らでぃっしゅぼーや 様(オイシックス・ラ・大地株式会社 様)

2つのECサイト統合とレコメンド機能の強化で大幅リニューアル スタート直後より、ECサイトで約120%の受注額増を実現

有機・低農薬野菜 イメージ

らでぃっしゅぼーや(オイシックス・ラ・大地株式会社)(以下、らでぃっしゅぼーや)様では、有機・低農薬野菜の宅配事業のパイオニアとして、これまで提供サービスごとに「定期宅配」と「都度買い」で2つのECサイトを別々に構築、運用していましたが、お客様からは利便性の向上と機能アップが求められていました。今回ECサイト向けソリューション「SNAPEC-EX」の導入と、富士通が持つ豊富な業務知識とノウハウにより、旧ECサイトの約120%の受注額や、レコメンド機能を利用したクロスセルによる購入金額10%増といった効果を実現しています。

業種 有機・低農薬野菜および無添加食品等の宅配事業
ソリューション ECサイト向けソリューション FUJITSU Business Application SNAPEC-EX
課題
効果
課題サイト統合
異なる決済システムを持った、2つのECサイトを統合したい
効果ECサイト向けソリューション 「SNAPEC-EX」をベースに各種カスタマイズを含めて6カ月で対応。旧サイトに比べ、受注額ベースで約120%を実現
課題外部連携
販売管理システムのほか、NTTドコモ社経由での入会も必要となり顧客管理システムとの外部連携が必須となった
効果同社の販売管理システムを構築した経験、これまでNTTドコモ社業務で蓄積してきた豊富な経験とノウハウなど、富士通の総合力により短納期と高品質を両立
課題売上拡大
お客様の利便性を追求しながら、クロスセル(ついで買い)につながる機能を拡充したい
効果高度なレコメンド・検索機能を持つ、「NaviPlusレコメンド」・「NaviPlusサーチ」を採用したことにより、約10%の購入額増を実現

「複雑な決済のシステムとの連携、他システムの同時並行開発の影響で刻々と変わる仕様への対応、技術力が求められる連携、それらを対応するには短い開発期間など、今回の構築にはさまざまなハードルがありました。こうした状況を打開できるのは、拡張性に優れたソリューションを持ち、豊富な経験とノウハウ、ヒューマンリソースを持つ富士通さん以外にないと確信していました」

らでぃっしゅぼーや メディアサービス部 EC推進課 課長
西根 渡 氏

導入の背景

環境NPOを母体に、1988年、会員制宅配事業をスタート

有機・低農薬野菜の宅配事業でパイオニアとして発展を続けている、らでぃっしゅぼーや様。環境NPOの活動を母体に「有機・低農薬農産物の生産・消費の輪を広めることは、環境保全活動の一環」というポリシーのもと、1988年に会員制宅配事業をスタートさせました。その翌年には無添加の食品、さらに環境に配慮した日用品などへ取扱品目を拡大。健康やエコロジーに対するニーズの高まりとともに業績を伸ばし、現在では年間取扱品目約11,000アイテム、全国約12万世帯の会員数を誇る業界トップブランドへと成長を遂げています。

同社のサービスは、約140種類の有機・低農薬野菜を季節や収穫に応じて詰め合わせ定期宅配する「ぱれっと」が主力。加えて、個別商品カタログ「元気くん」から、無添加食品などを選んで注文でき、ギフトやおせち料理なども多彩に用意されています。会員になれば、週に一回決められた曜日に商品をお届けする「定期宅配」と、お届け先・お届け日時を自由に選んで注文する「都度買い」の両サービスを自由に利用できるようになります。

増加する顧客ニーズに対応することで業務が複雑化

これまでのサービス入会時には、独特の商品体系や配送方式のため、多くの説明や確認作業が発生していました。多くの利用希望者の場合、電話や直接訪問のフォローが必要となり、入会希望から実際に商品が配達されるまで2~3週間かかっていました。

お客様からの注文受付方法としては、カタログの注文票(OCR)、電話、FAX、自動音声応答(IVR)を利用していました。後にECサイトからの注文もスタートしましたが、決済方式や販売管理システムの違いにより、「定期宅配」と「都度買い」用でサイト自体も2つ存在していたためお客様の混乱を招いていました。また、サイトには注文機能しかなく、商品選びはカタログを参照しなければなりませんでした。提供側にとっても、Webサイト上でのプロモーションが行えない状況でした。

バックヤードでは、「定期宅配」は月次の売掛け、「都度買い」はワンショットの即時決済が発生するため、それぞれ別の販売管理システムのほか、営業支援、会員管理など、当時の業務スタイルに合わせたシステムが稼働していました。

これらの状況について、同社メディアサービス部 EC推進課課長の西根 渡氏は語ります。「当社独特の事業、成長に伴う業務の変化、それに合わせたシステム対応など随時行ってきましたが、そろそろ全体的に見直す時期になっていたと思います。特に、これからの売り方やお客様サービスを考えたとき、ECサイトの再構築は急務でした」。

西根 渡氏 らでぃっしゅぼーや メディアサービス部 EC推進課 課長 西根 渡 氏
らでぃっしゅぼーや
メディアサービス部 EC推進課
課長

導入のポイント

全社的なシステム見直しの中、進められたプロジェクト

「新ECサイトの導入は、とても複雑で困難を極めました」と、同社情報システム部 小貝知子氏は当時の導入までの経緯を振り返ります。 まず、「定期宅配」用の売掛け、「都度買い」用の即時、2つの決済方式を1つのサイトに実装、かつ、決済の異なる2つの買い物を自由にできるようにする必要がありました。また、お客様の利便性を考慮し、注文の受付締切り前であれば、売掛けの契約内容の変更や、買い物カゴへの追加・削除が何回でも自由に行えるようにするなど、同社ならではの機能実装も求められました。

加えてこのプロジェクトを困難にしたのが、社内のバックヤードシステムの更新でした。従来の2つのECサイトに紐付いていたそれぞれの販売管理システムの効率化を進めるにあたり、各システムの見直しや、統合・更新作業が同時並行で行われていました。このため、それらと密接に連携するはずのECサイトの更新作業にも、仕様策定やテストスケジュールなどの面で大きな影響が及んでいました。

これまでの実績や他ベンダー連携の経験で採用

「当時、富士通さんと共に「WebSERVE/通販ソリューション」をベースに販売管理システムを構築したばかり。当社の業務内容やその特性を理解いただき、困難な状況を乗り越えた実績から、今回の新ECサイトの構築ができるのは、富士通さんしかないと思いました」と、小貝氏は語ります。加えて、同社がNTTドコモ社傘下となり、ドコモショップでの入会も必要となったことで、新たな要件としてドコモ社のシステムやネットワークとの連携の課題も浮上した中、この分野でも豊富な経験や実績を持つ富士通が評価されました。

小貝 知子氏 らでぃっしゅぼーや 情報システム部 小貝 知子 氏
らでぃっしゅぼーや
情報システム部

システムの概要

SNAPEC-EXを中核に将来も見据えた開発

構築にあたっては富士通の担当SE部隊と、SNAPEC-EXの開発元である富士通システムズ・ウエストの双方の高い技術力を活かしたサポート体制でSNAPEC-EXのカスタマイズが行われました。その理由を小貝氏は次のように語ります。「フルスクラッチの手法も経験あるのですが、それですと導入に時間がかかったり、運用が複雑になったりする傾向があります。ECとしてシンプルに使いやすさを求め、パッケージをベースに検討。将来的にポイント付与などサービス向上のために機能追加・拡張を考えていますが、それもSNAPEC-EXであれば容易です」。

ナビプラスのレコメンド/検索機能の連携

現在の新ECサイトには、SNAPEC-EXと連携実績のあるデジタルガレージグループ・ナビプラス株式会社の「NaviPlus」が追加提供されています。

同製品のレコメンド機能「NaviPlusレコメンド」を連携して、商品一覧画面で商品カテゴリ別のランキング、商品詳細画面で閲覧相関のほか、カート画面やマイページでも人気商品や関連商品をお客様にお勧めできるようにしています。

また、商品検索の際、新しい気づきや買い回り促進のために「NaviPlusサーチ」機能も追加提供。検索入力時、表記のゆらぎへの対応やサジェスト機能を可能としています。「たまねぎ」「玉ねぎ」どちらでもヒットさせたり、入力途中でも検索項目の候補を提示したり、人気の検索ワードなども表示できるようにしています。

「新ECサイトでは『目的買い』だけでなく、リアル店舗と同じようにサイト内を自由に移動して『ついで買い』もして欲しいと思っています。主力の定期宅配のほかにもたくさんの良い商品を知っていただきたいです」と、導入のねらいを西根氏は語ります。

緻密なやりとりを重ねさまざまな要件を短期間でクリア

新ECサイト構築は2013年5月に構築開始、PCサイトは11月と短期間での公開を実現。翌2014年4月にはスマートフォン専用サイトを公開しています。

「移行は週末を利用し行いました。その手順やスケジュールを富士通のSEさんと何度も話し合って確認するなど、スケジュールに追われる中でも、こちらが気づかない点を補うような提案を都度いただきました。構築開始時から常にこうした緻密なやりとりのおかげで、無事に本番公開に至りました。以降、深刻なトラブルは発生していません。なかなか整わない要件、複雑なシステムのつなぎ込み、時間がない中で、特に富士通システムズ・ウエストさんには、さまざまな困難を乗り越え作り上げていただき、本当に感謝しています」(小貝氏)。

らっでぃっしゅぼーや システム概要図

導入の効果

受注額ベースで約120%、購入金額で約10%のクロスセルを実現

「受注額ベースで見ると、新ECサイトは従来サイトの約120%の売上げを達成しています。以前の当社の入会手続きは少し時間がかかり、チャンスロスの原因となっていました。それが今回、1つのサイト内で入会から買い物、決済まで可能になったことにより、新規会員の獲得促進、ひいては売上げ増大につながったと思います」と、導入の効果とその要因を西根氏は語ります。

また、追加実装された「NaviPlusレコメンド」も順調に効果を発揮。お客様の購入金額は約10%増えています。このデータは当初から実装されたレコメンド機能のみのもので、その後追加された検索機能と合わせればさらなる効果や相乗効果も期待できます。

今後の展望

新規会員獲得やプロモーションに、このECサイトを活用したい

「当社にとって、ECサイトを含めたWeb活用は今後の大きなテーマです。今回、当社の多彩なサービスを概観できるポータルサイトとして、機能もインターフェイスも一段と充実させることができました。今後は、この新しい基盤を我々がどれだけ利用できるかにかかっています」(西根氏)。実際、インターネット広告を活用した見込客へのアプローチや、メールによる既存会員へのプロモーションなど、その方法の検討や実施を進めています。さらに、西根氏は次のように締めくくりました。「ゆくゆくは『生産者と生活者の顔と顔が見える関係づくり』を追究していきたい。今回のECサイトや、新たに傘下に入ったNTTドコモ社とのシナジーを活用することで、生産者とお客様、生産から消費まで『ひとつながり』になった、いままでにない環境がつくれるはず。富士通さんには今後も豊富な経験による積極的な提案を期待しています」。

富士通グループはこれからも、らでぃっしゅぼーや様の事業革新を強力にサポートし続けます。

らでぃっしゅぼーや 様(オイシックス・ラ・大地株式会社 様) 概要

所在地 〒163-1416 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティビル
代表者 代表取締役社長 国枝 俊成
事業開始 1988(昭和63)年5月17日
従業員数 従業員数 259名 パート・アルバイト171名(2014年2月末現在)
事業内容 有機低農薬野菜および無添加食品等の宅配事業

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ホームページ らでぃっしゅぼーや様(オイシックス・ラ・大地株式会社様) ホームページ新しいウィンドウで表示

[2014年10月2日掲載]

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