流行りの「HCI」は本当に使えるのか?

「HCI」に対する不安や疑問は、ほとんどが思い込みや誤解である理由

国内HCI市場の成長が止まらない――。

外部ストレージを使わないシンプルな構成で仮想化基盤を構築できるHCIが現在これほどまでに注目されている理由について、富士通 インフラストラクチャシステム事業本部 統合商品事業部 ビジネス推進部の川窪恒一氏は次のように答える。

「『2025年の崖』に言及した経済産業省発表の『DXレポート』でも触れられているように、今後、IT人材不足はますます深刻化していくのは明らかです。そのような課題に対する解決策として、従来型仮想基盤に比べて、運用管理負担が軽減できるHCIの導入を考える企業が増えていると考えられます」

これまで仮想化基盤の型として、多くのシステムで採用されてきた3Tier型は、サーバ、ストレージ、ストレージネットワークを形成するスイッチで構成される。それ故、各々の機器について運用管理スキルが必要になる。しかし、IT人材不足が顕著になる中で、そのようなスキルを持つ人材の確保やスキルを習得させるための教育の実施が悩みの種になっている企業は少なくない。その点、必要な運用管理スキルが限定的で、運用管理そのものの手間も省けるHCIなら、そんな課題を一気に解決できるというわけだ。

とはいえ、安定稼働している使い慣れたシステムをリプレースするとなると、さまざまな懸念が生じるのは当然のこと。それ故、HCIに対する注目が高まるにつれ、次のような不安や疑問を持つシステム管理担当者が増えているようだ。

「3Tier型構成より性能が低いのではないか?」
「スナップショット運用時にパフォーマンスが低下すると聞いたが、実際はどうなのか?」
「ストレージが専用機ではないので、ディスク故障時の影響が心配」
「複数サーバを連結するが、サーバが1台ダウンしたらどうなってしまうのか?」等々――。
しかし、川窪氏曰く「これらの疑問や不安は、杞憂に過ぎない」とのこと。

少なくとも同社のHCIソリューションに関しては疑う余地はなさそうである。実際に、ある機械メーカーでは、富士通のHCI「PRIMEFLEX for VMware vSAN」の導入によって、仮想化基盤を活用した基幹システムのパフォーマンス向上に成功。バッチ処理などの時間を大幅に短縮し、業務効率化を実現しただけではなく、信頼性や可用性、柔軟な拡張性を備えたHCIが大きな役割を果たしているのだという。

それでは、先に挙げたHCIにまつわる不安や疑問は「PRIMEFLEX for VMware vSAN」であれば問題にならないことを説明していこう。

理想的な仮想化基盤を構築するHCIの秘密とは?

富士通株式会社
インフラストラクチャシステム事業本部
統合商品事業部 ビジネス推進部
川窪恒一氏

HCIのパフォーマンスに対する不安について、川窪氏は次のように説明する。

「専用のストレージ機器をもたないHCI構成は、3Tier型構成に比べて、パフォーマンス性能が低いのではないかと考える方は少なくありません。しかし、少なくとも『PRIMEFLEX for VMware vSAN』では、そのようなことはありません」

インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー搭載の「PRIMEFLEX for VMware vSAN」は、富士通があらかじめシステムの設計・構築・設定・検証を行い、構築済みの仮想化基盤として提供しているため、すぐに業務に仮想化環境を適用できる国産サーバのHCIだ。

このソリューションにおいて、パフォーマンスを低下させない仕組みは以下の通りである。

「ディスク構成が、キャッシュディスクとキャパシティディスクの2層になっているのが特長です。例えば、データの書き込み時は、データは、キャッシュディスクに書き込み処理が行われ、一定時間が経過するとデータを保存するキャパシティディスクに書き込まれます。そして、データを読み取る際は、まずキャッシュディスクからデータの読み取り処理を実行するのです。つまり、キャッシュディスクに、直接読み書きを行うことで高いパフォーマンス性を担保しているのです」(川窪氏)

また、スナップショットを利用した運用時も、通常時と比べて性能の低下はほとんど見られないという。同社が実際に計測したデータでは、HCIのIOPS値は、CIに比べて遜色ないどころか、高スコアとなるケースもあるようだ。

それでは、ディスク故障時の影響についてはどうだろうか?

「『PRIMEFLEX for VMware vSAN』のストレージ仮想化ソフトウエアである『VMware vSAN』は、仮想ディスクの複製を常に用意します。それゆえ、データを保存しているキャパシティディスクが故障しても、複製データが他のノードにあるため、仮想マシンはそのノードにある仮想ディスクのデータを使用して業務継続が可能です。また、ESXiサーバがダウンしても、停止した仮想マシンを他の正常なホスト上で再稼働し可用性を確保する機能によって、業務を停止させません」と、ディスク障害、ノード障害のいずれに対しても、業務への影響が少ない仮想化基盤が構築できることを川窪氏は強調する。

仮想ディスクの複製を常に用意することで、障害時にも業務を止めない仮想化基盤が構築できる

国産ベンダーならではの安心のサポート体制も魅力!

そして、シンプルな構成ゆえに運用管理の手間が軽減できるHCIのメリットを最大化させる富士通独自の管理ソフト「FUJITSU Software Infrastructure Manager for PRIMEFLEX」(以下、ISM for PRIMEFLEX)が標準搭載されているのも、ユーザーにとってはありがたいポイントだ。

「『ISM for PRIMEFLEX』を使うことで、各コンポーネントのファームウエアのバージョンの一元管理が可能になります。また、ファームウエアのアップデートも、一覧リストからアップデートが必要なコンポーネントにチェックをいれ、実行するだけで、一括して行うことができるのです。さらに、コンポーネントごとのファームウエアのバージョンが定義でき、この定義から外れたファームウエアを持つ機器を検出するなど、効率的なバージョン管理が実現できるのもポイントです」(川窪氏)

直感的に操作できる画面から、多様なハードウエアのアップデートを一括で行うことが可能

また、サーバのアップデートを自動的に順番で行い、BIOSアップデート時でも業務を停止させない「ローリングアップデート機能」や、仮想ネットワークの構成を視覚的に把握できる「ネットワークマップ機能」も導入企業から高評価を得ているという。特に、後者はトラブル時の影響が及ぶ範囲が分かりにくい仮想ネットワークにおいて、メリットが大きいことは言うまでもない。

さらに「リソースが不足した際に、メモリやCPUといった部品単位で増設可能ですし、万が一の際にも、国内に850拠点あるサポートセンターから短時間で駆けつけられる体制を構築しています。なお、富士通グループの技術者には、VMware認定資格者数も多いので、自社開発のハードウエアだけでなく、ソフトウエアも含め、サポートサービスを一括提供できます」と川窪氏。

サポートが充実しているのは心強い限りだが、ソリューションの機能も含め、ユーザーにとって痒い所に手が届くようなサービスの提供が実現できるのも、同社が日本企業へ多くの導入実績の中で培ってきた知見や経験を有しているからこそだ。

なお、運用管理負荷の軽減やそれにまつわるコスト削減効果はもちろん、設計の変更なしでサーバを増設すればリソースを簡単に追加できるHCIは、将来を見据えたシステム導入ができるという点でもメリットが大きい。

富士通のHCIは全ての日本企業にとっての喫緊の課題であるIT人材不足への対応やDX推進などに貢献するものである。もし食わず嫌いで導入しないのなら、競争力の低下を招きかねないのは言わずもがなだ。今後のビジネスを勝ち抜くためには、HCI導入は必要不可欠だといえるだろう。

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本コンテンツは、日経XTECH ACTIVEに掲載されたコンテンツを再構成したものです。

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