パフォーマンス:各ベンチマークテストの概要

富士通のUNIXサーバは、自社開発のプロセッサや最先端のサーバテクノロジーの採用により、他社を圧倒する高い性能を実現しています。
お客様のシステムにおけるパフォーマンスの指標となるよう、ベンチマークなどで優れた性能を登録しています。

本ページでは、各ベンチマークテストの概要について、ご紹介します。

Standard Performance Evaluation Corporation(SPEC)

SPEC® CPU2017

CPU/メモリ/コンパイラの性能を、整数系および浮動小数点系プログラムを用いて評価するベンチマークです。
「SPECspeed® 2017 Integer」と「SPECspeed 2017 Floating Point」は、単一ジョブの処理性能を比較するための目安となります。
「SPECrate® 2017 Integer」と「SPECrate 2017 Floating Point」は、時間あたりのスループットや処理数を見積もる目安となります。

SPECは2017年12月末にSPEC CPU2006の利用を停止し、以後はSPEC CPU2017を利用しています。詳細はSPECのWebサイトを参照してください。

SPEC CPU2006

CPU/メモリ/コンパイラの性能を、整数系および浮動小数点系プログラムを用いて評価するベンチマークです。
整数演算の性能を測る「CINT2006」、浮動小数点演算の性能を測る「CFP2006」の2種類に分かれ、処理速度を示す指標「SPECint2006」「SPECfp2006」と、一定時間に処理可能なタスク数(スループット)を示す指標「SPECint2006 Rates」「SPECfp2006 Rates」があります。

「SPECint2006」「SPECfp2006」は、バッチ処理等に代表される単一ジョブの処理性能を見積もる場合の目安となります。「SPECint2006 Rates」「SPECfp2006 Rates」は、複数ジョブを実行するシステムの処理性能を見積もる場合の目安となります。

SPECjbb®2015、SPECjbb2013

SPECjbb2015、SPECjbb2013は、Javaアプリケーションが稼働するサーバの性能を評価するために業界で標準的に使用される、SPEC(Standard Performance Evaluation Corporation)で開発されたベンチマークです。最新のJavaアプリケーションの特徴に基づいた性能指標であり、SPECjbb2005の後継となります。このベンチマーク計測モデルは、受注・配送・入出金処理・在庫管理など、実際の業務に則した処理 から構成されています。レスポンス時間に制約のない測定環境の「max-jOPS(注1)」と、レスポンス時間が制約され、実際の業務要件により近い環境の「critical-jOPS」という2つの指標で構成されます。

SPECは2014年12月にSPECjbb2013の利用を停止し、現在はSPECjbb2015を利用しています。詳細はSPECのWebサイトを参照してください。

  • 注1
    jOPS: Java Operation Per Secondの略。1秒あたりの処理件数。

SPECjbb 2005

Javaで記述されたビジネスアプリケーションが稼働するサーバの性能を評価するベンチマークです。 卸売業者向けの注文処理アプリケーションを想定しています。メモリ上にデータを持ち処理を行うため、Java性能に加えてCPUやメモリなどのハードウェア性能も評価できます。
SPECjbb2005の性能指標は、トータルスループット性能(bops)と、JVMあたりの平均の性能(bops/JVM)の2つがあります。1つの 業務を多くのCPUやメモリを使用して実行する場合は、性能指標としてbops/JVM値を使用します。複数の業務を同時に実行する場合は、性能指標としてbops値を使用します。

STREAM

STREAM

STREAMとは、メモリアクセス性能指標として使用されるベンチマークです。プロセッサがメモリにアクセスする際の持続的なメモリバンド幅を測定するものです。

The Transaction Processing Performance Council(TPC)

TPC-H

意思決定支援システムの性能を測定する業界標準ベンチマークテストです。 データウェアハウスなど、大規模データベースシステムを構築する際の性能指標の一つとして、利用されています。

SAP Standard Application Benchmarks

SAP® SD

SAP ERPに含まれる「販売管理」アプリケーションを用いたベンチマークです。平均2秒以内(注2)のレスポンスが維持/継続される「同時アクセスユーザ数」をカウントします。

  • 注2
    2009年以降の場合。2008年以前は、平均2秒以内のレスポンスが維持/継続される同時アクセスユーザ数をカウント。

Oracle E-Business Suite Standard Benchmark

Oracle E-Business Suite Standard Benchmarkは、オラクル・コーポレーションのERP基盤「Oracle E-Business Suite」を利用した環境での性能やスケーラビリティを確認します。OLTPとバッチの2種類があり、受発注処理や人事管理などビジネスで頻繁に使用されるワークロードを用いて測定します。