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第03回 組織改編や事業変化に柔軟に対応する部門・組織図管理機能

製品レビュー 「GLOVIA smart きらら 会計」を使ってみた

仰星マネジメントコンサルティング株式会社
プリンシパル 公認会計士 金子 彰良 氏

2015年05月22日更新

はじめに

『中堅中小企業における経営数字データの利用実態調査レポート』では、中堅企業において、「マネジメント層への経営数字データの提供に不足感をもつ傾向」があり、また、「経営数字データの活用が不十分であると感じている項目が多い」という共通の課題があった。それを受けて前回までは、「GLOVIA smart きらら 会計」の予算管理機能と配賦処理機能の二つに焦点をあててレビューをし、「GLOVIA smart きらら 会計」の管理会計機能が損益管理の実効性を高めるためにこれらの課題の解決をどのようにサポートするのかを解説した。第3回は予算管理機能と配賦処理機能の両方でベースとなっている「GLOVIA smart きらら 会計」の部門および組織図管理の考え方について触れたい。

 企業の組織機構の設計が、ビジネスプロセスの構造に合致して柔軟に見直されている限り、管理会計の基本は組織図をベースとした部門別の損益管理となる。その一方で、経営環境の変化が著しい現代は、変化に対応した企業戦略の立案と迅速な戦略の実現が重要であり、ビジネスプロセスの再構築やその遂行にあたって最適な組織体制も短サイクルで変更される。大きな組織変更は中期的な視点を持って行うことが多くても、企業が採る戦略は、その企業の置かれている状況によって優先順位や重み付けが異なるため、短期的な事業環境の変化に向けた組織の見直しも必要となる。このことは、組織図(構造)や部門を保持する会計システムにも影響がある。以前であれば、組織変更があると、その前の晩にシステム部門が組織マスタ・部門マスタをメンテナンスするなどのイベント的な作業が行われていたこともある。組織変更対応に伴う内部リソースのコストというのは案外、見過ごされているような気がするが、従業員数がある程度に達して組織も分化し始めると見逃せない課題となってくる。そのため、会計システムに対しても、効率的な組織変更対応の機能が求められるようになってきた。残高データや伝票の自動振替処理など機能的にハイスペックなものを求めるとキリがないが、予算管理をはじめとする初歩的な管理会計システムの利用を目的とした中堅企業にとっては、「使いやすい」組織・部門管理機能が重視されると思われる。
それでは、上記を念頭に「GLOVIA smart きらら 会計」の部門・組織図管理機能についてみていきたい。

「GLOVIA smart きらら 会計」を使ってみた :『部門・組織図管理機能』

基本は組織図をベースとした部門別の損益管理である

部門の登録情報が一覧で照会できる

会計システムの「部門」は、組織図をベースに登録していく。最初に、「GLOVIA smart きらら 会計」の部門設定画面を見て欲しい。これは「GLOVIA smart きらら 会計」全体における共通の画面設計思想であるが、必要な情報が一覧で照会することができるように配慮されている。具体的には、部門設定画面では、左上に「部門検索」するための情報、左下に検索結果である「部門一覧」、右側に「部門詳細」情報が表示されている。例えば、部門検索でコードを入力して検索ボタンを押すと別の画面に遷移して検索結果を表示するとか、部門一覧から部門を選択すると別の画面に遷移して部門詳細情報を表示ような仕組みと異なり、同一の画面内で一連の操作をすることができる。

部門設定(1)
部門設定(1)


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このような画面遷移やタブの切替えなどが最小限に抑えられているのは、会計システムの操作に慣れていないユーザーにとっては「どこの画面をいるのか」迷子にならなくて済むし、習熟している人にとっても操作上のストレスが少ないのが良い。例えば、上の画面で、部門詳細情報の照会は、左下の部門一覧をクリックするだけで、次々と右側の詳細情報が切り替わる。

部門設定(2)
部門設定(2)


拡大イメージ

次に部門マスタによるシステムの制御機能をみてみる。会計システムは通常、部門マスタにコードおよび名称の他、仕訳入力や伝票照会・帳票出力などで、システム処理を制御するための“属性情報”をいくつか持つ。「GLOVIA smart きらら 会計」の部門マスタでは、主として仕訳入力の制御、有効期間、履歴情報の三つの属性を管理している。

仕訳入力を制御する

一つ目は、仕訳入力をする部門と、しない部門の区別である。具体的には、実績管理の対象として損益を直接計上する部門は「仕訳を入力する部門」として、また、組織図上の集計部門のように、複数の部門に計上された実績をもとに、集計された合計金額で実績管理を行う部門は「仕訳の入力をしない部門」として登録をする。
もし、本部スタッフのように組織図上の集計部門で、直接的に発生する損益を仕訳入力したい場合は、集計部門としての部門コードはそのままに、別途、仕訳入力部門としての共通部門的な部門コードを登録すれば良い。組織図には表現されないが、実績管理の対象として損益を直接計上するためのダミー部門である。

仕訳入力制御
仕訳入力制御


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部門の有効期間を管理する

二つ目は、部門の有効期間である。部門マスタ上、その部門が新設された「開始日」から、廃止された「終了日」までの有効期間を保持することができる。有効期間を保持できるので、部門が廃止されたときには部門コードそのものを削除するのではなく、廃止フラグを立てるという方法をとる。これによって、廃止した部門は「終了日」より後の伝票日付で仕訳入力をする時など、部門コードの検索画面上で表示されなくなる。また、その一方で、過去の有効期間内の帳票類を出力するときには、当時は存在していた部門として表示されている、というように制御することができる。組織変更に伴う部門の改廃があっても、このように有効期間を管理することによって、ユーザーが意識することなく、適切な部門表示およびシステム制御がされている。

有効期間
有効期間


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部門の履歴情報を管理する

三つ目は、部門の履歴情報である。組織変更では部門コードというシステム上の箱に変更がなかった場合でも、「名称のみ変更」することがある。例えば、部門の役割変更に伴う改称や、複数部門の統合によって残った部門の改称を行う場合などが該当する。
また、仕訳入力部門と集計部門(仕訳を入力しない部門)との間で変更が発生するかもしれない。例えば、従来は仕訳入力部門であったが、組織変更によって下位に複数部門を持つようになり、組織変更後は仕訳を入力しない集計部門に変更となる場合が該当する。これらの変更時に、その変更が有効となった(もしくは変更が有効となる将来の)開始日付を入力し、名称や仕訳入力制御の修正をした情報を部門マスタ内で履歴として追加することができる。これによって、現在の帳票は最新の部門名称で、一方、過去の帳票は当時の部門名称で出力することができる。ここでも、組織変更に伴う部門属性の変更に対して、このように履歴情報を管理することによって、ユーザーが意識することなく、適切な部門表示およびシステム制御がされている。

従来、全社一本で損益管理していたものを、部門別損益管理をするように切り替える場合に、上記のような部門属性情報を会計システムが保持していれば問題ない。上記の「仕訳入力制御」「有効期間」「履歴情報」の三つの機能により、多頻度の組織変更にも対応することができ、会計システムに蓄積されたデータを過去から現在まで一貫して活用することが可能となる。

組織図を会計システムで管理する

組織図をツリーとして表現する

組織図上の各部門を会計システムに登録すると、損益管理をするために仕訳データを保管する箱ができた状態となる。このままだと箱ができただけなので、今度はその箱を損益管理しやすい構造に組み立てる。「GLOVIA smart きらら 会計」では、組織図設定がこの作業に該当する。
通常、企業の組織図がツリー状に表現されるように、「GLOVIA smart きらら 会計」の組織図設定においても各部門は組織図をベースとしたツリー状で表現されている。
なお、「GLOVIA smart 会計」では、全社(=会社全体を表す)を最上位の階層(レベル1)とし、最大で10階層(レベル10)まで設定することができ、中堅企業クラスでは十分な階層を保持している。

部門をツリー状に紐付けして組織図を登録する

組織図の設定は、実際の組織図を見ながら同じようにツリーを作成していけば良い。
画面左側の組織図上で追加したい場所の上位集計部門を選択し、その上で右側の部門一覧から対象部門を選択して「追加」ボタンを押すと、組織図の上位集計部門の下位に追加される。またはより直感的にドラッグアンドドロップで部門一覧から組織図に追加することも可能だ。

組織図設定
組織図設定


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組織図の版を管理する

前述の部門設定の有効期間や履歴管理の機能により、「GLOVIA smart きらら 会計」上の基本組織図をメンテナンスすれば、組織変更に対応することができる。しかし、事業拠点を新規に設立したり、機能別の組織から事業別の組織へ変更したりするなど、既存の組織のツリー構造を大幅に見直すこともあるだろう。
「GLOVIA smart きらら 会計」では、複数の組織図を管理することができるのでその機能を利用して過年度の組織図をシステム内に保存しておくこともできる。具体的には、例えば、新年度の組織図を設定するタイミングで、基本組織図を参照登録でコピーして、旧組織図としてを保存するという具合である(最新の組織図を基本組織図で管理する運用)。

組織図設定: 参照登録
組織図設定: 参照登録


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管理会計組織を利用した予算実績管理ができる

複数の視点での見方

成長途上にある中堅企業では、事業拠点を増やしたり、新規製品・サービスを始めたりと、ビジネスモデルも固まらず、柔らかい状態で拡大していくことも少なくない。どのような組織体制が効率的に業務を遂行するか試行錯誤のときもある。 そのようなとき組織図に描かれた指揮命令系統で管理するだけでなく、別の組織ビューで経営数字データの分析をすることも必要になるかもしれない。例えば、組織体制としては地域別の管理を基本としている企業が、業務機能を切り口とした組織ビューで実績を管理するといったケースである。

管理会計用組織を設定する

「GLOVIA smart きらら 会計」では、前述した複数の組織図を管理する機能が、管理会計用の組織の設定にも利用できる。マネジメント層への経営数字データの提供、または、経営数字データの活用という観点からは、こちらの用途の方が重要である。
基本組織図の部門体系のほか、 エリア別や事業別などに“組み直した”管理会計組織を組織図マスタに複数持ち、それぞれの体系で(予算)実績管理を行うことが可能である。ここで“組み直した”というのは、マスタに登録した部門を任意の組み合わせで別体系の管理組織として複数登録できることを意味する。つまり、同じ最下位(仕訳を入力する)部門を異なるツリー構造で表現していくのである。

管理会計組織
管理会計組織


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レポート作成がスムーズ

管理会計レポートの作成から報告も財務会計と同じタイミングで迅速に提供できる

管理会計組織を利用すると、帳票出力時に分析したい組織体系種別や部門を選択するだけで、企業のおかれた現状を多角的に分析することができる。
「GLOVIA smart きらら 会計」でも、実績系の財務諸表だけでなく、予算実績対比帳票において管理会計組織をベースにした帳票を出力する機能が用意されている。

帳票出力時の組織選択イメージ
帳票出力時の組織選択イメージ


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管理会計は、マネジメント層に戦略や業務における判断材料を提供するしくみである。もし、管理会計の仕組みがなければ、戦略や業務における判断は、マネジメント層の経験や勘、定性的な情報に頼らざるを得ない。会計システム内に管理会計組織を登録・管理することによって、レポート作成からマネジメント層への報告について、財務会計と同じタイミングで迅速に提供することができる。

まとめ

予算管理や配賦処理などの管理会計システムの機能は、会計システムの部門や組織図の管理方法に大きく依存している。初歩的な管理会計システムの利用を目的とした中堅企業にとって、「GLOVIA smart きらら 会計」の部門および組織図管理の機能は十分それをカバーしていると感じた。

ポイント

基本は組織図をベースとした部門別の損益管理である

  • 部門の登録情報が一覧できる
  • 仕訳入力を制御する
  • 部門の有効期間を管理する
  • 部門の履歴情報を管理する

組織図を会計システムで管理する

  • 組織図をツリーとして表現する
  • 部門をツリー状に紐つけして組織図を登録する
  • 組織図の版を管理する

管理会計組織を利用した予算実績管理ができる

  • 複数の視点での見方
  • 管理会計用組織を設定する

レポート作成がスムーズ

  • 管理会計レポートの作成から報告も財務会計と同じタイミングで迅速に提供できる

(注1)記載されているお役職、製品名等の情報につきましては、2015年4月1日現在のものです。
(注2) 2016年4月22日、GLOVIA smart きらら 会計はGLOVIA きらら 会計にブランド名を変更いたしました。

著者プロフィール

金子 彰良 氏

仰星マネジメントコンサルティング株式会社 プリンシパル

金子 彰良 氏

公認会計士、ITコーディネータ

慶應義塾大学経済学部卒業。大手監査法人系のコンサルティングファームを経て、仰星マネジメントコンサルティング株式会社に所属。
経理・財務分野を主な専門領域とし、決算の早期化や内部統制報告制度への対応、経理シェアードサービスセンター構築の支援に加え、各種ERPパッケージの導入コンサルティングと構築フェーズにおけるプロジェクトリーダーを歴任。
【著書】
・『内部統制評価にみる「重要な欠陥」の判断実務』(共著、中央経済社)
・『阻害要因探しから始める決算早期化のテクニック』(共著、中央経済社)

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