JaSST’22 Tokyo出展レポート

(オンライン開催)

富士通は、日本各地で開催される、ソフトウエアテストシンポジウム・JaSST(ジャスト・Japan Symposium on Software Testingの略称)のプレミアムスポンサーとして協賛しています。2022年3月10日・11日に開催のJaSST ’22 Tokyoにおいてブース出展と2つのテーマで講演をしました。JaSST ’22 Tokyoはソフトウェアテストに関しては国内最大級のイベントとして知られています。JaSSTは2003年に始まり、それ以降開催地を全国に広げています。IT関係者や学生などが参加し、ソフトウェアテスト、品質、アジャイル、セキュリティ等を含む幅広い分野に関し講演や議論を通じ、各種技術の向上に貢献することを目的としています。

JaSST’22 Tokyoについて:
2022年3月10日~3月11日 (今回はオンラインのみ)
詳しくは、JaSST'22 Tokyo公式サイトまで

JaSST’22 Tokyo における富士通の講演概要:
富士通は、お客様にシステムを安心・安全に活用いただくため、品質とセキュリティにこだわりを持っています。今回は、ソフトウェア開発における品質とセキュリティそれぞれをテーマに講演しました。
アジャイル開発の増加に伴い、アジャイル開発の品質管理に関するお悩みを聞く機会が増えています。そこでアジャイル開発における品質管理を重要な課題と捉え、第一のテーマにしました。
さらに、セキュリティに関する知見・経験を持ったメンバーが開発に参画することにより、お客様に、より安心・安全なシステムの提供に結びつくと考えます。富士通では、セキュリティ人材の育成に力を入れており、その活動・ビジョンについて第二のテーマにしました。

【講演1】アジャイルソフトウェア開発への統計的品質管理の応用

富士通株式会社 ジャパン・グローバルゲートウエイ
坂田 晶紀

2002年からアジャイル開発を実践。現在は、アジャイルソフトウェア開発の品質管理、開発管理、組織マネジメントの領域を中心にコンサルティング。

登壇:2022年3月10日(木) 15:30-16:30
セッション概要: JaSST '22 Tokyo サイト
講演資料   : 外部リンク

講演のポイント:


アジャイル開発ならではの品質管理


本講演ではウォーターフォール開発で使われている品質メトリクスを振り返りながら、アジャイル開発ならではの品質管理や品質メトリクスについて試したことや考えたことを紹介しました。

アジャイル開発に有効な代用特性


アジャイル開発の品質管理に有効な代用特性とその有効性、代用特性を用いた統計的品質管理の方法等について講演者自身の経験を交えながら紹介しました。

質疑応答では、紹介した方法の再現性やメトリクス採取の容易性などに関する質問に対し、発表者の知見・経験から回答し、活発に議論されました。

参考

【講演2】セキュリティ人材育成の光と影

富士通株式会社 情報セキュリティ本部 インシデントハンドリングセンター
セキュリティイノベーションラボ
相原 祐介

2014年より富士通においてセキュリティの監査・セキュリティマイスターの認定制度やセキュリティ人材の育成に従事。2018年公益財団法人に出向時はサイバー攻撃対処訓練等の企画・運営を担う。2021年より富士通に帰任し、再びセキュリティ人材の育成に従事。

登壇:2022年3月11日(金)11:30-12:30
セッション概要: JaSST '22 Tokyo サイト
講演資料   : 外部サイト

講演のポイント


セキュリティマイスター制度の目的


サイバー攻撃が社会問題化する中、お客様に安心・安全なシステムを提供するセキュリティ人材を拡充するため、富士通は2014年にセキュリティマイスター制度を発足しました。

セキュリティマイスターの活躍のサイクルの設計


富士通社内でセキュリティコンテスト等を実施して、セキュリティに素養のある人材を見つけて教育し、その教育に合格した人をセキュリティマイスターとして認定します。
そして、彼らは社内コミュニティでナレッジを共有・業務に展開、ビジネス活動やシステムの構築の中でセキュリティ品質を確保します。このように、富士通では、セキュリティマイスターの活躍のサイクルを設計、実践しています

実践力を重視したセキュリティマイスター教育


即戦力となる人材を育成するため、実際のサイバー攻撃を疑似体験する仮想環境で、インシデントの検知からクローズまでリアルインシデントに近いものを体験する訓練について説明しました。
実際にサイバー攻撃を受けた環境をフォレンジック/解析し、解析結果を基に暫定対策や恒久対策を立案する様子も紹介しました。

質疑応答では、セキュリティコンテストの詳しい内容や人材の能力維持に関する施策等について質問があり、登壇者からはこれまでの活動や知見に基づいた回答があり、活発な議論になりました。

参考

富士通は、セキュリティに関するスキルを持った社内の人材を可視化し、そのスキルを共有するためのコミュニティーを形成することを目的に「セキュリティマイスター認定制度」を設けました。富士通社内での活動だけに留まらず、セキュリティの人材育成活動を通じて安心安全な社会の実現を目指す、セキュリティマイスターを紹介します。

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