高松市 様
IPKNOWLEDGE 庶務事務システム

会計年度任用職員制度に向け、短期間で庶務事務システムを導入。人事給与システムと連携し、毎月の給与計算や年度切り替え時の作業が大幅に効率化

高松市役所庁舎外観

高松市様では、会計年度任用職員制度へ対応するためIPKNOWLEDGE 庶務事務システムを導入しました。システム化の対象は、通常勤務の正規職員に加え、これまで紙で勤怠を管理していた非常勤嘱託職員、臨時的任用職員と変則勤務の正規職員です。すでに稼働していたIPKNOWLEDGE 人事給与システムと庶務事務システムのデータをボタン一つで連携できるようになり、毎月の給与計算業務が大幅に効率化されました。年度切り替え時の業務量も軽減し、ペーパーレス化、新型コロナウイルス感染症対策にもなっています。

課題
効果
課題 会計年度任用職員制度に対応するため勤怠管理のシステム化が必須。また変則勤務の正規職員の勤怠管理も紙運用で、毎月煩雑な作業が発生していた
効果 一部紙で行っていた勤怠管理をシステム化。各所属の庶務担当者が手作業で行っていた集計業務などが不要となり、パンチ業者への依頼も不要となった。人事給与システムとの連携も大幅に効率化
課題 年度初めの人事異動に合わせ、異動内容等のデータを情報政策課に依頼し庶務事務システムへ取り込む必要があった。また電子決裁用にデータの再設定が必要で、繁忙期に膨大な作業が発生していた
効果 IPKNOWLEDGE 人事給与システムと異動内容等のデータが連携でき、情報政策課へ依頼する必要がなくなった。またIPKNOWLEDGEの電子決裁機能は、自動的に決裁ルートを表示するため、最低限のメンテナンスで済むようになった
課題 働き方改革やコロナ禍における柔軟な働き方に対応するための基盤が必要だった
効果 2020年4月の人事異動では、辞令書の交付を電子化。1,000人規模の人事異動対象者全員に紙を配布する必要がなくなり、ペーパーレス、業務効率化とともに、新型コロナウイルス感染症対策にもなった。今後、庶務事務システムを活用してテレワーク制度をさらに円滑に運用していきたい

背景

以前利用されていたシステムには、どのような課題がありましたか

それまで利用していた庶務事務システムでは、変則勤務のない正規職員の勤怠管理のみ行っていました。当市では正規職員が約3,500人在籍していますが、会計年度任用職員制度へと移行する非常勤嘱託職員(臨時的任用職員を含む)はそれと同規模の3,000人以上在籍しており、その勤怠管理を紙で行っていました。しかし新制度では、正規職員と同様の管理のため、システム化は必須でした。また、消防局、病院局など変則勤務のある正規職員の勤怠も、紙で管理していた結果、各所属の庶務担当者は時間外勤務手当などを手作業で計算しており、毎月煩雑な作業が発生、ミスを引き起こしていました。書類を受け取った人事課では、パンチ業者に依頼してデジタル化し、それを庶務事務システムに取り込む必要がありました。

庶務事務システムを選定する際、どのような点を重視しましたか

課題であった変則勤務管理の運用実績と、当時、3年ほど安定稼働していたIPKNOWLEDGE 人事給与システムとの連携性も重要視し、IPKNOWLEDGE 庶務事務システムが候補に挙がりました。これまで年度切り替え時及び毎月の業務量の多さが課題でしたが、富士通にデモを実施してもらい、スムーズな連携により業務が改善されると確信しました。IPKNOWLEDGEの分かりやすいデザイン、操作感も好印象でした。

高松市 総務局人事課 人事係 主査 大森 敏裕 氏の写真高松市 総務局人事課
人事係 主査
大森 敏裕 氏
高松市 総務局人事課 人事係 係長 岡田 光生 氏の写真高松市 総務局人事課
人事係 係長
岡田 光生 氏
高松市 総務局人事課 給与係 係長 河本 憲二 氏の写真高松市 総務局人事課
給与係 係長
河本 憲二 氏
高松市 総務局人事課 給与係 主事 秋山 浩佑 氏の写真高松市 総務局人事課
給与係 主事
秋山 浩佑 氏

導入時の工夫

短期スケジュールでの導入について

2020年4月に施行される新制度に対応するため、システム化に向け具体的に動き始めたのは2018年の夏ごろで、富士通と契約したのは、法律施行のちょうど1年前でした。7,000人規模の全職員に対して、運用変更による混乱を避けるため、正規職員の稼働は3カ月前倒し2020年1月としました。2段階稼働とすることで人事課の負荷が分散されると考えました。正規職員の勤怠情報は年休の繰越データなど必要最小限のみ移行し、カスタマイズは最小限に抑えました。その他のデータはIPKNOWLEDGEのサーバー内に格納し、必要に応じて参照できるようにしています。

職員の方は、どのように操作を習得されましたか

庶務事務システムは、ほとんどの職員が使いますし、丁寧な周知や説明を心掛けました。本稼働の1年ほど前から機会があるごとにシステム改修について職員全体に伝え、研修も、管理職向け、各所属の庶務担当者向け、一般職員向け、変則勤務の職員向けと実施しました。富士通から提供された研修マニュアルは分かりやすいと好評で、人事課で手を加えて現在も庁内イントラネット上で共有し、活用しています。またIPKNOWLEDGEには、各画面にヘルプ機能があるのも分かりやすく、便利に活用しています。

導入効果

人事給与システムとの連携について教えてください

今回の導入に伴い、各所属で行っていた支払事務を人事課で一括して行うよう事務手順を変えました。各所属の庶務担当者は、紙の勤怠管理が廃止となったため毎月各所属で行っていた手作業の計算、支払事務も不要となり、大幅に事務作業が減っています。
これまでは集計処理の後、庶務事務システムから一旦データを抽出し人事給与システムへ取り込む作業が必要でした。エラーが発生すると手作業で修正しなければならず、毎月の作業が時間的にも精神的にも負担でした。同じIPKNOWLEDGEシリーズの利用になり、人事面では、人事異動、機構改革、休暇などのデータ、給与面では、時間外勤務をはじめとする毎月の給与計算、年末調整に関するデータなどが簡単に連携できます。システム化されたことにより、ボタン一つで人事給与システムと連携できるようになり、非常に効率化されました。
年度初めの人事異動に関する業務も旧システムでは、年度初めの人事異動に合わせ人事給与システムで登録したデータを情報政策課が抽出し、庶務事務システムに取り込んでいました。しかし、この一連の作業はなくなり、人事課だけでなく情報政策課の業務も軽減しました。

電子決裁についてはいかがですか

特に評価しているのは、自動で決裁ルートを表示する機能です。旧システムでは翌年の組織に合わせて決裁ルートの登録が必要で、何万行にも及ぶCSV形式のファイルをメンテナンスしていました。データを取り込む際にエラーが発生して原因究明に時間がかかることもあり、年度末の繁忙期に大きな負担となっていましたので、システム選定する際、この作業の軽減が重要なポイントでした。IPKNOWLEDGE 庶務事務システムでは、申請者の職位や所属に合わせて自動的にルート表示をしてくれます。この便利な機能により、いまでは最小限のメンテナンスで済み、格段に省力化されています。

ペーパーレス化についてはいかがですか

年度初めの辞令書交付の際、1,000人規模の人事異動者全員に紙の辞令書を配布しており、この作業は人事課でも大きなウェイトを占める大変な作業でした。2020年4月は、新型コロナウイルス感染症対策でなるべく接触の機会を減らすという観点もあり、辞令書を電子交付としました。会計年度任用職員制度施行前の慌ただしい中、富士通に電子公印の対応等をしてもらい実現しました。現在は各職員が、IPKNOWLEDGE 庶務事務システムの画面でPDF形式の辞令書を確認できます。年末調整業務も大きく変わりました。旧システムではすべて紙での申告でしたが、いまでは扶養控除、保険料控除などすべての申告が電子化され、人事給与システムとの連携も含め、かなり効率化できました。

今後の展開/富士通への期待

今後、庶務事務システムをどのように活用する予定ですか

働き方改革の推進もあり、より正確な出退勤時刻管理、時間外勤務管理が求められています。IPKNOWLEDGE庶務事務システムの機能を使って、2021年度に庁内の一部で試験的に打刻管理を運用する予定です。その結果を踏まえ、段階的に全庁に広げられればと考えています。
テレワークの取り組みもスタートし、2020年度の試行実施は好感触でしたので、本格的な導入に向けて準備しています。IPKNOWLEDGE 庶務事務システムの新機能で、テレワークの職員の勤怠管理もスムーズにできるようになることを期待しています。

富士通のサポートについてはいかがですか

庶務事務システムを担当したSEの皆さんは、高い技術と忍耐強さで、我々の質問や疑問に対して的確に対応してくださり、大変心強く感じました。今回の構築メンバーでなければ、このような短期間で稼働することは難しかったと思います。
現在、リモートメンテナンス契約のために、環境面、手続き面での準備をしており、情報政策課の協力のもと、当市の規約に則ったセキュリティ等の環境を整えています。これが実現すれば、データ起因の不具合などにも迅速に対応いただけると期待しています。また制度改正への対応も、出張していただく必要がなくなるのでスムーズになるでしょう。今後も、連携機能がより分かりやすくなるなど、さらなる機能強化と変わらぬサポートを期待しています。

高松市の皆様の集合写真左から 高松市 岡田 光生 氏、大森 敏裕 氏、河本 憲二 氏、秋山 浩佑 氏

高松市様 概要

所在地香川県高松市番町一丁目8番15号
代表者高松市長 大西 秀人
人口415,943人(2021年4月1日現在)
職員数3,990人(2021年4月1日現在)
ホームページhttps://www.city.takamatsu.kagawa.jp/
高松市のご紹介香川県の県庁所在地である高松市は、四国の北東部、瀬戸内海に面した温暖な気候に恵まれた市です。瀬戸内海で獲れる魚介類、名物讃岐うどんなどの食べ物のほか、高松城、栗林公園、古代山城屋嶋城のある屋島、ホタルや桜で有名な塩江温泉郷など見どころも多く、海外旅行サイトでは「2020年に訪れるべき目的地TOP10」に日本で唯一選出されました。「活力にあふれ 創造性豊かな 瀬戸の都・高松」を目指して、それぞれの地域の特徴をいかした、都市的利便性と自然的環境が享受できる都市の実現に向けて取り組んでいます。
高松城跡・玉藻公園高松城跡・玉藻公園
屋島屋島

[2021年6月21日掲載]

本事例中に記載の肩書き等は取材当時のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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