環境リスク・機会への対応
富士通フロンテックグループでは、CSRの実践、ひいてはSDGs達成への貢献を目的に、気候変動や環境汚染など環境にかかわる「リスク」を特定し対策を実施することで、地球環境保全に取り組んでいます。また、環境リスクだけでなく「機会」も特定し施策を実行するとともに、「組織の課題」および「利害関係者のニーズ及び期待」において「サプライチェーンとのかかわり」についても評価し、環境への貢献を通じた事業の拡大を図っています。
リスクマネジメント体制
当社グループでは、ISO14001(環境マネジメントシステム)に基づく環境リスク・機会の特定と対応、ならびに全社リスク・コンプライアンス委員会における全社リスクアセスメント(環境分野)と対応を通じて、潜在リスクをコントロールし、且つ顕在したリスクへの迅速・適切な処置を実行できるガバナンス体制を構築、運用しています。
環境マネジメントシステムに基づく環境リスク・機会の特定および対応
2023年度に特定した環境リスク・機会
著しい環境側面
項 | 特定項目 | リスクまたは機会 | 具体的な内容(上段)/主な対策(下段) |
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1 | エネルギーの使用 | リスク | 温室効果ガスの発生による地球温暖化への影響 |
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2 | 廃棄物の排出 | リスク | 資源の枯渇、廃棄物の発生による環境汚染 |
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組織の課題(外部・内部)
項 | 特定項目 | リスクまたは機会 | サプライチェーンとのかかわり | 具体的な内容(上段)/主な対策(中段)
/サプライチェーンの観点(下段) |
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1 | 気候変動 | リスク | 〇 | 異常気象などによる事業継続の困難、企業の気候変動対策に対する要求の高まり |
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スコープ3のGHG排出量を削減するため、各カテゴリーにおいて、実効力のある対策を打つ必要あり。 | ||||
2 | 持続可能な資源の活用 | リスク | 〇 | 資源の枯渇、資源採掘による自然破壊、資源価格の高騰 |
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再生材の適用、梱包材の削減、3R設計、リペアによる製品の長寿命化などを推進するため、サプライヤー等との連携が不可欠。 | ||||
3 | 生物多様性および生態系の保存 | リスク | 〇 | 種の減少による生態系バランスの崩壊、食料・衣料等の不足による人類の生存危機 |
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生物多様性の維持に貢献するため、海洋プラスチックごみの削減など、関連ステークホルダーとの連携が重要。 | ||||
4 | SDGsへの貢献およびビジネスチャンスの獲得 | 機会 | 〇 | SDGsに貢献する製品・サービスの開発と提供を通じた事業の推進 |
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GHG排出量の削減、プラスチックごみ発生量の削減などを推進するため、各種ステークホルダーとの連携が重要。 | ||||
5 | 海外グループ会社のガバナンス | リスク | ― | 海外グループ会社のISO14001認証取消によるグループ全体への影響 |
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― |
利害関係者のニーズおよび期待
項 | 特定項目
※()内は該当する利害関係者 | リスクまたは機会 | サプライチェーンとのかかわり | 具体的な内容(上段)/主な対策(中段)
/サプライチェーンの観点(下段) |
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1 | ESG
(すべてのステークホルダー) | 機会 | 〇 | SDGs等への取り組み、および実績の外部発信による企業プレゼンスの向上 |
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気候変動対策、サーキュラーエコノミー、CSR調達等のESG活動において、各種ステークホルダーとの連携が必要。 | ||||
2 | TCFD、CDP、SBTi、RE100 他
(国際イニシアチブ、金融機関 他) | 機会 | 〇 | 気候変動対策に取り組むことによる富士通ブランド価値の向上 |
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スコープ3のGHG排出量を削減するため、各カテゴリーにおいて、有効な対策を講じる必要あり。 | ||||
3 | 近隣住民とのコミュニケーション
(近隣住民) | リスク | ― | 水質汚染や騒音・振動などの公害による近隣住民への影響、苦情の発生 |
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― | ||||
4 | 従業員とのコミュニケーション
(従業員) | 機会 | ― | 従業員との連携による環境活動の推進 |
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― | ||||
5 | 含有規制物質に関する情報の提供
(サプライヤー) | リスク | 〇 | 製品含有規制からの逸脱による社会的信用の失墜 |
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欧米等で製品含有物質規制が厳しくなる中、サプライヤーとより緊密に連携し、含有物質情報の収集を強化していく必要がある。 | ||||
6 | 廃棄物の適切な分別、廃棄物情報の提供
(廃棄物リサイクル業者) | リスク | 〇 | 委託先における不適切処理による環境汚染、排出事業者のレピュテーション低下 |
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有害物質やプラごみなどによる環境汚染リスクを低減するため、廃棄(Output)の面で環境に配慮する必要あり。 | ||||
7 | 社会貢献活動 (NPO/NGO) | 機会 | ― | NPOなどとの連携による社会貢献活動の推進 |
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― | ||||
8 | 環境法令・条例の順守
(省庁、地方自治体) | リスク | ― | 環境法令・条例の違反による、企業イメージの低下 |
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9 | 製品・サービスを提供した顧客からの修理、長寿命化等の要望
(お客様) | 機会 | 〇 | 修理して長く使い続けることを希望する顧客への対応 |
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サーキュラーエコノミー型ビジネスモデルを確立するため、ビジネスパートナー等との連携が重要。 |
全社リスクアセスメント(環境分野)および対応
2023年度に特定した主な環境リスク
環境リスク
項 | 主な特定項目 | 具体的な内容(上段)/主な対策(下段) |
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1 | 水質汚染 | 当社活動が原因の水質汚染の発生による環境破壊、損害賠償、企業ブランドの毀損 |
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2 | 騒音・振動 | 騒音・振動の発生による近隣住民への影響、苦情の発生 |
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3 | 産業廃棄物の適切な管理 | 委託先における不適切処理による環境汚染、排出事業者のレピュテーション低下 |
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4 | フロン類の漏えい | エアコン等の管理不足によるフロン類の漏えい、それに起因する温室効果ガスの発生 |
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5 | 環境関連法規制の順守 | 行政への届出漏れ等の法令違反による罰則の適用、企業ブランドの毀損 |
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