ECサイトのリニューアルを成功させるポイントとソリューションとは

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ECサイトは一度作れば終わりではなく、必要に応じて更新したり、時には大々的なリニューアルをしたりしなくてはならないこともあります。ECサイトのリニューアルという大掛かりな作業を行わなくてはならないのはどんな課題があるときなのか、リニューアルの流れや成功させるポイントをおさえながら、課題解決のためのソリューションについて見ていきましょう。

ECサイトのリニューアルを決定する決め手となる3つの課題

ECサイトのリニューアルを決めるポイントとなる、よくある課題を3つ紹介します。

1. システムの更新

ECサイトのリニューアルを決める上で最も多く挙げられる課題が、システム更新の必要性といえます。日々進歩するサイバー攻撃に対抗できるようなセキュリティ対策や、消費者の視聴環境の変化への対応、例えばパソコンよりも画面の小さなスマホなどの端末に対応するためのレスポンシブデザインなどが当てはまります。

特に、パッケージ型やオープンソース型のシステムを使って構築したECサイトの場合、ASPやクラウドのサービスとは異なり、システム提供者側がアップデートをしてくれないため、ECサイトを開設した事業者自身が定期的にアップデートを行う必要があります。

もしアップデートをしないまま使っていると、ECサイトの動作が重くなったり、最新の視聴環境に対応していなかったりして消費者が不便を感じ、アクセス数が減少してしまう可能性があります。

2. 業務効率化で運用コストを下げたい

システム更新を行ったり、機能を順次追加したりしていると運用業務が煩雑化し、事業者自身のコストやリソースの消費が増えてきます。そこで、業務効率化のためにリニューアルを行うというのも一つのタイミングです。システムを新しくして業務効率化を図ることがリソース削減やコストダウンにつながれば、費用対効果もアップするでしょう。

業務効率化のためにリニューアルする場合、自社が利用する機能を見極めて開発を行う必要があります。運用そのものを大幅に変えるのではなく、慣れた運用自体は極力変えず、工程で効率化できるよう、自社要件に沿った開発を行いましょう。

3. 事業拡大による機能不足とデザインの刷新

消費者に提供するサービスを向上させるため、自社の他システムと連携したり、新たな社外サービスと連携したりと、ECサイトを作成した当初は予想していなかった機能追加あるいは外部連携が必要になり、リニューアルを決めるケースもあります。例えば、顧客データを管理するための会員登録機能、新しい決済サービスへの対応などがそこに含まれます。

前述のレスポンシブデザインのように、UI/UXの刷新によってフロントエンドの使い勝手を良くすることで、ブランドイメージを向上させるのも一つの手法です。ポイントは、顧客(消費者)の価値観の変化やトレンドに合わせてデザインや機能を考えることです。

ECサイトリニューアルの流れ

では、実際にECサイトをリニューアルする際の流れについて見ていきましょう。

現状の課題を洗い出し、リニューアルの方向性を決める

まず、現状のECサイト運用にどのような課題があるか洗い出し、ターゲット層となる消費者のニーズとのギャップを埋めるようにリニューアルの方向性を決めていきます。パッケージ型のサービスを利用する場合は、パッケージに業務を合わせるのか、業務を優先してパッケージに機能を追加するのかも考慮する必要があります。このとき、KPIなども一緒に決めておくと良いでしょう。

自社か外注か、また開発の様式を決め、開発システムの要件定義を行う

ECサイトのリニューアルは自社(ECサイト事業者)の内製で行うほか、外注する方法もあります。いずれの場合も上記で決めた方向性に沿って要件定義を行い、サーバーやデザイン、決済や配送方法などを決めていきましょう。開発様式にはパッケージ型(オンプレミス型)やクラウドを使うSaaS型、ゼロから独自開発するスクラッチ(フルスクラッチ)型などがあります。リニューアルの方向性と予算に応じて選びましょう。

サイトの運用に向けてテストする

サイトが完成したら、実際に運用可能かテストしてからサイトを公開します。リンク先に正しく遷移できるか、各システムとの連携に不備はないか、レスポンシブデザインが正しく機能するか、などをチェックしましょう。消費者と同じ導線を辿り、実際にテスト注文をしてみるとわかりやすいです。また、業務効率化のためのリニューアルの場合は、新しく策定した運用ルールでテスト運用をし、不具合があれば、運用ルールの見直しを行う必要があるでしょう。

ECサイトリニューアルを成功させるポイント


現状の課題と目標を明確にする

流れの章でも簡単に触れましたが、現状、ECサイトの運用にどのような課題があるか洗い出し、どう改善したいのか目標を明確にすることが最も重要です。主に業務効率化を妨げる要因となっているもの、リソースやコストを無駄に消費しているものについて、よく検討してみましょう。例えば、以下のような例が挙げられます。

・管理画面が使いにくい
・無駄なプロセスを踏んでいる
・複数のECモールに出店していて在庫管理がバラバラである
・発送までの日数が長く、顧客満足度が上がりにくい

管理画面が使いにくいためにミスが多発している、無駄なプロセスを踏んでいてECサイト事業者の手間が増えているなどの課題があれば、すぐにでも改善したいところです。また、複数のECモールに出店している場合、フロントエンドとバックエンドがバラバラになっていると、在庫管理もバラバラになってしまいます。最終的にこれらの業務効率化によって発送までの日数が短くなれば、顧客満足度アップに貢献できるでしょう。

UX/UIを刷新する

ECサイトにはデザインや使いやすさ、説明文のわかりやすさはもちろんのこと、レスポンスの速さも求められます。とはいえ、自社(ECサイト事業者)でこれらを内製するのは並大抵のことではありません。デザインに強いベンダーを使うなど、うまく外注と組み合わせたり、システムを構築するベンダーとデザインに強いベンダーの両方に頼むなどの方法があります。

UX/UIが刷新され、「より使いやすい」、「購買体験がスムーズだった」と消費者の満足度が上がれば、リピーターも増えるでしょう。「買えればいい」というECサイトではなく、購買体験の価値を最大化させるため、柔軟に機能追加ができるようなECサイトが理想です。

リニューアルにかけるコストを検討する

リニューアルにあたり、適切な費用対効果が見込めるかは重要なポイントです。費用対効果を最大化するためには、単にコストの安いベンダーや価格の安いシステムを選べば良いというわけではなく、自社の課題や目標に沿って選定することが重要です。

ECサイトリニューアルの課題を解決できるソリューション

富士通のEC構築ソリューション「SNAPEC」シリーズは、レスポンスの高いパッケージ型、クラウド環境のシステムを使ってECサイトを構築します。BtoCサイトはもちろん、企業間取引に利用するBtoBサイトも作ることができ、自社ECサイトと同時に他社ECモールを運用する場合によくある運用の手間を省くこともできます。自社パッケージであるため、柔軟なカスタマイズが可能であり、フロントエンド・バックエンドのいずれも高い拡張性を持っています。

商品の登録・出品や在庫管理、受注後の処理やお客様からの問い合わせ対応など、ECサイトの運営に関わる運用業務をバックエンドで一元管理することで、業務を効率化し、ミスを減らす効果が期待できます。

一方、フロントエンドでは多彩な注文方法、決済方法など、消費者の価値観やトレンドの変化に合わせた購買体験のグレードアップや、AI・IoTなどの先端技術と連携した、オムニチャネルによる新しい購買体験のデザインが可能です。

このようなレスポンスや拡張性の高さ、バックエンド業務の一元化、購買体験のグレードアップなどにより、業務効率化や販売機会損失の軽減につながるでしょう。SNAPECはECサイトの運用に関する多くの課題を解決する助けになれるはずです。

ECサイトのリニューアルで業務効率や顧客満足度をアップしよう

ECサイトのリニューアルを決める背景には、さまざまな課題があります。主にシステムの更新や業務効率化、機能不足やUX/UIの改善などがあるでしょう。ECサイトのリニューアルを成功させるためには、課題と目標を明確にし、費用対効果が適切かどうか見極める必要があります。自社で内製するのでない場合は、さまざまな得意分野を持ったパートナーと、チームとして二人三脚でプロジェクトに取り組めるベンダーに依頼することが、リニューアル成功の近道と言えるでしょう。

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