イオンディライトコネクト株式会社 様

基幹システムを顧客・協力会社も利用する経営基盤に刷新
業務効率の10%向上とサービス品質向上を実現

設計施工からあらゆる設備及び設備機器のメンテナンスまで店舗のトータル管理を行なっているイオンディライトコネクト株式会社(旧:エイ・ジー・サービス株式会社、以下ADC)。これまで部門ごとに分かれていたシステム環境を刷新し基幹システムとして「FUJITSU Manufacturing Industry Solution COLMINA 工事・メンテナンス(旧名称:teraServation)[以下、COLMINA 工事・メンテナンス]」を導入。情報の一元管理を実現するとともに、二重入力などの無駄をなくすことで、生産性を飛躍的に向上させ、業務効率を10%向上させた。

課題
効果
課題事業の成長にシステムが対応できていない
効果変化に対応できるクラウド型の経営基盤に刷新
課題競争力を高めるために省力化とコスト削減が必要
効果システムの一元化と顧客・協力会社との共有で業務を効率化
課題社内にある顧客情報が活用できていない
効果「店舗カルテ」で対応履歴と現在の状況を可視化

背景

部門システムが分断されていたため、
情報を一元化できず二重入力が発生

ADCは、ファーストフードやスーパーマーケット、ドラッグストアなどの店舗の設計・管理から設備のメンテナンスなど、店舗のノンコア業務をトータルで運用・管理している。国内には、店舗のトータルマネジメントを展開する企業は少なく、同社は業界で確固たる地位を築き、1989年の創業以来、順調に成長を続けている。

同社の課題は、業務の成長にシステムが追い付いていないことだった。 これまでコールセンター、施工、メンテナンス、支払など業務ごとに個別最適化されたパッケージ・システムを利用していたため、システム間の連携が取れず、二重入力の発生や、顧客対応に遅れが発生するなど、経営にマイナスの影響が出ていた。

「メンテナンス依頼など対応案件は増えていますが、人手不足で新規採用も難しい状況です。今の人員で、拡大するビジネスに対応していける体制の構築が必要でした。そこで、基幹システムを刷新し、情報を一元化することで、業務効率化を図ることにしました」と代表取締役社長の北村文克氏は、基幹システム刷新の背景を振り返る。さらに、店舗の設計図面から、導入した設備、メンテナンスの履歴など社内には様々な 情報があり、それを活用することで、設備状況に応じた戦略的な提案などお客様へ付加価値を提供していきたいと考えたのだ。

「例えば、修理費用に関する問い合わせが入った際も、コールセンターと支払計上処理の情報が紐づけられていなかったため、どの案件か調べるのに時間がかかり、お客様にご迷惑をおかけしていました。また、設計情報とメンテナンス情報のシステムの紐づけがないので、案件ごとのコストも把握できず、業務改善につなげられないという問題もありました」とストアサポート本部本部長の加瀬和美氏は話す。

ストアサポート本部業務推進部部長の久保田智司氏も「お客様から修理の依頼を受けたとき、一度訪問して必要な部品を確認してから、再訪問していました。本来、設計や設備の情報は社内にあるわけですから、データを調べて必要な部品等を持って伺えば、1回で作業を終わらせられますが、システム的な問題からできていませんでした」と、現場の課題を説明する。

代表取締役社長
北村 文克 氏
ストアサポート本部
本部長
加瀬 和美 氏
ストアサポート本部
業務推進部 部長
久保田 智司 氏
※2018年4月現在

経緯

クラウドの柔軟性と、「店舗カルテ」機能を評価

同社は、基幹システム刷新にあたり、コンサルテイング会社も入れて現状の業務に関する課題分析を行なった。課題解決のソリューションとして複数のパッケージを検討した結果、同社が採用したのは富士通のメンテナンス業向けサービス「COLMINA 工事・メンテナンス」だった。

メンテナンス業務だけを考えれば、他の選択肢もありましたが、クラウドベースで財務や入出金管理まで対応できるのはCOLMINA 工事・メンテナンスだけでした、と北村氏。もう1つの決め手は、店舗の設計データから電気、冷蔵庫、空調などの設備、保守情報までツリー構造で管理できる『店舗カルテ』という機能だった。「店舗を軸に、修理中の設備があるか、修理履歴などを集約・共有できる機能で、今までにはなかった機能です」と加瀬氏は語る。

ポイント

COLMINA 工事・メンテナンスの標準機能に
業務フローを合わせることで短期導入を実現

同社は、部門横断でプロジェクトメンバーを招集し、いくつかのグループに分かれ、富士通も交えて要件定義を固めていった。業務の見直しも含めて検討し、要件定義から約1年で基幹システムを刷新。この一大プロジェクトを短期導入できた理由は、業務フローをCOLMINA 工事・メンテナンスの標準機能に合わせるという英断にあった。

「これまでの我々のやり方を100点だと思わず、無理・無駄を無くすことが重要だと考え、COLMINA 工事・メンテナンスの機能を徹底的に活用して業務フローを見直しました。機能に合わせることで、より効率化を図れました」と北村氏はシステム構築のポイントを話す。

効果と今後の展望

システムー元化と顧客や協力会社との
迅速な情報共有で業務効率10%向上

社内環境だけではなく、協力会社との情報のやり取りも大きく変わった。 これまでは店舗の修理や保守を行う協力会社の担当者が、作業終了後に作業時間や内容をFAXやメールで報告し、それを同社の担当者が手入力していた。このフローは効率が悪く入カミスも発生しやすい。顧客から問い合わせがあっても報告が届くまで状況が見えず、回答ができないという問題があった。

「今は、協力会社さんがスマートデバイスを使って直接COLMINA 工事・メンテナンスに作業開始日時や作業内容、現場写真、作業終了日時などを入力してくださるので、リアルタイムに現場の状況を把握できるようになりました。また、旧システムのように案件情報を請求システムへ二重入力する手間がなくなり、1案件の処理時間が平均して3分ほど短縮でき、業務効率が10%くらい向上しています。弊社には運用担当は2人しかいないので、クラウド化で運用管理を外に出せたことも大きいですね」と加瀬氏は、導入効果を話す。

協力会社も作業状況をスマートデバイスから入力できるので、体感的に作業の入力時間が3分の1くらいになったと好評だという。

ADCは、顧客もアクセスして直接状況を確認できるようにしている。「見積書の承認・否決をシステムから回答いただけるようになったことも大きいですね。見積書は、1日に100件処理することもありますし、修理受付は月に5,000件を超えることもあります。数値化はまだ出来ていませんが、定性的な効果は相当高いと思います」と久保田氏。

基幹システム刷新により、今後の成長戦略も強化できると北村氏は展望を話す。「COLMINA 工事・メンテナンス導入により、市場の変化に対応できる柔軟かつ強固な経営基盤を整備できました。今後はIoTやAl、RPA、ロボットなどの先進テクノロジーを積極的に導入して省人化を進め、人手不足に対応するとともに、データを活用した提案力を強化し、さらに成長したいと考えています」。

流通小売業界では、先進テクノロジーを用いて経験や勘に頼る業務から データ主導型への転換が急速に進んでいる。ADCは、その先を行くソリューションを提案することで成長スピードを速めようとしている。

サービス概要図

イオンディライトコネクト株式会社 様

所在地 東京都新宿区新宿6-24-16
ホームページ https://www.aeondelightconnect.com/新しいウィンドウで表示

[2018年4月 掲載]
[2020年8月 製品名を新名称に変更]
[2021年11月 企業名を新名称に変更]

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