びチャート」を使うと、例えば「課題が出されるとすぐにファイルにアクセスしている」、反対に「提出期限が過ぎていても課題にアクセスしていない」など、学生の学習行動による傾向を把握することができます。これらは試験の点数のように成績に直結しませんが、学生の学ぶ意欲や学習態度、興味を知るデータとして活用することができます。さらに、単位の修得状況や出席率などを把握できる学生カルテとの併用することで学生のサポートを充実させています。例えば「出席率20%以下の学生」といった条件で学生を抽出することで、サポートが必要な学生をより鮮明にすることも可能です。「個々の学生をよりきめ細かく支援できるようになりました」(久保田氏)。

将来の展望

他部署にも活用を広げ大学DXの重要なプラットフォームへ

同大学では、「Campus-Xs」の学生カルテのさらなる活用を検討しています。学習カルテに追加された機能を使えば、ディプロマポリシーに対する学びの到達度をレーダーチャートなどで示すことができ、学修成果の可視化につながります。「これは当大学から要望した機能ではありませんが、富士通Japanがエンハンスで新規に追加してくれた機能です。他にも学生のシステムに関するアンケート結果に基づき、機能拡充の要望を出し実際にシステムに反映されたこともあります。このような期待以上の機能拡充にとても満足しています」(久保田氏)。
同時にCampus-Xsのポータルサイトにある目標設定管理機能を活用し、「個々の学生に自らの学びを意識させ、自分の成長を自分で把握できるようにもしていきます」(久保田氏)。
さらに、富士通JapanのSEから運用支援マニュアルである業務利用説明書が提供されたことで、久保田氏は「Campus-Xs」の活用が広がることを期待しています。「教育支援担当以外の広報入試担当、学生支援担当、キャリアサポートなど他の部署でも簡単に使いこなせるでしょう。将来的には本学のDXを支える重要なプラットフォームとなる可能性を感じています」(久保田氏)。
長野大学様と富士通Japanの関係者の集合写真

お客様情報

大学名 長野大学
所在地 長野県上田市下之郷658番地1号
代表者 学長 小林 淳一
教員数 58名
学部学生数 1451名
ホームページ https://www.nagano.ac.jp/

概要:1966年に学校法人本州大学が運営する本州大学(私立大学)として開学し、1974年に長野大学に改称、2017年4月に公立大学法人長野大学が運営する公立大学に移行。「教養ある職業人の育成」「学生が『自己成長を楽しむ 』ことができる支援体制の追求」「未来を拓く学生主体のキャンパスづくり」「地域に貢献する学術研究の展開」「構成員の主体的活動による『知の共同体』の構築」が教育目標。社会福祉学部、環境ツーリズム学部、企業情報学部の3学部と総合福祉学研究科を擁し、地域に根差した体験的な学びを実践している。

[ 2024年2月 掲載 ]


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