UWBソフトウェアIP
UWB再注目
UWBが再注目されており、UWBを活用がビジネスが拡大してきてます。
2000年代前半に高速通信を実現するWireless USBとして脚光を浴びたが、無線LANの高速化、キラーアプリケーションの不在、電源の確保の必要性から、民生品としては普及にはいたりませんでした。
その後、電波法技術基準の更新やデバイスの進化などあり、スマートフォンへのUWB搭載を契機に、再注目されクルマの分野や医療・ヘルスケア、工場や物流などで、活用が拡大してきてます。
UWBは高精度な測距かつ高速通信が可能です。UWBデバイス・モジュールが普及し始め、またUWBの関する規格も整備されてきており、今後の動向に目が離せない状況になりました。
UWB 特長
日本では3.4~4.8GHz、7.25~10.25GHzが割り当てられ、帯域幅は500MHz以上もしくは中心周波数に対して20%以上であり、超広帯域で通信をします。
また超短時間(1ns)のパルス信号を発するインパルス方式である点が、主な特長であり、下記のような特長を有します。
高精度測位・測距
ns(ナノ秒)オーダーのパルスを用いるため電波到来時間を高精度に測定できるため、測距・測位を高精度(誤差15cm程度)に行うことが可能です。
近距離高速通信
ns(ナノ秒)オーダーのパルスでデータ通信をするので、1秒間に論理上1Gbpsのスループット性能を秘めている。
高信頼通信
広帯域(500MHz以上)通信をするため、他の無線規格やノイズの影響を受けにくい。また、広帯域通信であり、周波数当たりの送信電力が低いため、他の無線システムへの影響も極めて低くできる。
UWB主な活用シーン
ヘルスケア
BAN(Body Area Network)にUWBが最有力候補で期待されている。生体センシングなど高信頼な通信が求めらえるBANにおいて、広帯域で他の無線システムからの影響を受けにくく、また送信電力(-41.3dBm/Mhz以下)が低いため、人体への影響も小さいと考えられる。
物流・倉庫
高精度の測位を可能であり、これまで製造現場の効率化や、部品・製品管理などで活用されてきています。加えて、近年スマートフォンにも実装されて、さまざまな位置サービスを民生向けにも拡大してきている。
クルマ スマートキー
スマートフォン(UWB実装)をキーすることが可能になり、利便性が高まります。通信ならびに測距を組みあせたカーエントリーが可能になり、盗難の防止や、安全なカーシェアリングなどを可能にすることができるようになります。
モバイルテクノの取り組み(UWBソフトIP開発)
UWBソフトIP開発
Qorvo社製DWS1000/DWS3000を活用したUWB測距・通信ソフトIPを開発しました。
- 「UWBソフトIP」概要
- ①IEEE802.15.4-2020に規定されているTSCHネットワークに対応したMAC制御機能
- ②IEEE 802.15.4z PPDU format準拠
- ③SPI-IFを介した,UWB部制御
また、UWB開発評価すすめるに便利な「評価用ソフトウェア(for Windows10)」を開発して、開発評価の効率を実現。
「危険領域立ち入り検知システム(PoC)」開発
本UWBソフトIPで下記の「危険領域立ち入り検知システム(PoC)」を開発して検証をしてみました。
- ①3次元位置測定のため4つのAnchorを固定配置
- ②TagとAnchor間でTwo-Way Rangingで距離測定
- ③4つのAnchorとの距離からTagの位置を計算
- ④TagからPCへTagの位置情報をBLEで通知
- ⑤PCでTagの位置を表示
- ⑥Tagが危険領域に設定した位置に入ったら、PCからTagに付属しているスピーカに通知
- ⑦スピーカが「危険」を通知