富士通インスピラボ × ヨコク研究所 交流会
掲載日 2023年8月30日
掲載日 2023年8月30日
2023年7月21日、コクヨ株式会社のリサーチ&デザインラボである「ヨコク研究所」のリサーチャーのみなさまと富士通デザインセンターとで交流会を実施しました。ヨコク研究所からは田中様、工藤様の2名、富士通からは発想のためのインスピレーションを探索する「インスピラボ」の前島、宮入、有澤、小針が参加。この記事ではその時の様子や、気づきについてご紹介します。
今回の交流会のきっかけとなったのは、ヨコク研究所で開かれた「『Digest The World もうひとつの臓器』7連続鑑賞会」に小針が参加したことでした。この鑑賞会に足を運んだ理由を聞いてみました。
小針: 参加する前にたまたまこの鑑賞会の詳細をお聞きする機会あったのですが、「話を聞いても、会のイメージが全然つかない」ことが面白いなって思ったんです。
何かを鑑賞する体験として、映画を観るとか、パブリックビューイングなどいくつかありますが、自分が知っている既存の体験とは違いそうだな、と。
実際に鑑賞会に行ってみて、「あ、これ、今までにない体験だな」と思い、その時のことを忘れたくなかったので、すぐにnote(Miki Kobariサイト)を書きました。
ヨコク研究所さんの活動はインスピラボの活動と交錯する点がありそうだなと思い、今回交流会の場を設けていただくことをご依頼しました。
互いの自己紹介を経て、インスピラボの活動紹介から交流会がスタートしました。
その後、ヨコク研究所のご紹介として、活動テーマや現在進行形で動いているリサーチ、リサーチ対象の選定理由や特徴などをお聞きしました。
コクヨの長期ビジョンとして「自律協働社会」を掲げる中、自律協働社会を探索/実践するリサーチ&デザインラボとしてヨコク研究所が位置づけられているとのことでした。「リサーチ」「プロトタイピング」「エンパワメント」を軸とした活動を複層的に実践すること、西洋を正とするのではなく、アジア・日本から発信していくことなどを大切な役割としていることも教えていただきました。
人びとの「こころ」をさまざまな手法や切り口から問い直し、解像度を上げ気づきの機会を提供する中で、「結論ありきのセミナーではなく、様々な人と分からなさを共有するような実験的な活動」も実施しているそう。前述の鑑賞会がまさにその位置づけだったとお聞きしました。
一通りお互いの活動の紹介が終わった後は、一筋縄ではいかないリサーチ活動の難しさやそれをどのように乗り越えているかについてディスカッションしました。
今回参加したインスピラボメンバーから、この場での気づきや自身の実践として持ち帰りたいものを尋ねてみました。
前島: あらためて、様々なリサーチの考え方や向き合い方があるのだなと感じると共に、広義のリサーチの定義を整理し、時代や状況によって必要とされるリサーチを実施していきたいと思いました。また、未来の兆しをリサーチしている社外の方々との対話の場を継続し、互いのリサーチの違いを力に変え、よりよい社会を共に作っていけたらいいなと考えています。
宮入: 会社の長期ビジョンとヨコク研究所の活動のつながりがわかりやすく、さまざまな活動とそれを説明する循環モデル(リサーチ、プロトタイプ、エンパワメント)がすっと腑におち、私たちに足りていない部分に気づくことができました。
他社・他者の話を聞くと、自分の考えが揺さぶられ、相手に投げた問いが自分自身に問いが返ってくることがよくあります。 同じリサーチという立場で、その刺激をもらうだけではなく、互いに刺激し合える関係性でいられるよう、他者と自分の考えを行き来しながら、感度よくインスピラボの活動を前進させていきたいです。
有澤: はじめに小針さんから「『Digest The World もうひとつの臓器』7連続鑑賞会 」の話を聞いたときは、一体どういう活動なのか謎だらけでした。しかし、ヨコク研究所のみなさんとディスカッションをする中で、活動が生まれた背景や目指しているところを理解することが出来ました。こうした実験的な活動を各所に取り入れているところがとても印象的でした。今後のリサーチ活動の参考にしていきたいです。
インスピラボでは、今後も変化の兆しや未来に想いを馳せる取り組みをしている企業・チームの皆さんと対話をしながら、コラボレーションをしていきたいと思っています。もし、ご関心を持っていただけましたら、ぜひお気軽にお声がけください!
参加メンバー
富士通 デザインセンター フロントデザイン部
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