包括的データ戦略に基づくレジストリカタログをAWS基盤のガバメントクラウド上に構築

概要

デジタル庁様では、21世紀のデジタル国家にふさわしいデジタル基盤構築に向け、我が国全体を見渡した包括的なデータ戦略を策定し、官民含めたデータ活用を推進しています。

この度、ベース・レジストリ等の各種社会の基本データを管理およびデータの利活用促進を目的としてレジストリカタログ」をAWS（Amazon Web Service）上に立ち上げ、データ活用の土台となるシステム基盤を公開しています。

お客様の課題、取り組みの背景

今日、インターネットに代表されるデジタル技術が発展し、多くの行政機関や民間企業がICT（Information and Communication Technology: 情報通信技術）サービスを提供しています。日本政府はデータ戦略として、これまでデータの標準化およびオープンデータの推進に取り組んできました。

しかしながら、今般のコロナ危機では「国・自治体と医療機関の間で情報共有が進まない」、「公開されるデータの構造化・標準化が不十分で民間事業者がデータを活用した新型コロナウイルス感染症対策関連サービスを提供することが困難」など、データ活用の問題点が顕在化しました。

データ活用の基盤（データ標準化、連携基盤、ルール化等）を整備して官民のデータ流通・活用を促進させるため、デジタル庁様は「包括的データ戦略（2021年6月18日）」を策定しています。包括的データ戦略の元、データ活用の環境整備として、ベース・レジストリ※などのデータ整備、およびそれらデータを連携させる基盤の実現に取り組んでいます。

※ベース・レジストリとは、公的機関等で登録・公開され、様々な場面で参照される、人、法人、土地、建物、資格等の社会の基本データであり、正確性や最新性が確保された社会の基盤となるデータベース

効果

1. 官民のデータ活用を促すプラットフォームの実現

官民のデータ活用を促す、データ戦略の土台となるシステムが完成しました。標準化された質の高いデータを提供するカタログサイトの整備により、利用者（行政機関/民間企業等）にとって必要なデータを簡単に入手できるようになりました。

2. 高い柔軟性の実現

今後のデータ活用の本格展開に向けて、本システムには「様々な連携先と柔軟に連携できること」と「利用の増大に迅速に対応できること」が求められます。
マネージドサービスの活用により、今後の連携先の追加に対応できる仕組みを実現しました。
また、コンテナサービスの活用により、利用の増大に対して自律的に対応可能なシステムとなっています。

3. 運用負荷の軽減

サーバレスおよびコンテナを中心としたマネージドサービスでシステムを構成することにより、従来の一般的なシステムアーキテクチャに比べて運用負荷を大幅に軽減することができました。