岩倉市 様 IPKNOWLEDGE 文書管理システム

文書管理システムをノンカスタマイズ導入
-職員主導の運用ルール策定で高い電子決裁率を実現

愛知県岩倉市の五条川 一豊橋付近の空撮

ICT化による業務の効率化に長年取り組んできた愛知県岩倉市様。18年前に自庁開発した文書管理システムも、実は将来のパッケージ製品の標準導入を視野に入れたものでした。政府の電子決裁加速化方針案が示される中、いち早く公文書管理の電子決裁運用に取り組まれています。IPKNOWLEDGE導入から1年が経過した今回、パッケージ製品採用の狙い、導入時の工夫、そして導入効果などについてお伺いしました。

岩倉市様は、行政情報システム全体の更新計画において文書管理システムのパッケージ製品採用を決定。パッケージ標準機能を基準に運用ルールを変えるとともに、職員に事前の説明会を実施するなどIPKNOWLEDGEのノンカスタマイズ導入に取り組んだ結果、メンテナンス負荷の軽減と全庁的なシステム活用による電子決裁率70%を実現しています。

課題
  • 文書管理システムのメンテナンス負荷軽減
  • 電子決裁の導入による新しい事務運用の浸透と定着
  • 現場におけるパッケージ製品へのスムーズな移行
効果
  • パッケージ製品の導入と販売店の保守サポートによりメンテナンス負荷を軽減できた
  • 市長も電子化に前向きであったことと、運用に関する職員向け説明会やオンラインマニュアル整備等の工夫により全庁的な取り組みへの誘導に成功し、高い電子決裁率を維持できている
  • 先に更新が決まっていたグループウェアと同一ベンダーが提供する文書管理システムのため、現場が要望するメール収受連携を高い親和性で実現でき、スムーズに移行できた
インタビューにご対応いただいた皆様の集合写真
前列右から 岩倉市 井上氏、小松氏、佐藤氏
後列右から 岩倉市 渡部氏、夫馬氏、株式会社インテック 根本氏、角丸氏

岩倉市様のご紹介

岩倉市は、愛知県の北西部、濃尾平野のほぼ中央に位置する面積10.47平方キロメートルの小さいまちです。市内の北から南へ五条川が流れ、両岸を彩る約1,400本の桜並木はまちの顔となっています。また、市内には名鉄犬山線が通り、岩倉駅から名古屋駅までは特急で約11分。都市近郊でありながら豊かな自然に恵まれた、“いわくら”しやすい桜のまちです。
2018年12月1日には、だれもがいつまでも、体も心も健康で、いきいきと幸せになれるまちをみんなでつくっていくことを目指し、「健幸都市いわくら」を宣言しています。

健幸都市宣言
満開の笑顔のもと、いつまでも健やかに自分らしく暮らし続けられる幸せなまちを目指して、ここに「健幸都市いわくら」を宣言します。

  1. 食への感謝とバランスのとれた食生活
  2. 心豊かに楽しく続けられる運動習慣
  3. 五条川をはじめ身近な自然を楽しむ生活
  4. 人と地域とのきずなをつむぐまち
  5. 一人ひとりの個性を大切にする社会

いわくらしやすい 岩倉市ロゴマーク
名古屋コーチン
名古屋コーチン

新システム導入の背景

文書管理システムの更新に至った経緯についてお聞かせください

行政情報システムで運用していたグループウェアが2018年4月に更新時期を迎えるにあたり、前年度に各課の職員からなる「新情報システム検討委員会」を起ち上げました。その検討の中で、18年前に自庁開発し、数年前の検討委員会から持ち越しになっていた文書管理システムについても再検討の要望が挙がりました。

オリジナルの仕組みで自庁開発した文書管理システムは、時が経つにつれて、システム担当者にとっては、メンテナンス負荷が高く、また手慣れた担当者の人事異動によって今後の維持がより難しくなるという将来的な課題もありました。さらに、「文書管理システムでメールからの収受処理ができると便利だ」という新機能に対する要望もありました。こうしたことから、グループウェアの更新時期に合わせて文書管理システムも同時に調達できる、ベンダー製のパッケージ製品の検討を進めることになりました。

IPKNOWLEDGE採用の背景

自庁開発からパッケージ製品へ切り替えた理由をお聞かせください

1つには、職員に当時の文書管理システムに関するアンケートを実施したところ、財務会計など他のパッケージ製品と比べて満足度が低い結果になったことが挙げられます。そしてもう1つの理由は、段階的なシステム化を計画していたことです。実は18年前も最初はベンダー製のパッケージ製品を検討していました。しかし、パッケージ製品とはいえ、電子ファイルの保存も含めると大掛かりな対応が見込まれ、私たちの規模の自治体では当時は予算が合いませんでした。

そこで、まずは可能な範囲からシステム化して業務を効率化することとし、少しずつ自庁開発によるシステム化を進めてきました。1度システム化すれば紙に戻せなくなり、現場でのシステム化が推進できます。当時としては最善の選択だったと思います。将来的にはパッケージ製品へ移行することを視野に入れていましたから、今回の導入は十数年来の思いが叶ったという印象です。

IPKNOWLEDGE採用の決め手は何だったのでしょうか

プロポーザルを実施して、総合的に評価が一番高かったのがインテックさんの提案されたIPKNOWLEDGEでした。
元々のグループウェアが富士通製のためUIが見慣れていることに加えて、メール収受等の文書管理システムとの連携も丁寧に説明していただけました。説明を聞いて、私たちがやりたいことを実現できる機能が揃っていることが分かり、採用を決定しました。

インテックさんに「こういうことがやりたい」と話すと、「標準機能をこう使えばこういうことができます」「ここまでならシステムで対応できます」といったように、「機能的にできません」と切り捨てるのではなく、私たちの業務にあった運用方法や代替え案を提案してくれました。おかげでパッケージに合わせた運用方法を検討でき、ほぼノンカスタマイズで導入できました。

導入時の工夫

現場での利用を推進するためにどのような工夫をしましたか

導入前は正直、不安もありました。電子決裁の本格運用は初めてですし、当時は文書管理システムを使っていない部門もあったため、第一に職員が使用してくれるか、切り替え後の操作方法で職員が混乱したときに私たちが対処できるか、という不安がありました。

そこで、システムの構築作業と並行して、操作研修の前に運用に関する説明会を職員向けに実施しました。電子化に向けた私たちの意思を伝えるとともに、電子化のメリットを訴求して現場の理解に努めました。今回の電子決裁導入にあたっては市長も前向きであったため、システムを管理する協働安全課と文書を管理する行政課が連携し、職員全体を巻き込めたことが大きかったと思います。

ほぼカスタマイズしていないそうですが、どのように運用と擦り合わせましたか

業務にシステムを合わせようとするとカスタマイズが発生しますが、システムに業務を合わせるために「文書取扱規程」を改正しました。インテックさんや職員間で何度も対話を重ねて必要な機能範囲を絞り込み、標準機能を前提として運用ルールを決めることにこだわりました。

また、運用とシステムをつなぐ操作説明書やFAQなどのマニュアル類を職員側で作成や補記を行いオンライン形式で庁内に公開するようにしました。これらの資料は本市の職員目線で記されているため、人事異動で業務が変わっても、行政課に問い合わせることなく担当課の各職員が自分で解決できる利便性と、職員の声をもとにマニュアル類の適宜改訂が行えるメンテナンス性を実現できていると思います。

導入効果

導入から1年が経過し、現場の電子化状況はいかがですか

グループウェアと似たUIのため、職員も1か月ほどでIPKNOWLEDGEに慣れ、現在の電子決裁率は70%で推移しています。書類が山積みになっていた机の上も随分とすっきりしましたし、決裁のために市長室の前に職員が並ぶこともなくなりました。今年度で2年目に入ったことで、前年度と同じルーチンワークや既存文書を用いた効率的な文書作成でのメリットをさらに享受できると期待しています。

導入前の課題であったメンテナンス負荷はいかがですか

年度初めの人事異動に対応する負荷はあるものの、全体として旧システムよりも負荷削減できています。継続的な機能強化とともに、法令改正にも迅速に対応できます。また不明点があってもインテックさんに問い合わせればすぐに回答がもらえる点も、私たちの負荷軽減や安心感につながっています。

今後の展開

今度はどのようなシステム展開を検討されていますか

災害対策を視野に、今後はクラウド化も検討していくとともに、文書管理に続いて財務会計の電子決裁も検討していきたいと考えています。ただ今回、文書管理で高い電子決裁化率を達成できた反面、サーバのデータ量が予想以上に増大しています。メールに添付されるファイルのうち、本当に決裁に必要なファイルだけ登録するような運用面での改善も早急に考えたいと思っています。

インテックさんには、引き続き最新情報の提供をお願いします。18年前もパッケージ製品を検討したと先ほど話しましたが、その当時、富士通のSEさんが「パッケージ製品はノンカスタマイズで使うべき」と力説していたのを今もよく覚えています。当時は業務に合わせてパッケージをカスタマイズするのが当然、という考え方が主流でしたが、ようやく今、彼が言っていたノンカスタマイズの流れが来ていると実感しています。パッケージ製品を効果的に活用していくためにも、インテックさんにはこれからもいろいろとお世話になります。

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