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Fujitsu

Japan

戸籍システムの更新により、同一ベンダーの住民記録システムと連携
市民課全体の業務負荷を軽減

鳥取市役所 駅南庁舎外観

鳥取市様 MICJET 戸籍

地方自治体の戸籍事務では、担当者一人ひとりに高い専門性と正確性、迅速な対応、そして深い業務経験と業務知識が求められます。鳥取市様は2017年、富士通自治体ソリューション「MICJET 戸籍」を導入。同時にコンビニ交付サービス、総合窓口の運用を本格化させつつ、住民サービスの一層の向上など、確かな成果を上げています。

[ 2018年3月5日掲載 ]

【導入事例概要】
業種 地方自治体
ソリューション 戸籍システム
製品 MICJET 戸籍

鳥取市様は、戸籍と住記情報が別システムであったことによる諸問題、老朽化に伴う故障リスクを解決するため、15年にわたり運用を続けてきた戸籍システムを更新。「MICJET 戸籍」を導入することで、市民課内の二重入力、外字の不一致、セキュリティ上の不安を解消。同時にコンビニ交付、総合窓口の導入に踏み切り、市民サービスの向上を実現しました。一般に戸籍事務は、高い専門性と正確性を要求され、様々な自治体業務の起点となる情報を扱うシステムであることから、更新、改善のハードルは高いとされます。これをクリアしたのが、充実と安心の導入サポート体制、そして自治体業務システムに精通した富士通の総合力でした。

【課題と効果】
1 戸籍と住民記録(以下、住記)情報が別システムゆえの二重入力、異なるデザインの外字使用、手作業によるデータ同期に伴うセキュリティリスクなどを解決したい

戸籍システムを更新し住記情報システムとネットワーク統合することで、入力時の誤入力リスクを大幅低減。外字デザインの不一致の解消、USBメモリによるデータ同期時のセキュリティリスクを排除
2 コンビニ交付、総合窓口導入で市民サービスをレベルアップしたい

戸籍システムと同一ベンダーの業務システムとの連携により、コンビニ交付、総合窓口をスタート。市民サービスレベルを向上
3 高い専門性と正確性を必要とし、属人性の高い戸籍事務の負担軽減

住記システムと同一の操作性、届書に似た入力画面デザインの新システムにより、戸籍・住記の両担当者が入力作業を相互に展開する環境が実現。市民課全体としての業務効率が向上した

前システムの課題点

以前の戸籍システムでは、どのような課題がありましたか

鳥取市 総務部 総務調整局 市民課 課長 奥田 浩子 氏の写真

鳥取市 総務部 総務調整局
市民課 課長
奥田 浩子 氏

課題の多くは、戸籍と住記情報のシステムが別々で、連携していないことに起因するものでした。両係における二重入力もそのひとつです。例えば出生届の場合、市民課窓口で受理された届書は、まず住民登録係にまわり、担当者がその内容を見て各項目を入力します。その後、届書は戸籍係にまわり、再び届書を見て必要項目を入力するという業務の流れでした。こうした重複入力は非効率的ですし、入力ミスの可能性もゼロではありません。住記の情報は他の多くの課の情報のベースになるものですから影響の及ぶ範囲は広く、修正作業に大変な手間と時間を要することになります。

また、戸籍と住記情報が別システムの場合、外字のデザインに微妙な差異が生じることがあります。その場合、該当する市民からクレームを受けると、戸籍では正規の文字で、住記の証明書ではシステムにある近似の文字を使わざるを得ないことを説明し、了承していただかねばなりません。

セキュリティの観点では、両システムのデータ同期に利用していたUSBメモリの管理には常に注意を払う必要がありました。システムの運用面では、10数年の運用で、当然のことながらシステムの故障のリスクは高まっていました。

システムの選定経緯と採用の理由

「MICJET 戸籍」をご採用いただいた理由についてお聞かせください

鳥取市 総務部 総務調整局 市民課 主査 山根 健路 氏の写真

鳥取市 総務部 総務調整局
市民課 主査
山根 健路 氏

プロポーザル方式による選定でした。提案内容は大変わかりやすく、市のシステムの将来像を見据えた内容という点、意欲と熱意にあふれ総合的な評価点がもっとも高かったのが、富士通の「MICJET 戸籍」でした。具体的にいえば、証明書のコンビニ交付や総合窓口の導入など住民サービスの向上、さらには2019年秋の庁舎移転を前提とした業務効率の向上を考慮に入れた戸籍システムの提案だったのです。自治体のあらゆる業務システムの導入実績を持ち、総合力を備えた富士通ならではの提案レベルに安心できました。

システム導入時の配慮

システムの入れ替えにあたり配慮されたことはありましたか

2017年3月に新システムを稼働し、9月には総合窓口をスタートすることになったので、様々な部署のシステムが連携することを想定しました。ある部署は使いやすいが、ある部署は使いにくいということもあってはなりません。各部署のベースとなるのが戸籍と住記のデータです。さらに、他の自治体ともやり取りをするので、間違いのないデータを送り届けなければなりません。「鳥取モデル」として注目されるくらいに確かな取り組みにしなければ、との気構えで臨みました。

導入時における富士通のサポートにはご満足いただけましたでしょうか

鳥取市 総務部 総務調整局 市民課 西浦 友広 氏の写真

鳥取市 総務部 総務調整局
市民課
西浦 友広 氏

長年使ってきた旧システムに慣れた職員にとって、新システムは「前とは違う」「旧システムのほうが使いやすい」と感じるのは当たり前のことです。そこで営業、SEさんに、遠慮なくユーザーとしての要望をぶつけさせていただきました。どうしたら以前の業務フローをより円滑に新システムに合わせられるかも提案していただくやり取りを重ね、解決していきました。もちろん稼働前には、本庁市民課の担当者をはじめ、8カ所の支所の職員に対してていねいな操作研修をしていただきました。こういったサポートは現在も進行中で、頻繁に開催する定例会で、意見交換が続いています。

一方、バックヤードのSEさんは、データ移行や外字の同定作業で大変だったようですが、専門部門の動員もあってクリアいただきました。本稼働後旧システムとの併行稼働期間を設けたため、我々の作業負荷も高まりましたが、サポート部門の支援を受けながら円滑に移行することができました。

当初は導入にあたり、自治体業務における起点となる情報を扱う戸籍システムを更新し、従来の業務の流れを変えるのは容易ではないと思われました。しかし、一歩一歩と着実に導入作業を進めながら、当市にとって使いやすいシステムになっているとの実感を抱くに至りました。

導入効果

「MICJET戸籍」を導入して操作面、機能面はどのように向上しましたか

鳥取市 総務部 総務調整局 市民課 井上 翔子 氏の写真

鳥取市 総務部 総務調整局
市民課
井上 翔子 氏

戸籍係においては、まず操作性が向上しました。「MICJET 戸籍」は旧システムと違い、GUIのデザインが直感的ですし、入力画面が届書と同一レイアウトなので、システムに不慣れな人や新人職員でもあまり迷わずに入力できるのです。

戸籍と住記情報システムの連携では、氏名漢字、氏名カナ、生年月日、性別、本籍地、筆頭者、住所、方書、世帯主、住定日など多くの連携項目で二重入力が不要になり、入力負荷が大幅に低減されました。またシステムの連携により文字管理の統一が可能となったので、外字のデザインの微妙な差異の問題も解決しました。住記側からボタン操作ひとつでデータを共有できるようになった点も効率化につながっています。

旧システムにおいて、USBメモリを介して行っていた毎日のデータ同期も不要となりました。さらに、今回新たに生体認証システムを導入したので、セキュリティ性が一段と向上しました。身分証やパスワードに較べ、個人認証の信頼性が格段に高く、また認証、ログインもスピーディーになっています。

業務の流れ全体について、導入効果はありましたか

鳥取市 総務部 総務調整局 情報政策課 係長 松田 仁史 氏の写真

鳥取市 総務部 総務調整局
情報政策課 係長
松田 仁史 氏

旧システムが「MICJET 戸籍」に取って代わり、画面デザインと操作性が住記情報システムの「MICJET MISALIO 住民情報ソリューション」と同じになりました。今後、戸籍係が忙しくなった場合など、住記の担当者が戸籍の入力を手伝うことが可能になります。そして2017年9月から転出・転入・転居でスタートした総合窓口に、2018年1月戸籍が加わる際に、戸籍の業務フローをシステムに合わせました。つまり戸籍係で先行して入力し、この内容が住記情報システムに反映する流れに変え、効率化を図ったのです。こうした取り組みの結果、市民課内の係の垣根が取り払われ、課全体として大幅な業務効率化を実現することができました。

今後の展開と富士通への期待

富士通のサポートへの期待について、お聞かせいただけますか

鳥取市 総務部 総務調整局 市民課 課長補佐 藤原 満 氏の写真

鳥取市 総務部 総務調整局
市民課 課長補佐
藤原 満 氏

戸籍事務では、長年担当している職員にとっても判断が難しい特殊な事案が発生します。その場合頼りになるのが、自治体の戸籍事務、そして「MICJET 戸籍」システムに精通した担当者による自治体職員専用サポートデスクです。すでに数千件の特殊事案についてのQ&Aが蓄積されている同サポートデスクのさらなる充実を期待しています。

運用面では、すでに戸籍と住記情報のシステム統合によるコストメリット、例えばプリンタ等の端末機器やセキュリティシステムの設置・運用コストの削減などを得られています。今後、戸籍・住記情報システムをベースにした他業務とのシステム連携などにおいてもコスト削減の提案をいただけるものと期待しています。

今後も住民サービスの一層の向上に取り組む鳥取市様が、富士通に期待することとは何でしょうか

戸籍事務へのマイナンバー導入が、おそらく数年後に本格スタートするといわれています。住記情報システムのデータが基になり、それをどのように戸籍システムに紐付けていくかになるので、やはり数多くの業務システムの導入実績に裏付けられた富士通の総合力が頼りです。また総合窓口の充実については、ゴールはないと考えています。発想があればサービスの範囲を広げられるはずですし、複雑なサービス、例えば婚姻届と住民異動、転居が同日のケースへの対応なども可能だからです。そのためには市民課だけでなく他部署における総合窓口に対するモチベーションの高まりが前提になるわけです。そこで必要になるのが、各部署にとって魅力的なシステムの活用を描いて見せる提案力です。自治体の諸業務とシステムに精通した富士通であればそれを期待できると思っています。

前方左より 井上 翔子 氏、奥田 浩子 氏、山根 健路 氏 / 後方左より 西浦 友広 氏、藤原 満 氏、松田 仁史 氏 の写真

前方左より 井上 翔子 氏、奥田 浩子 氏、山根 健路 氏
後方左より 西浦 友広 氏、藤原 満 氏、松田 仁史 氏

【鳥取市様 概要】
所在地 鳥取市尚徳町116番地
代表者 鳥取市長 深澤 義彦
人口 189,912人(2017年11月30日現在)
職員数 1,254人(2017年4月1日現在)
ホームページ http://www.city.tottori.lg.jpOpen a new window
鳥取市のご紹介

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砂の美術館

しゃんしゃん祭

日本海に面した鳥取平野を中心に広がる鳥取市は、人口18万9千人を擁する県都。明治22(1889)年の市制施行で生まれ、平成16(2004)年に9市町村合併。翌年、特例市に移行。さらに2018(平成30)年4月には中核市へと歩んできました。市のブランドスローガンに「SQのあるまち」を掲げ、質の高いサービス提供や施策を展開しています。
鳥取市が誇る全国ブランドの一つ鳥取砂丘は、東西16キロメートル、南北2キロメートに及ぶ日本最大の海岸砂丘。その砂を素材にした彫刻作品「砂像」を展開する「砂の美術館」を含め、市の西端から京都府京丹後市の東端まで延びる「山陰海岸ジオパーク」エリアの代表的スポットでもあり、年間130万人の見物客で賑わっています。市内には羽柴秀吉の兵糧攻めで知られる、久松山(標高263m)山頂の鳥取城跡。その麓に広がる「桜の名所100選」に選定された久松公園、そして日本神話「因幡の白兎」を主祭神とする白兎神社をはじめとする数多くの観光スポットを見ることができます。
また海と山に囲まれた鳥取は、自然の恵みにあふれています。冬の味覚の王様ともいわれる松葉ガニ、淡白な白身にのった脂が美味い白ハタ、イカのトロと言われる白イカ、夏が旬の大ぶりの牡蠣、鳥取の秋を代表する二十世紀梨の花、砂丘らっきょうやとうふちくわなどなど、四季の移ろいとともに旬の美味を味わうことができます。

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