モダナイゼーションとは

モダナイゼーションとは(モダナイゼーション=modernization)、元来「近代化」「近現在」の意を持ち、古くなったIT資産(ハードウェアやソフトウェア)を、ニーズに合わせて最新の製品や設計構造に置き換えることを指します。

「2025年の崖」に向けて古くなったIT資産を、最新の製品やアーキテクチャに置き換えることを指すという意味で一般化していますが、富士通ではリスク回避としてではなく、企業のビジネス競争力向上を目指した、先進IT活用・データドリブン化・スピード化を可能にするための取り組みだと考えています。

今後、俊敏性(アジリティ)や強靱性(レジリエンシー)といった変化への対応力が必要不可欠となり、それらを支える情報システムの最新化、すなわちモダナイゼーションは、企業がビジネス競争力向上や持続可能な経営を実現するための「必須条件」と言えます。

例えば、これまでの情報システムは、公共、金融などの業種や、生産、物流、販売、会計など企業活動を構成する業務ごとに構築されてきました。しかし多くの場合、部分最適によるサイロ化や、長期間にわたりエンハンスを繰り返したことによる、システム構成のブラックボックス化などが進んだ結果、システム改修に時間やコストが大きくかかり、俊敏性を阻害する要因となっています。富士通では、モダナイゼーションを、単なるレガシーシステムの再構築ではなく、「既存のITシステムが有するアプリケーション稼働資産を最大限に活用しつつ、稼働するプラットフォームやアプリケーションアーキテクチャをモダナイズさせること」と捉え、お客様業務を分析し資産を可視化した上で、言語自動変換ツールや生成AIを活用してクラウドや最新オンプレミス環境へ移行。レガシーシステムの課題を解消しつつ、「データ活用」、「スピード・アジリティ」「全社最適」といったDXの基盤整備を支援します。

モダナイゼーションの重要性

近年のデジタル化の加速に伴いあらゆる業界において、AIやエッジコンピューティング、データプラットフォームなどを活用したDX推進企業が新規参入し、革新的なビジネスモデルを以て既存の市場原理を揺るがす事例が多くみられるようになりました。また、経営資源がデジタル化することで、組織横断的なデータマネジメントやデータ活用、サプライチェーン上での企業間データ連携、協調領域における業界内データ連携に基づく経営判断、価値創出、コスト削減が可能となりました。いかにデータドリブンを推進できるか否かが、企業やバリューチェーン、業界の競争力に大きく影響するようになります。

こうした環境変化の中で、企業がビジネス競争力を向上させ、持続可能な経営を実現するためには、先進的なデジタル技術とデータを駆使して、ビジネスモデル、業務プロセス、組織、企業文化を含めた変革(DX)を迅速に実現する必要があります。

例えば、MF/UNIX/オフィスコンピュータ/オープンレガシーといった既存資産のままでは、データ利活用やデータ連携が限定され、業務改革や経営刷新の妨げとなります。レガシー資産を維持し続けることがコスト増につながり、サステナビリティ経営に向けた課題となります。モダナイゼーションを図ることで、最適な移行選択肢の中から、納得のいく解決策を選び、肥大化・複雑化・ブラックボックス化していた資産を、適正コスト・期間で整理することができます。オープン系システムの採用で、レガシースキル人材不足にも対応できます。

DX/SX/GX経営実現のためのシステム・新基盤により、先端ITの利活用でデータドリブン化されると、業務改革や経営刷新の推進が加速します。レガシーコストから脱却され、競争投資に注力することで、サステナビリティ経営強化が実現できます。

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富士通のモダナイゼーションの考え方

モダナイゼーションとマイグレーションの違い

モダナイゼーションは、システムやアプリケーションを最新の状態に更新し、現行システム構造を変革した上で、蓄積された情報資産を活用することです。一方、マイグレーションは現行システム構造を変えずに、利用環境の変化に対応するため、データやシステムを新たな環境へ移行することです。

このように、モダナイゼーションとマイグレーションは目的も方法も異なるため、システム更改の際には、両者の違いを理解した上で、最適な方法を選択することが重要です。

変化の激しいビジネス環境において、競争力を維持し、新たなビジネスチャンスを創出するためには、単なる環境移行にとどまらない、モダナイゼーションによる抜本的なシステム刷新を検討することが重要です。

モダナイゼーションのメリット

モダナイゼーションは、システムの機能や性能を向上させ、ビジネスの成長を促進します。
具体的には、

  • アプリケーション資産分析でソースコードを断捨離:スリム化でメンテナンス性を向上。
  • 業務資産分析で既存業務フロー整理とアプリケーションを最適化:業務変革のヒント。
  • レガシー言語のソースコードをオープン化して柔軟性を獲得。
  • 各拠点データや業務の標準化で業務改革や経営変革の検討が可能に。
  • オープン、クラウド化で先端技術を活用:レガシーコスト脱却で競争力強化へ。

このように、モダナイゼーションは、企業が成長し続けるために欠かせない投資と言えます。

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