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働きやすい職場環境の提供

人事制度、評価について

富士通の人材に対する考え方

「FUJITSU Way」の企業指針には、大切にすべき価値観の一つとして『社員』を掲げ、『多様性を尊重し成長を支援します』ということが謳われています。会社の立場から見た場合、会社の成長、しなやかな組織、あるいは高い利益を目指すために、社員が最大限に能力を発揮できる場を作り、社員の成長を支援します。これと同時に、社員の立場から見た場合、個人としての成長を遂げるとともに、成果に応じた報酬を受け取るために、会社を、自己の成長を実現する場と捉えて働くあるいは努力するということになります。この考え方に則って、富士通の人材に関する経営は行われます。

富士通の人材に対する考え方

方針、目的

当社の目指す人事制度はフェアな人事制度、すなわち「どれだけ会社に貢献したか」、「どれだけ成果を出したか」で処遇を決定する「質的」な公正さを追求しています。このため、人事に関する情報を開示しています。

どうすれば高い処遇が得られるかを示す 人事制度のルールのオープン化
会社が自分をどう評価しているかを示す 個人の評価のフィードバック、貢献に対する報酬
チャレンジする機会を示す 人材育成、社内ポスティング、FA制度

当社(日本国内)では『Function 区分/コンピテシーグレードによる人事制度』を導入しています。これは、人事処遇のベースとなるもので、社員が担うべき機能を「Function 区分」、業務において成果に結びつけることが出来る具体的に発揮できる能力を「コンピテンシー」と定義しています。

『Function 区分/コンピテシーグレードによる人事制度』では、社員に求められるコンピテンシーグレードの要件をFunction 区分ごとに要件定義書(job description)として明確にしたうえで、各人が発揮するコンピテンシーに対する定期的なレビューを通じて、社員全員の中長期的な成長を支援すること狙いとしています。

目標

  • コンピテンシーを高め続けることにより、社員一人ひとりが成長実感を得ることができる。
  • 高い付加価値を提供する人に対し、誇りと自覚を持てるインセンティブを提供する。
  • 成長に向けて継続的に努力を続けている人に報いる仕組みとする。

上記の状態を維持することを目標としています。

具体的な仕組み

「中長期的な成長に向けた取り組み」と「当期における成果の最大化」という要素をそれぞれ評価し、処遇に反映させるため、評価を「コンピテンシー評価」と「成果評価」の2本立ての仕組みとしています。

「コンピテンシー評価」は昇給やグレード変更に反映し、「成果評価」は賞与に反映します。

中長期的な成長

  • 「マインド」「業務遂行力」「専門性」の発揮度を行動ベースで評価し、上位グレードへの相対的な距離感を踏まえて総合的に評価を決定します。

当期の成果

  • 中長期的な要素を切り離すことにより、半期成果の大きさをベースとしたメリハリのある評価を実施しています。

また、社員一人ひとりの中長期的な成長に向けた取組みを継続的に支援し、上司との間でキャリア目標を起点とした行動変革や中長期的な成長を視野に入れた双方向のコミュニケーションが図れるよう、キャリア面談を年1回期初に実施しています。

なお、グローバルに統一されたロールフレームワーク、評価基準や評価サイクルを策定する取組みをスタートさせています。

環境整備

富士通では、社員一人ひとりがより高い付加価値を創造する効率的な働き方ができるよう、テレワーク勤務制度の導入や、育児や介護などの事情を持つ社員をはじめ、多様な社員が活躍できる職場環境づくりなどに取り組んでいます。

グラフ:離職率の推移

1.テレワーク勤務制度

全社員35,000人を対象に、自宅やサテライトオフィス、出張先など、場所にとらわれないフレキシブルな働き方を可能とするテレワーク勤務制度を2017年4月より正式導入しました。
順次説明会を実施したうえで導入しています。

テレワーク勤務制度のイメージ

・制度のねらい

  • 一人ひとりの生産性向上とチームとしての成果の最大化
  • 多様な人材が活躍し続けられる環境の構築
  • 事業継続性の確保・災害時の迅速な対応

2.出産・育児

出産・育児については、「次世代育成支援対策推進法」に則った「行動計画(注1)」を策定し、実行しているほか、ベビーシッター費用補助制度を整備するとともに、2018年度は事業所内保育所を新たに2か所追加、計3か所を設置・運営しています。また、育児休職からの復帰直後の社員を対象に、職場復帰支援やネットワークの構築を目的に、フォーラムを実施しています。

2017年度は、以前から実施している産前産後休暇や育児休職の復職後1年以内の社員(グループ会社含む)を対象としたフォーラムおよび育児中の社員を部下に持つ上司(グループ会社含む)を対象としたフォーラムを継続開催しました。復職後の社員向けフォーラムは、2016年度より対象者の受講を必須化し、保健師からの健康アドバイスや育児経験のある女性幹部社員からの講話、外部講師による講演とグループディスカッションを行いました。

育児中の社員を部下に持つ上司を対象としたフォーラムは、開催回数を増やし、ダイバーシティマネジメントの推進を図っています。フォーラムでは、健康推進部門による育児中の女性社員の特徴についての講演、外部講師によるマネジメントに関する講演とグループディスカッションを実施しました。また、育児中の社員とその上司のペアでの参加を推奨することで、職場内における相互理解の促進を図りました。

(注1)行動計画:
2005年から実施しており、現在は第6期行動計画(2018年4月1日~2021年3月31日)を実行中です。

プラチナくるみんマーク

次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画を策定し、「くるみんマーク」を取得している企業のうち、さらに両立支援の取り組みが進んでいる企業として厚生労働大臣から2015年11月に「プラチナくるみん」の認定を受けました。

3.介護

2017年は、11月の介護週間を中心に「仕事と介護の両立支援セミナー」を実施しました。昨年トライアルとして実施した内容をリニューアルし、社内外の支援制度や介護に対する心構え、介護に向けた事前準備などの基礎知識を学ぶ「基本編」と、介護現場で活躍するケアマネージャーから経験談や介護のポイントなどを学ぶ「ケアマネ編」を開催しました。

加えて、管理職を対象に、介護に直面した部下のマネジメントや上司として行うべき支援などについて社外講師から講義いただくセミナーも複数回開催しました。

制度利用者数(2017年度:富士通)(単位:名)

利用者数(注2) 男性 女性
育児休職 425 42 383
介護休職 7 4 3
短時間勤務(育児) 871 21 850
短時間勤務(介護) 13 6 7
出産育児サポート休暇 652 652 -

(注2)利用者数:
前年度より制度を継続している利用者も含む。なお、育児休職取得者の復帰率は、男女ともにほぼ100%。

育児・介護休職からの復職率・定着率(2017年度:富士通)

復職率 定着率(注3)
育児休職 98.4% 98.3%
介護休職 100% 92.3%

(注3)定着率:
育児休職・介護休職から復職し、復職後12か月の時点で在籍している従業員の比率。

4.各種フォーラム

「働き方改革」をテーマに、多様な働き方による生産性の向上と、個人のやりがい・働きがい向上に関する各種フォーラムを実施しています。

2009年度までは考え方を理解することに重点を置き、2010年度からは具体的な実践策の研修を実施しています。2015年度は、「イクボス」をテーマとした働き方改革に関するフォーラムを京浜地区にて開催しました。フォーラムでは、講演とグループディスカッションを通じて、一人ひとりの社員がやりがいを持って働き続けるための働き方について理解するとともに、明日からの行動につなげる契機としています。

2016年度は、最新のICTを活用しながらワークショップを実施できる当社の「FUJITSU Digital Transformation Center」にて、デジタル化による働き方改革をテーマとしたワークショップを開催しました。属性の異なる様々なメンバーが参加し、多様な働き方の実現により、一層の生産性向上を目指すための議論が行われました。

2017年度は、テレワーク勤務制度をはじめとした多様な働き方を実現する制度の活用促進に向け、7月24日の「テレワークデイ」に社外より講師を招き、テレワーク活用セミナーを開催しました。また、11月の「テレワーク月間」には、講師として社外の有識者を招き、テレワークの具体的な活用ポイントなどに関するセミナーを複数回開催しました。

FUJITSU Digital Transformation Center:http://www.fujitsu.com/jp/about/corporate/facilities/dtc/

長時間労働削減に向けた取り組み

富士通グループでは、長時間労働削減に向けた様々な取り組みを行うことで、社員一人ひとりのワークライフバランスと生産性の向上を目指しています。例えば本社事業所では、毎週水曜日を定時退社日と設定しています。定時退社日は18時にフロアの消灯を行うことで退社を促進しています。

長時間労働の改善に向けた具体的な取り組み例

  • フレックスタイム、専門業務型裁量労働制、企画業務型裁量労働制の採用
  • 時間外労働のアラームメール送信
  • 所定労働時間外に会議を設定しない
  • 年次休暇取得促進日を設ける
  • 週1回定時退社を徹底する
  • 毎日1時間早く帰る
  • マネジメント研修における労働時間管理の徹底
  • 多様な働き方を目指したテレワーク勤務制度の利用促進
  • 業務の繁閑による働き方、休み方のメリハリ

福利厚生制度

富士通グループでは、社員とその家族が健康で豊かな生活を送れるよう、ライフスタイルに合わせた制度を整えています。

グローバル化やダイバーシティが進展し、時代とともに従業員のニーズが変化していることに対応するため、富士通では2014年10月に新たな福利厚生制度としてカフェテリアプラン注4「F Life+」(エフライフプラス)を導入しました。

そのほか、社員一人ひとりがいきいきと働き、成長していくことが会社の成長、発展につながるという考えの下、将来の備えとして財形貯蓄制度、従業員持株会、団体保険制度をはじめ、住宅支援、医療支援、健康支援、育児支援など、自助努力を支援するための様々な仕組みを設けています。

(注4)カフェテリアプラン:
企業が多様な福利厚生メニューを用意し、その中から社員が希望するものや必要なものを選んで利用できる制度。従業員は、企業から付与された"福利厚生ポイント"を消化する形で利用する。

コミュニケーション活性化への取り組み

労使関係

富士通では、富士通労働組合と締結している労働協約に基づいて、労働協議会、生産協議会などを定期的に(必要に応じて随時)開催し、経営方針や事業状況、事業の再編などに関する社員への説明や、各種労働条件に関する協議を実施しています。

また、組合の団体交渉権も定めています。なお、富士通はユニオンショップ制を採用していることから、一般社員は全員、富士通労働組合員となります。(富士通単独労働組合員比率77.09%注5

欧州では、2000年から年1回、欧州労使協議会全体総会を開催し、富士通グループ全体の経営状況などについて従業員代表と共有しています。

(注5)労働組合員比率:
77.09%は、正規従業員(幹部社員を含む)のうち、一般社員の比率。

トピックス


中国における従業員個人情報保護強化に伴う取組み

昨年、「サイバーセキュリティ法」(20170601)、「民法総則」(20171001)、「個人情報安全規範」(20180501)の施行に伴い、個人情報保護強化に関する法律が徐々に整備されてきており、日系企業も適切に対応することが求められています。具体的には、従業員個人情報の利用範囲の制限および利用時の本人同意の取得等が挙げられます。

2017年11月、中国における当社グループ会社の人事部門が参加するワーキンググループにおいて、法整備に伴う影響範囲や対応策などについて、ディスカッションを行いました。また、当社グループ各社の個人情報管理の現状を把握した上で、グループ共通の「個人情報取扱同意書」や「個人情報保護管理制度」を整備し、各グループ会社に展開しております。

今後も、関連する法令・規定を順守し、個人情報の適切な管理利用に努めることにより、従業員に安心感を与え、働きやすい職場づくりに取り組んでいきます。


人事制度などに関する窓口の設置

社内に、メール・電話での受付窓口として「人事・総務へのお問い合わせ」を設置し、社員が人事制度・運用に関して相談しやすい体制づくりに努めています。

社員満足度調査

富士通グループは、FUJITSU Wayに基づいて「社員一人ひとりが自らの価値を高め、誇りとやりがいを持って働くことができる企業」であり続けるため、各組織のマネジメント層が社員のモチベーション向上について真剣に考える機会を提供することを目的とした社員満足度調査を行っています。

国内では2002年度より順次導入され、日本以外でも2011年度より「社員エンゲージメント調査」として海外グループ共通の調査を実施しています。2017年度は、国内ではグループ会社76社を含めた約8万人(うち富士通社員約3万5千人)、海外でも主要なグループ会社を中心に4万1千人を対象として実施し、国内と合わせて計10万人の回答がありました。回答率は国内で87%、海外で75%、グローバル全体で83%でした。

本調査で富士通グループ内での地域間比較のほか、各国・地域における他社とのベンチマークも行っています。分析結果に基づいて国や地域、あるいは部門や職種ごとに課題を抽出し、マネジメントの改善や組織風土の改革に取り組んでいます。

回答傾向

「富士通グループで働くことを誇りに思う」などエンゲージメント関連の質問に対し、肯定的に回答した社員は60%で、男女別では男性58.9%、女性61.5%でした。

国内では、「仕事と私生活のバランスが取れるよう会社としてサポートしている」をはじめ、「所属する組織で一個人として尊重されている」「上司は協力的で頼りになる」などの項目に向上が見られ、働きやすい職場への改善が着々と進んでいます。海外でも「権限・裁量」に関する項目が高く、社員一人ひとりが誇りとやりがいをもって働ける会社の実現に向けた取り組みが実を結び始めています。