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働きやすい職場環境の提供

仕事と育児・介護などの両立を支援する環境の整備

富士通は、あらゆる社員が能力を十分に発揮できるように、仕事と育児・介護などを両立できる働きやすい環境づくりや、多様な働き方ができる労働環境の整備を推進しています。

出産・育児に向けた各種制度の整備

出産・育児については、「次世代育成支援対策推進法」に則った「行動計画(注1)」を策定し、実行しているほか、ベビーシッター費用補助制度を整備するとともに、事業所内保育施設を設置・運営しています。また、育児休職中や育児休職から復帰直後の社員を対象に、職場復帰支援やネットワークの構築を目的に、フォーラムを実施しています。

(注1)行動計画:
2005年から実施しており、現在は第5期行動計画(2015年7月1日~2018年3月31日)を実行中です。

プラチナくるみんマーク

次世代育成支援対策推進法に基づき、行動計画を策定し、「くるみんマーク」を取得している企業のうち、さらに両立支援の取り組みが進んでいる企業として厚生労働大臣から2015年11月に「プラチナくるみん」の認定を受けました。

育児中社員の活躍支援

2015年度は、産前産後休暇や育児休職の復職後1年以内の社員(グループ会社含む)を対象としたフォーラムを2回実施しました。フォーラムでは保健師からの健康アドバイスや育児経験のある女性幹部社員からの講話、外部講師による講演とグループディスカッションを行いました。

また、2014年度より実施している育児中の社員を部下に持つ上司(グループ会社含む)を対象としたフォーラムを2015年度も継続開催しました。健康推進部門による育児中の女性社員の特徴についての講演、外部講師によるマネジメントに関する講演とグループディスカッションを実施しました。

介護に関する社員調査

介護については、社員の介護の実態やニーズなどを把握するための調査を2012年度に実施しました。調査は富士通とグループ会社2社の40歳以上の社員を対象としました。

調査の結果を踏まえ、ニーズの多かった公的介護サービスや社内の介護に関する情報などの提供を目的としたフォーラムを開催し、イントラネット上で調査結果含め情報を公開しています。なお、グループ会社の社員も対象としています。

そのほか、リフレッシュ休暇制度、ボランティアなどを目的とした休暇制度を整備しています。

制度利用者数(2015年度:富士通)(単位:名)

利用者数(注2) 男性 女性
育児休職 272 23 249
介護休職 13 4 9
短時間勤務(育児) 556 10 546
短時間勤務(介護) 11 2 9
妻の出産休暇 463 463 -

(注2)利用者数:
前年度より制度を継続している利用者も含む。なお、育児休職取得者の復帰率は、男女ともにほぼ100%。

育児・介護休職からの復職率・定着率(2015年度:富士通)

復職率 定着率(注3)
育児休職 97.5% 95.7%
介護休職 93.8% 100%

(注3)定着率:
育児休職・介護休職から復職し、復職後12か月の時点で在籍している従業員の比率。

働き方改革の実践に向けた取り組み

各種フォーラムの実施

「働き方改革」をテーマに、多様な働き方による生産性の向上と、個人のやりがい・働きがい向上に関する各種フォーラムを実施しています。

2009年度までは考え方を理解することに重点を置き、2010年度からは具体的な実践策の研修を実施しています。2015年度は、「イクボス」をテーマとした働き方改革に関するフォーラムを京浜地区にて開催しました。フォーラムでは、講演とグループディスカッションを通じて、一人ひとりの社員がやりがいを持って働き続けるための働き方について理解するとともに、明日からの行動につなげる契機としています。

また、グループ会社の社員に加えて社員の家族をも対象とした、「仕事と介護の両立への備えセミナー」を開催しています。2015年度は全国で143回(うち、休日・終業時間外開催が140回)実施し、8,000名を超える方々が参加しました。

多様なワークスタイルの推進

富士通では、社員一人ひとりがより高い付加価値を創造する効率的な働き方ができるよう、在宅勤務のほかサテライトオフィス型、モバイルワーク型のテレワークを導入しています。

また、多様な社員の活躍を目指して、グローバルコミュニケーション基盤を活用したワークスタイルの推進に取り組んでいます。

富士通におけるテレワーク
種類 勤務場所の定義
在宅勤務型 自宅
サテライトオフィス型 メインオフィスとは別のオフィス
  • 富士通および富士通グループ会社事業所(自席のある事業所を除く)
モバイルワーク型 メインオフィスとは別の場所
  • ユーザー先、出張先ホテルの部屋 など

離職率の推移(富士通)

グラフ:離職率の推移(富士通)

福利厚生制度

富士通グループでは、社員とその家族が健康で豊かな生活を送れるよう、ライフスタイルに合わせた制度を整えています。

グローバル化やダイバーシティが進展し、時代とともに従業員のニーズが変化していることに対応するため、富士通では2014年10月に新たな福利厚生制度としてカフェテリアプラン注4「F Life+」(エフライフプラス)を導入しました。

そのほか、社員一人ひとりがいきいきと働き、成長していくことが会社の成長、発展につながるという考えの下、将来の備えとして財形貯蓄制度、従業員持株会、団体保険制度をはじめ、住宅支援、医療支援、健康支援、育児支援など、自助努力を支援するための様々な仕組みを設けています。

(注4)カフェテリアプラン:
企業が多様な福利厚生メニューを用意し、その中から社員が希望するものや必要なものを選んで利用できる制度。従業員は、企業から付与された"福利厚生ポイント"を消化する形で利用する。

長時間労働削減に向けた取り組み

富士通グループでは、長時間労働削減に向けた様々な取り組みを行うことで、社員一人ひとりのワークライフバランスと生産性の向上を目指していきます。例えば本社事業所では、毎週水曜日を定時退社日と設定しています。定時退社日は18時にフロアの消灯を行うことで退社を促進しています。

長時間労働の改善に向けた具体的な取り組み例

  • フレックスタイム、専門業務型裁量労働制、企画業務型裁量労働制の採用
  • 時間外労働のアラームメール送信
  • 所定労働時間外に会議を設定しない
  • 年次休暇取得促進日を設ける
  • 週1回定時退社を徹底する
  • 毎日1時間早く帰る
  • マネジメント研修における労働時間管理の徹底
  • 多様な働き方を目指した在宅勤務制度、モバイルワーク制度の利用促進
  • 業務の繁閑による働き方、休み方のメリハリ

コミュニケーション活性化への取り組み

労使関係

富士通では、富士通労働組合と締結している労働協約に基づいて、労働協議会、生産協議会などを定期的に(必要に応じて随時)開催し、経営方針や事業状況、事業の再編などに関する社員への説明や、各種労働条件に関する協議を実施しています。

また、組合の団体交渉権も定めています。なお、富士通はユニオンショップ制を採用していることから、一般社員は全員、富士通労働組合員となります。(富士通単独労働組合員比率76%注5

欧州では、2000年から年1回、欧州労使協議会全体総会を開催し、富士通グループ全体の経営状況などについて従業員代表と共有しています。

(注5)労働組合員比率:
76%は、正規従業員(幹部社員を含む)のうち、一般社員の比率。

トピックス


中国における定年退職年齢引き上げの動向と施策

中国では、経済が高速成長から中速成長の「新常態」と呼ばれる状況に至ったという認識の下、経済の安定成長や質的向上を目指す政策が加速されています。この政策に呼応し、労働者を取り巻く法律や環境も変容しつつあり、企業はこうした変化に適切に対応することが求められています。一例として、2015年10月29日に開催された中国共産党の第18回中央委員会第5回全体会議において、2016~2020年の第13次5カ年計画の草案が公表されました。この草案では、中国で現在は原則、男性60歳、女性50歳としている定年退職年齢を「段階的に引き上げる政策を公布する」と明記され、2017年内に公表される予定です。

中国における当社グループ会社では、グループ横断のワーキンググループにおいて、定年退職年齢の引き上げについて専門家を交えた議論や情報交換を行い、対応を検討しています。労働市場における人材流動が激しい中国において、定年退職年齢の引き上げにより、優秀な社員を継続して雇用できるため人材確保が可能となります。また、技術や経験が豊富な社員による若年層社員への指導・教育といった面も期待できます。

また、このような背景から、中国における一部の当社グループ会社では「退職金制度」や「定年後再雇用制度」を新たに導入するなど、社員一人ひとりが安心して働き、活躍し続けることができる職場づくりに取り組んでいます。


人事制度などに関する窓口の設置

社内に、メール・電話での受付窓口として「人事・総務へのお問い合わせ」を設置し、社員が人事制度・運用に関して相談しやすい体制づくりに努めています。

社員満足度調査

富士通グループは、FUJITSU Wayに基づいて「社員一人ひとりが自らの価値を高め、誇りとやりがいを持って働くことができる企業」であり続けるため、各組織のマネジメント層が社員のモチベーション向上について真剣に考える機会を提供することを目的とした社員満足度調査を行っています。

2015年度は、調査を希望する国内グループ会社85社を含めた約7万7千人(うち富士通社員約2万8千人)を対象に実施し、グループ全体の回答率は約9割となっています。グループ全体で見ると、満足度についての大きな変動はありませんが、各組織によって向上度に違いが見られ、また満足度に影響を及ぼす要素についても、組織や回答者の属性によって異なることがわかっています。例えば、グループ全社で最も総合満足度と相関が高いのは「チャレンジングな仕事の機会の提供」ですが、男性のSE職では「チームワーク」、女性の研究開発職では「多様な能力の活用」が最も相関が高い、といった特徴があります。こうした調査結果に基づき、各組織で社員のモチベーション向上に向けた検討や活動を行うとともに、良い取り組み事例をグループ全体で共有しています。

海外での取り組み

富士通グループでは、2011年度から主要な海外グループ会社(約4万2千人)を対象に、「社員エンゲージメント調査」を実施しています。社員が組織や経営に積極的にコミットしているか(エンゲージメント)、またそのエンゲージメントにはどのような要素が関係しているかに重点を置いて調査しています。一般的に、社員のエンゲージメント度合いが強い会社ほど、業績・生産性・顧客満足度が高くなる傾向があります。

2015年度の回答率は75%で、「富士通で働くことを誇りに思う」などエンゲージメント関連の質問に対しては、肯定的に回答した社員は過去最多の67%でした(「どちらとも言えない」22%、「否定的な回答」11%)。毎年、各組織は前年度の結果を踏まえてアクションプランの策定・実行・進捗確認を行い、社員エンゲージメント向上に積極的に取り組みんでいます。

2016年度も、社員のエンゲージメントをより引き出せる環境や自発的なアクションを推進する仕組みづくりに向けて、この調査を実施・活用していきます。