富士通レディース
40周年記念

富士通レディースは、2022年の大会で40周年を迎えます。富士通レディース ゼネラルプロデューサー 戸張 捷 氏より、40回記念大会に寄せてのメッセージと、これまでの歴代優勝者をご紹介します。

40回記念大会に寄せて。
富士通レディースが果たしてきた社会的意義を振り返る。

前身は病院支援のプロアマ・チャリティ

今年第40回を迎える「富士通レディース」は、1983年に静岡県の富士ヘルス&カントリークラブで第1回大会が行われました。
しかし、これには前身にあたる大会がありました。当時東京都渋谷区にあった榊原記念病院を支援するための「日米女子プロ・アマ チャリティゴルフ」です。同病院は「財団法人日本心臓血圧研究振興会」が循環器専門の地域医療支援病院として開設した先進的な医療機関で、そのパブリシティと資金援助を目的に、1978年、今でいうセレブに参加を呼び掛けて始まったプロアマでした。
大会には、日本ツアー参戦で来日していたアメリカの女子プロも招待。第1回大会には、当時日本で大ブームを起こしていたローラ・ボーも出場する華やかなイベントとなりました。チャリティイベントとして話題を集め、成果を挙げるようになったところ、富士通が大会の主旨に賛同。1983年、新たに「富士通レディース」という日本女子プロゴルフ協会の公認競技(ツアートーナメント)としてスタートを切ったのです。

スタートから今日まで一貫したポリシー

戸張 捷 富士通レディース ゼネラルプロデューサー

以来、40年近い時が経ちますが、このトーナメントには富士通と開催コースの理解・協力のもと、今日まで一貫したポリシーがあります。それは「プロアマ・チャリティ」の実施とボランティアを含めた地元に根付いた運営、そして女子ツアーのレベルアップにつながるコースセッティングということです。 「プロアマ・チャリティ」と地元に根付いた運営は、私がアメリカのトーナメント運営で見聞きしたり、実際に関わるなかで学んだことで、大会の根本に「チャリティ」や「地元の地域振興」といった社会貢献の側面がなければ、トーナメントは長続きしません。社会的意義のない、単にプロのパフォーマンスを見せるだけの興行なら、正直、“やる意味がない”と思っています。
「富士通レディース」では、選手のサイン入りグッズの販売――今では多くのトーナメントで行われていますが、「富士通レディース」はその先駆けでした――を始めとする様々なチャリティ企画。さらに、プロアマのエントリーフィの全額や入場料収入の一部をチャリティとするほか、昨年は最終日の競技がコースコンディション不良で中止となったため、ツアーの規定で選手に配分される賞金は75%にカット、そして残った25%はすべてチャリティに回しています。
贈り先は「一般財団法人 あしなが育英会」や、歌手のさだまさしさんが中心になって設立した「公益財団法人 風に立つライオン基金」などで、昨年は千葉県の植林活動「法人の森」事業にも寄付。チャリティの総額は2000万円ほどになりました。

コースセッティングにはたゆまぬ工夫

もうひとつのポリシー「コースセッティング」とは、選手からより高度なスキルやコースマネジメントを引き出す舞台を設定することで、その工夫なしに見応えのあるゲーム、ドラマチックな展開は生まれないでしょう。
いまや「東急セブンハンドレッドクラブ西コース」の名物となった18番グリーン手前にある、直角の壁のバンカーはその工夫から生まれたものです。
もともと私が欲したのは、打ち込んだら+1ストロークとなる“罠”の新設です。そして、最終的に提案したのが、セントアンドリュース・オールドコース14番の「ヘルバンカー」や同17番の「ロードバンカー」のような、エッジが切り立ったバンカーでした。
ここではこれまでいくつもの悲劇やスーパープレーが生まれています。なかでも印象的だったのは、横峯さくらと上田桃子のプレーオフ決着となった2007年大会です。18番ホールを繰り返すプレーオフの2ホール目。横峯が2オンしたのに対し、ティショットを乱した上田は第3打でグリーンを狙ったものの、わずかに届かず、このガードバンカーにつかまってしまいます。上田は、そこから果敢にピン方向を狙うも、ボールは直角に立つ壁に跳ね返されてしまいました。
結局、6打目でグリーンに乗せ、9打でホールアウトした上田の目からは、途中からたくさんの涙が溢れていました。
それでも、彼女は残るシーズンで5試合に出場して2勝を挙げ、初の賞金女王に輝いたのでした。
歴代優勝者で強く印象に残るのは、2000年から2005年まで6年連続賞金女王となった不動裕理です。その間に彼女は、この「富士通レディース」で3度優勝(2001年、2003年、2005年)。当時最強のプレーヤーがこの大会でも実力をいかんなく発揮してくれたことは、私たちにとっても嬉しいことであり、それゆえこちらもコースセッティングに力が入りました。
ちなみに、「富士通レディース」は、そのシーズンを盛り上げたアマチュア選手が多く出場するトーナメントでもあります。そのうちのひとりが2019年大会を制した、当時アマチュアの古江彩佳です。古江は今季米ツアーで、ルーキーとして優勝を遂げています。
そして、今年は17歳で全米女子アマに勝って、世界的に注目される存在になった馬場咲希が出場の予定です。
実は、このトーナメントは多くの年でシーズン屈指の高い視聴率を獲得しています。背景には、こうしたコースセッティングの工夫があると思います。今後も女子プロの実力の伸びにあわせて、コース改造を含め、より見応えのあるドラマを生むコースセッティングに努めたいと思っています。

脈々と流れる大会のポリシーは今後も継続

こうして、富士通と開催コースの理解・協力のもと、一貫したポリシーで運営してきた「富士通レディース」ですが、2025年には主催は富士通から日本女子プロゴルフ協会に移管される予定です。
その後、どのような運営になるかは分かりません。
ただ、この大会が創設時からこだわってきた「社会貢献」や「よりタフで見応えのあるコースセッティング」といった姿勢が見られなくなったときは、我々はツアートーナメントとは別の形で、より社会的意義のある、そして女子ゴルフ界の真の発展に寄与する競技イベントを模索することでしょう。
その覚悟を再確認しつつ、今年の第40回記念大会を迎えたいと思います。

プロフィール

戸張 捷 富士通レディース ゼネラルプロデューサー

1945年10月東京都港区出身
1968年慶応義塾大学卒業後、住友ゴム工業株式会社(日本ダンロップ)に入社。
以降、トーナメントディレクター・プロデュ-サーとしてゴルフトーナメントの現場運営からテレビ放送のアレンジなど、システム作りを行う。
1986年株式会社ランダムアソシエイツ設立、代表取締役に就任
ゴルフトーナメントのプロデュ-ス、ゴルフコースの設計・監修、ゴルフクラブ運営のコンサルティングなどを手掛ける。ゴルフキャスターとしても活躍。

戸張 捷 富士通レディース ゼネラルプロデューサー

歴代優勝者

第40回大会 富士通レディース2022
優勝:古江 彩佳 選手

2022年10月14日(金)〜10月16日(日)
東急セブンハンドレッドクラブ 西コース

富士通レディース2022 節目の第40回大会は、富士通所属プロの古江彩佳が大会2連覇で優勝!
昨年に続き見事なプレーで、ノーボギーの3バーディ「69」、通算16アンダー200で激戦のすえ勝利を飾った。
2019年アマチュア優勝を含め大会3回目優勝。

第40回大会優勝:古江 彩佳 選手

第39回大会 富士通レディース2021
優勝:古江 彩佳 選手

2021年10月15日(金)〜10月17日(日)
東急セブンハンドレッドクラブ 西コース

降雨のため、決勝ラウンドは中止、2日間36ホールで終了。
2日目の順位で、通算12アンダーで首位に並んだ古江 彩佳と勝 みなみのプレーオフ。
2019年のアマに続き、今回ホステスプロの古江 彩佳がプレーオフを制し見事に優勝!

第39回大会優勝:古江 彩佳 選手

第38回大会 富士通レディース2020

第38回大会優勝:申 ジエ 選手

優勝:申 ジエ 選手
2020年10月16日(金)〜10月18日(日)
東急セブンハンドレッドクラブ 西コース

最終日、首位と1打差でスタートした申ジエが、4バーディ1ボギー通算7アンダーで逆転勝利。
富士通所属プロ柏原明日架は、通算3アンダーで8位タイ。
昨年アマチュアで優勝した富士通契約プロ古江彩佳は、最終日ベストスコア66でフィニッシュ。通算5アンダー2位タイと健闘した。

第37回大会 富士通レディース2019

第37回大会優勝:古江 彩佳 選手

優勝:古江 彩佳 選手
(アマチュア選手として出場)
2019年10月18日(金)〜10月20日(日)
東急セブンハンドレッドクラブ 西コース

最終日、首位と1打差でスタートしたアマチュアの古江彩佳は、6バーディ1ボギー、通算17アンダーで逆転勝利。本大会アマチュア選手優勝は初、ツアー史上7人目の快挙となった。
ディフェンディングチャンピオンの成田美寿々は、二日目8連続バーディのツアータイ記録を樹立。

第36回大会 富士通レディース2018

第36回大会優勝:成田 美寿々 選手

優勝:成田 美寿々 選手
2018年10月12日(金)〜10月14日(日)
東急セブンハンドレッドクラブ 西コース

本大会6年振り2度目の優勝。
首位と2打差6位でスタートした成田美寿々は、6バーディー2ボギー、通算8アンダーでフィニッシュ。2位アン・ソンジュに1打差で逆転優勝を果たした。

第35回大会 富士通レディース2017

第35回大会優勝:テレサ・ルー 選手

優勝:テレサ・ルー 選手
2017年10月13日(金)〜10月15日(日)
東急セブンハンドレッドクラブ 西コース

本大会2年振りの優勝。
首位と2打差2位でスタートしたテレサは、6バーディー1ボギー通算14アンダーで本大会2年ぶり2度目の優勝を飾りました。

第34回大会 富士通レディース2016

第34回大会優勝:松森 彩夏 選手

優勝:松森 彩夏 選手
2016年10月14日~16日
東急セブンハンドレッドクラブ

第33回大会 富士通レディース2015

第33回大会優勝:テレサ・ルー 選手

優勝:テレサ・ルー 選手
2015年10月16日~18日
東急セブンハンドレッドクラブ

第32回大会 富士通レディース2014

第32回大会優勝:アン・ソンジュ 選手

優勝:アン・ソンジュ 選手
2014年10月17日~19日
東急セブンハンドレッドクラブ

第31回大会 富士通レディース2013

第31回大会優勝:イ ナリ 選手

優勝:イ ナリ 選手
2013年10月18日~20日
東急セブンハンドレッドクラブ

第30回大会 富士通レディース2012

第30回大会優勝:成田 美寿々 選手

優勝:成田 美寿々 選手
2012年10月12日~14日
東急セブンハンドレッドクラブ

第29回大会 富士通レディース2011

第29回大会優勝:藤田 幸希 選手

優勝:藤田 幸希 選手
2011年10月14日~16日
東急セブンハンドレッドクラブ

第28回大会 富士通レディース2010

第28回大会優勝:アン・ソンジュ 選手

優勝:アン・ソンジュ 選手
2010年10月15日~17日
東急セブンハンドレッドクラブ

第27回大会 富士通レディース2009

第27回大会優勝:ニッキー・キャンベル 選手

優勝:ニッキー・キャンベル 選手
2009年10月16日~18日
東急セブンハンドレッドクラブ

第26回大会 富士通レディース2008

第26回大会優勝:不動 裕理 選手

優勝:不動 裕理 選手
2008年10月17日~19日
東急セブンハンドレッドクラブ

第25回大会 富士通レディース2007

第25回大会優勝:横峯 さくら 選手

優勝:横峯 さくら 選手
2007年10月12日~14日
東急セブンハンドレッドクラブ

第24回大会 富士通レディース2006

第24回大会優勝:全 美貞 選手

優勝:全 美貞 選手
2006年10月13日~15日
東急セブンハンドレッドクラブ

第23回大会 富士通レディース2005

第23回大会優勝:不動 裕理 選手

優勝:不動 裕理 選手
2005年10月14日~16日
東急セブンハンドレッドクラブ

第22回大会 富士通レディース2004

第22回大会優勝:服部 道子 選手

優勝:服部 道子 選手
2004年10月15日~17日
東急セブンハンドレッドクラブ

第21回大会 富士通レディース2003

第21回大会優勝:不動 裕理 選手

優勝:不動 裕理 選手
2003年10月17日~19日
東急セブンハンドレッドクラブ

第20回大会 富士通レディース2002

第20回大会優勝:中島 千尋 選手

優勝:中島 千尋 選手
2002年10月18日~20日
東急セブンハンドレッドクラブ

第19回大会 富士通レディース2001

第19回大会優勝:不動 裕理 選手

優勝:不動 裕理 選手
2001年10月12日~14日
東急セブンハンドレッドクラブ

第18回大会 富士通レディース2000

第18回大会優勝:大場 美智恵 選手

優勝:大場 美智恵 選手
2000年10月13日~15日
東急セブンハンドレッドクラブ

第17回大会 富士通レディース1999

第17回大会優勝:服部 道子 選手

優勝:服部 道子 選手
1999年10月15日~17日
東急セブンハンドレッドクラブ

第16回大会 富士通レディース1998

第16回大会優勝:肥後 かおり 選手

優勝:肥後 かおり 選手
1998年10月16日~18日
東急セブンハンドレッドクラブ

第15回大会 富士通レディース1997

第15回大会優勝:高須 愛子 選手

優勝:高須 愛子 選手
1997年10月17日~19日
浜野ゴルフクラブ

第14回大会 富士通レディース1996

第14回大会優勝:福嶋 晃子 選手

優勝:福嶋 晃子 選手
1996年10月13日~15日
浜野ゴルフクラブ

第13回大会 富士通レディース1995

第13回大会優勝:小林 浩美 選手

優勝:小林 浩美 選手
1995年10月13日~15日
浜野ゴルフクラブ

第12回大会 富士通レディース1994

第12回大会優勝:柴田 規久子 選手

優勝:柴田 規久子 選手
1994年10月14日~16日
浜野ゴルフクラブ

第11回大会 富士通レディース1993

第11回大会優勝:平瀬 真由美 選手

優勝:平瀬 真由美 選手
1993年10月15日~17日
浜野ゴルフクラブ

第10回大会 富士通レディース1992

第10回大会優勝:パティ・リゾ 選手

優勝:パティ・リゾ 選手
1992年10月16日~18日
浜野ゴルフクラブ

第9回大会 富士通レディース1991

第9回大会優勝:塩谷 育代 選手

優勝:塩谷 育代 選手
1991年10月18日~20日
浜野ゴルフクラブ

第8回大会 富士通レディース1990

第8回大会優勝:西田 智恵子 選手

優勝:西田 智恵子 選手
1990年10月12日~14日
浜野ゴルフクラブ

第7回大会 富士通レディース1989

第7回大会優勝:エミー・ベンツ 選手

優勝:エミー・ベンツ 選手
1989年10月13日~15日
浜野ゴルフクラブ

第6回大会 富士通レディース1988

第6回大会優勝:高須 愛子 選手

優勝:高須 愛子 選手
1988年10月14日~16日
浜野ゴルフクラブ

第5回大会 富士通レディース1987

第5回大会優勝:日陰 温子 選手

優勝:日陰 温子 選手
1987年10月16日~18日
浜野ゴルフクラブ

第4回大会 富士通レディース1986

第4回大会優勝:樋口 久子 選手

優勝:樋口 久子 選手
1986年10月17日~19日
浜野ゴルフクラブ

第3回大会 富士通レディース1985

第3回大会優勝:池渕 富子 選手

優勝:池渕 富子 選手
1985年10月18日~20日
習志野カントリークラブ

第2回大会 富士通レディース1984

第2回大会優勝:吉川 なよ子 選手

優勝:吉川 なよ子 選手
1984年10月12日~14日
富士ヘルス&カントリークラブ

第1回大会 富士通レディース1983

第1回大会優勝:吉川 なよ子 選手

優勝:吉川 なよ子 選手
1983年10月14日~16日
富士ヘルス&カントリークラブ

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