デザインの力でeスポーツを盛り上げる!富士通創立記念eスポーツ大会の舞台裏【前編】

デザインの力でeスポーツを盛り上げる!
富士通創立記念eスポーツ大会の舞台裏【前編】



掲載日 2022年10月07日

富士通の新しいオフィスのひとつであるJR川崎タワーの26階に、eスポーツルームがオープンしました。そのこけら落としとして、今年6月に社員向けのイベント「富士通創立記念eスポーツ大会2022」が開催されました。オンラインで参加、視聴できるイベントだったため、コロナ禍ながら多くの社員が楽しみ、好評のうちに幕を閉じました。この大会の成功を陰で支えたのがデザインセンターの社員です。大会ロゴやイベントで使用するスライドのグラフィックデザイン、ムービーなどのクリエイティブ制作を手掛けて大会を盛り上げ、観戦体験の向上に一役買いました。今回は、富士通eSports部の部長を含む、eスポーツが好きなデザインセンターの社員4名が、eスポーツルームで座談会を行いました。前編では、デザインセンターにおけるこれまでのスポーツに関連した取り組みなどをご紹介します。

富士通eSports部の部員は500名以上

——— 自己紹介をお願いします。

戦略企画部 城 愛美

城: 戦略企画部でデザインセンターの組織戦略とUXデザインに携わっています。現在は大阪に住み、普段はリモートワークで仕事をしていて、時々東京や川崎に出向いています。好きなゲームはスプラトゥーンで、仕事と育児の合間に楽しんでいます!

ビジネスデザイン部 横田 奈々

横田: ビジネスデザイン部のデザイナーで、入社2年目です。これまで、製薬システムのUI/UXデザインや、インターンシップノベルティのプロジェクト企画とVIデザインなどを手がけました。好きなゲームは、Apex Legendsやボーダーランズシリーズなどです!最近ハマったのはNo Man’s Skyです。

経営デザイン部 井上 永章

井上: 経営デザイン部のノンデザイナーです。6年ほど前に富士通に転職し、通信キャリア向けの営業に携わっていました。半年ほど前にデザインセンターに異動し、現在はDXビジネス推進プラットフォームの企画などに携わっています。好きなゲームは、ストリートファイター、FIFAなど。最近スプラトゥーンにもデビューしました。

エクスペリエンスデザイン部 有馬 和宏

有馬: エクスペリエンスデザイン部でデザイナーをしています。過去にはスポーツ関連アプリのUIデザインなどを手掛け、現在は富士通PC向けアプリのUIデザインを担当しています。好きなゲームは、ストリートファイターなどの格闘ゲーム、スプラトゥーンなどです。

——— 有馬さんは富士通eSports部の部長だそうですね。

有馬: はい。私は小さいころからテレビゲームに親しんできて、いつの間にかそれがeスポーツと呼ばれるようになりました。最近では企業eスポーツが盛んで、富士通でも部を作って交流したら楽しそうだと思ったのが設立のきっかけです。また、eスポーツ分野で富士通のプレゼンスを高めるためにもチームがあったほうがよいと考えました。
活動内容はオンライン中心で、様々なジャンルのゲームタイトルを皆で楽しんでいます。定時後や週末に集まってのんびり交流しているメンバーもいれば、企業大会にエントリーして切磋琢磨している本気勢もいます。部員は500名を越えました。今日集まった4人全員が部員です。

城: 私はみんなでワイワイと遊ぶことが好きなライトプレイヤーです。eスポーツ大会も観る方が多いですね。eスポーツは観客側も熱狂できる競技性の高さがあり、会場に行かなくてもオンラインで世界中の大会を観戦できるところ、そして試合だけでなくゲームの世界観や高揚感を味わえるところが面白いと思います。

横田: 私はゲームが大好きで、平日でも退勤後3~4時間プレイしています。eスポーツは、自身の成長に向けて目標を定めたり、分析したり、苦手な部分を練習して克服したりするところにやりがいを感じますね。

井上: 部の発足前後に有馬さんや城さんと関わりができたことや、昨今のコロナ禍もあって、元々のゲーム好きが再燃しています。今はコンスタントに活動していて、社内外で交流戦をすることもあります。eSports部には活発に活動している人も、ゆるく関わっている人もいますが、活動義務がないので部員が多いのかもしれませんね。

有馬: eSports部には富士通株式会社だけでなく、グループ会社の社員も参加しています。雇用形態も様々で、地域も北から南まで日本全国の社員が距離を越えて楽しく交流しています。

デザインセンターのスポーツに関する取り組み

——— デザインセンターではこれまで、スポーツに関してどのような取り組みをしてきましたか?

城: 3DセンシングとAI技術を用いた、「AI体操採点システム」のデザインはデザインセンターが担当し、私も携わりました。国際体操連盟との共同開発で、体操の大会での競技判定に活用されていく見通しです。マーカーレスで競技者の骨格・動きをセンシングし、3Dデータ化して審判の手元の画面に表示します。従来ビデオカメラと目視で判断していた競技採点方式に加え、このシステムを導入することで、複雑な技の角度や回転数など細かな動きを360度あらゆる方向から確認でき、公平な採点に繋げます。

有馬: 現在実用化に向けて改良中です。精度はかなり向上し、対応できる体操の種目も増えています。

城: このプロジェクトに有馬さんと私が関わるなかで、リアルスポーツだけではなく、活況を呈してきたeスポーツの分野でもデジタル技術を活かすことができるのでは、という想いから「CLIP-LIVE」の企画が始まりました。

  • AI体操採点システム
  • CLIP-LIVE

——— 「CLIP-LIVE」について教えてください。

城: 「CLIP-LIVE」はデザインセンターの自主研究から始まった、eスポーツ戦況分析システムです。「どうしたらeスポーツの裾野を広げ、だれもが観戦を楽しめるようになるだろうか」という問いから、AI解析を活用し、今どんな技が出されて、どちらに有利な状況なのかという戦況をグラフィックで伝えるシステムを作りました。

有馬: 最初はデザインセンターでアイデアを出し合って、こんなシステムが作りたいとイメージ映像を作成し社内展示しました。そこでeスポーツに関心のある営業や開発チームと出会い、システム開発や社外イベント出展にまでこぎつけることができました。

横田: デザインセンターでは、このような新しい取り組みはとても歓迎されますね。社会の潮流に合った企画、個人の関心の強い企画がデザイナー主体で始まることがあり、「CLIP-LIVE」もそのような流れでスタートしたのですよね。

井上: 私は当時営業部で有志の企画活動をしていたのですが、途中で「CLIP-LIVE」と合流し、お客様とのリレーション構築や社外イベント出展に向けた各種調整などを担当しました。そしてこれが縁で、自ら希望してデザインセンターに異動することになりました。「CLIP-LIVE」は、社内をはじめ一部のお客様や個人の方々が、「富士通のeスポーツ」を知るきっかけになった製品だと思います。そしてこのシステムのお披露目の後、eSports部が設立されました。



2020年から創立記念eスポーツ大会がスタート

——— 創立記念eスポーツ大会開催の経緯を教えてください。

有馬: 富士通では従来、創立記念日に事業所内で大縄跳び大会などのイベントを行っていました。しかしコロナ禍でリアルのイベント開催が難しくなる中、eスポーツならオンラインで交流できるという理由で、2020年の創立記念日に、当時所属していた富士通エフ・オー・エム株式会社で初のeスポーツ大会を開催しました。それが成功したのをきっかけに、2021年以降、富士通グループ全体に対象を広げて開催しています。

井上: 大会の運営はeSports部がサポートしています。昨年は専用ルームもなく、機材を全部持ち寄って、配線を考えて、オンライン参加と会場参加用の配信システムをテストして、と大変でした。

有馬: 創立記念日の大会なので、主旨は「いかに多くの社員が楽しめるものにするか」でした。「これぞeスポーツ」というゲームタイトルだけでは一部の社員しか楽しめないので、多くの人がプレイしたことのあるカジュアルなゲームも取り入れました。結果、多くの参加者が集まり、なんと役員にも参加してもらえました。協力してくれた総務本部や秘書の皆さんも面白がってくれて、盛り上がったと思います。

  • 本稿は前後編になります。後編ではいよいよ、今年の創立記念eスポーツ大会の舞台裏をご紹介します。(部署名・肩書は取材当時のものになります。)


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