統合計算化学システム
MOE
創薬・生命科学研究を支援する統合計算化学プラットフォーム
MOEとは
MOEは、創薬・生命科学研究を支援する統合計算化学プラットフォームです。
直感的に操作できる多彩なアプリケーションと豊富なデータコンテンツで、計算化学者から実験研究者まで、幅広いユーザの研究をサポートします。
特長
多彩なシミュレーション機能を搭載
自在なシミュレーションを実現する、豊富な機能を搭載。分子モデリング、タンパク質モデリング、受容体構造、ケモインフォマティクス、フォーマコフォア解析を個別に使って、あるいはそれぞれの機能を連携することで、多角的な解析を行うことができます。
使いやすいGUIと高度な表現力
直観的に操作できるGUIを実現。さまざまなプラットフォームで同一の作業環境を提供します。また、分子構造や解析結果を高度な描写力でグラフィック表現。様々な視点から結果を観察したり、プレゼンテーション資料や論文作成に最適な画像や動画を簡単に作成できます。
- 表示機能: 分子表面、タンパク質のリボン表示、水素結合等、相互作用表示など
- レンダリング機能: ぼかし効果、光源の指定など高精細な分子表示機能
- 立体視: 各種ハードウェアやアナグリフメガネ(赤ーシアンもしくは緑ーマゼンタ)にも対応
- データ連携: パワーポイントやウェブページへの分子表示の埋め込み、分子構造の3Dプリンターへの出力も対応
分子構造データベースを搭載
シミュレーションの目的別に分けられた分子構造データベースを搭載。データの収集や整理に時間をかけることなく、導入後すぐに利用することができ、大量のデータを効率よく処理できます。分子構造、数値データ、文字データを統一的に管理することができます。
データベース
- リードライク化合物
北米で購入可能な65万件の化合物データを収集。配座解析ずみで、即座にファーマコフォア、ドッキングによるスクリーニングが可能。 - 分子フラグメント
76万件と81万件の分子フラグメント構造を収集。配座解析ずみで、母核置換、フラグメント付加などに利用可能。 - RECAPフラグメント
RECAPルールにより生成されたフラグメントのデータベース。化合物データベースの構築に利用可能。 - 試薬ライブラリー
コンビケムライブラリー構築に利用可能。
MOE Project Databases
- 標的タンパク質とリガンド構造を集めた21種類のプロジェクトデータベースを標準搭載
- PDB構造、配列/構造アラインメント、分子記述子、アノテーション、電子密度等を収録
- 最新のデータへのアップデート
- プロジェクト検索ツール搭載
- ユーザー定義のプロジェクトデータベースを作成可能
- SBDDの標的タンパク質構造の検索やモデリングのテンプレートに利用
オープンソース、で自在な開発環境
MOEは、科学計算のための開発言語SVL(Scientific Vector Language)で開発され、ソースコードをユーザーに開示しています。ユーザーは、プログラムの内容の参照、既存機能のカスタマイズ、パラメーターやメニューなどの変更だけでなく、自身のアイデアに基づく新規アプリケーションの開発も可能です。エディターやデバッガーなどの開発環境はすべて搭載しています。研究に合わせて柔軟な分子モデリング環境を構築することができます。
SVLによるアプリケーション開発例
- ドッキングシミュレーションツール
- QSARモデル自動構築ツール
- 3D-QSARモデル自動構築ツール
- 遺伝的アルゴリズムを用いたQSARモデル構築ツール
- 分子フィルタリングツール
- クラスタリングツール
- SVL開発支援ツール
- 外部プログラムとのインターフェース
広範囲な分子スケールに対応
- 低分子
- ペプチド・糖鎖
- タンパク質・抗体
- DNA・RNA・合成ポリマー
機能
分子モデリング・シミュレーション
分子を表示・構築・操作するための分子モデリング環境を搭載。精度の高い分子シミュレーションも可能です。
タンパク質・抗体モデリングと構造解析
アミノ酸配列を入力し、ホモロジー検索と配列アラインメントを経て、タンパク質や抗体の立体構造予測を行います。
受容体構造に基づく分子設計1-探索と設計-
標的タンパク質の立体構造を利用した分子設計のための機能が搭載されています。
受容体構造に基づく分子設計2-相互作用解析-
タンパク質とリガンドの結合状態の特徴付けを様々な視点から行うことができます。
ケモインフォマティスクス
ケモインフォマティスクスの様々な手法を組み込み、創薬研究に必要な多くの機能を提供しています。
ファーマコフォア解析
化合物の化学的特性を3次元配置でモデル化。化合物の探索や相互作用の拘束に利用できます。
ライセンス形態
ライセンス形態と起動モード
MOEのライセンスは、トークンを単位とするネットワークフローティングライセンスで管理されています。ライセンスサーバでネットワーク上のMOEの同時使用数を監視しており、トークン数の制限範囲以内であれば、どのクライアントからでもMOEを起動することができます。
MOEには使用目的別の起動モードが用意されています。
起動モードによってトークン数が異なり、MOE/batchやMOE/webを利用することで、業務の効率化やライセンスの有効利用にもつながります。
またコストの大きい計算についてはMOE/smpを使用して分散処理させることで計算問題を短縮することができます。
起動モードと使用トークン
起動モード | 使用トークン数 | |
---|---|---|
MOE GUI(グラフィックスモード)
GUIによる標準的な利用方法 | 3 | |
MOE/batch(コマンドモード)
長時間のバッチ計算や定型処理 | 1 | |
MOE/web(ウェブアプリケーションモード)
ウェブブラウザーでMOEのコマンド実行と解析処理を表示 | 1以上 | |
MOE/smp(分散処理モード)
クラスターマシン等での分散処理計算 | 1×プロセス数 | |
MOE/web SOAP(SOAPモード)
SOAPサービスとしてMOEのコマンドを実行とSmall footprint MOEの設定(省スペースのMOEのインストール) | 1以上 |
動作環境
開発元・お問合せ先
開発元
Chemical Computing Group ULC
https://www.chemcomp.com/Chemical Computing Group社日本総代理店
株式会社モルシス
https://www.molsis.co.jp/
統合計算化学システムMOE に関するお問い合わせ
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