マルチクラスタ システム

[2] マルチクラスタシステムの3つの有効性

マルチクラスタシステムは、3つの側面からその有効性があげられます。

性能の向上
  • セション振り分け処理によるオンライン負荷分散
  • 一般データセットのクラスタ間共用
  • データベース共用
信頼性の向上
  • クラスタ間の活性増設及び保守
  • 入出力装置の活性増設及び保守
  • ネットワークの活性増設及び保守
運用性の向上
  • スケーラブルOS
  • システムボリューム共用

(1)マルチクラスタシステムによる総合的な「性能向上」

セション振り分け処理

全社クライアントからの大量の要求に対応するために、NETSTAGE/FICはサーバ負荷分散装置を介してセションを複数のクラスタ間に負荷分散することで、 複数のクラスタによるロードシェア運用を可能とします。

(2) 連続運転性を実現する「信頼性の向上」

GS21シリーズは、各コンポーネントの信頼性を高めるとともに、マルチクラスタ構成による24時間連続運転が可能な高信頼システム構築を実現します。

高速ホットスタンバイ

現用/待機クラスタをシステム記憶装置(SSU)で接続し、AIMオンラインシステムの秒オーダーでのホットスタンバイシステムを構築できます。

共通コンポーネントの活性保守

システム記憶装置(SSU)、クラスタ接続装置(CLCU *6)、統合運用コンソールSVPM *7 などシステムの核となるコンポーネントは二重化構成によってシステム運用中の保守を可能にしています。

  • クラスタの活性保守・増設
    クラスタについては、スケーラブルSCMP方式によってシステム運用中の保守・増設を可能にしています。
  • I/O装置の活性保守・増設
    磁気ディスク装置などのI/O装置については、システム運用中の保守・増設を可能にしています。

以上のようにGS21シリーズマルチクラスタシステムでは、各コンポーネントに対してシステム運用中の活性保守・増設を可能としたトータルシステムの連続運転を実現しています。

  • *6
    CLCU:Cluster Connection Unit
  • *7
    SVPM:SerVice Processor Manager

(3) 全体を単一システムと同じイメージで運用できる「運用性の向上」

複数クラスタからなるマルチクラスタをワンシステムイメージで管理する装置が、サービスプロセサマネージャー(SVPM)で以下の機能を実現します。

マルチクラスタを1システムビューで管理

  • 電源制御
    クラスタとそれに連動したI/O装置の電源投入、切断操作、電源系の異常を検出した際の異常表示を行います。
    さらに、空調など外部設備やコンピュータ環境の監視・制御を行います。
  • クラスタ制御
    クラスタおよびクラスタグループに対してIPL、リセット、ダンプ起動、CPU停止、スタートなどの操作ができます。
  • 構成制御
    クラスタとシステム記憶装置との接続などクラスタグループの動的な変更を制御します。
  • I/O切り替え
    クラスタとI/O装置との接続関係のクラスタ間で切り替えて使用できます。
  • VM操作
    AVM/EXと連携し、ゲストVMに対しての操作や異常監視ができます。
  • NIP操作
    IPL後のNIP中に出力するメッセージを表示、コマンド入力ができます。
  • ソフトウェア監視機構
    クラスタ上のMC/FSOCKETと連携し、システム稼働中のソフトウェア監視ができます。
  • 時刻同期制御
    標準時刻を受信し、その値をもとにSVPM自身および各クラスタの時刻同期を制御します。

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