Why SPARC Servers
ビジネスを支えるSPARC Servers
次世代 SPARC Servers「SPARC M12」、「SPARC M10」が実現するビッグデータ・アナリティクス
これからのヒューマンセントリック時代。
従来からのワークロードに加えて、多種多様なデータの蓄積・分析処理が行われる環境下で、新しい価値創造が始まっています。一方で、現在のビジネスを継続していくことも、ICTの責務。
長年にわたって企業のシステム上に蓄積された膨大なビジネスデータは、企業の資産であり、確実な運用と厳重な保管対策が求められます。
より効果的な経営判断をするためには、今後のICT基盤は、ビジネスデータと、いわゆるビッグデータと呼ばれる多種多様で大容量なデータの両方を同時に分析する必要があります。しかし、それは今までのサーバでは実現できない、という課題があります。
富士通は、このようなニーズにお応えするサーバとして、2013年にUNIXサーバ「SPARC M10(スパーク・エムテン)」を、そして2017年に「SPARC M12(スパーク・エムトゥエルブ)」を発表しました。スーパーコンピュータやメインフレームをはじめとする富士通のテクノロジーと、OSやデータベースソフトウェアなどのオラクル・コーポレーションのテクノロジーを融合させた次世代サーバです。
ICT利用環境とサーバ技術の進化
ICTは私たちの生活を豊かにし、人々のくらしを根底から支えています。急速な変革を遂げるICT環境において、富士通は多くの先進的な技術を培い、社会に貢献してきました。ICT環境の変遷は、技術革新の歴史でもあります。
企業内のICT部門でしか使われていなかったネットワーク環境は、今や個人が日常的に使い、それに伴って、ICT環境も変化してきました。
社会インフラとして、ICTの重要性が問われ始めたコンピュータセントリックの時代、システムの安定稼働が最優先事項となり、信頼性が高く、単一性能を向上させたスケールアップサーバが出現してきました。そしてプロセッサの周波数アップやマルチプロセッサ化などの技術革新が、それを支えていました。
ネットワークセントリックの時代は、パソコンが広く普及し始め、Webやアプリケーションを使う個人が増えてきました。スループット性能が高く、分散コンピューティングを特長とするスケールアウトサーバが登場しました。
そして、アナリティクスによるインサイト(知見)を導き出すヒューマンセントリックの時代。スケールアップやスケールアウトではなしえなかった規模のデータをリアルタイムで処理するサーバが求められています。
今までのICTでは実現できないビッグデータ・アナリティクスの課題
従来のサーバシステムのメリット/デメリット
スケールアップサーバとスケールアウトサーバは、相互が補完的に成り立っているため、従来は業務の特性に合わせてサーバを使い分けていました。ここで、スケールアップとスケールアウトの特徴を整理しましょう。
スケールアップ | スケールアウト | |
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性能目標 |
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扱うデータ |
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処理内容 |
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スケールアップサーバのメリット・デメリット
トランザクション(OLTP)処理やデータベース処理に利用されるスケールアップのサーバは、1台のサーバにCPUやメモリ、ディスクなどを増設することで、単一サーバとしての性能向上が可能です。
このスケールアップサーバは、大量のCPUや、メモリを1台のサーバに増設でき、リニアな性能向上が可能であるため、高い性能や信頼性が求められるシステムのサーバとして採用されています。
しかし、将来の業務量を見越したサイジングが必要になるため、あらかじめ厳密なシステム設計を行い、スケールアップすることを考慮した高額なサーバを購入しなければなりません。さらに、1台のサーバに増設できるCPU数やメモリ容量が限界になると、それ以上のスケールアップはできず、さらに高性能なサーバに買い替える必要があります。
従来のサーバでビッグデータとビジネスデータを分析する
従来のサーバで、ビックデータとビジネスデータを分析していくことは可能なのか、考察してみましょう。
スケールアップサーバでビッグデータとビジネスデータを分析する
スケールアップサーバで、大量のデータと、データを分析するためのアプリケーションを混在させれば、スケールアップサーバに搭載される大容量のメモリ上にデータを展開させることで、大量のCPUで分析が可能となります。従来とは比較にならないほどの大量データの分析が非常に高速に行うことができ、リアルタイムな予測分析が可能になるでしょう。
しかし、日々増加するデータと、大量のデータを扱うビッグデータ分析処理を混在させると、データ量は急速に膨れ上がり、1台のスケールアップサーバに集約可能なデータ量を簡単に超過してしまいます。
スケールアウトサーバのメリット・デメリット
Webサーバやアプリケーションサーバなど、複数のサーバに負荷を分散させ、サーバ台数を増やすことでシステム全体の性能や信頼性の向上が可能です。
負荷の増加に伴ってスケールアウトサーバを増設すれば、負荷に適切なサイズのシステムを構築できます。必要な際に、サーバを増設すれば良いので、スケールアップサーバのように、高額なサーバを購入する必要はありません。
さらに、複数のサーバで構成されているため、1台のサーバが故障しても、他のサーバで補い、業務継続性を維持できます。
しかし大量のCPUやメモリを必要とする処理を、複数のサーバで処理させようとしても、処理性能はリニアに向上しません。それだけでなく、サーバ台数が増えるに連れ運用管理が煩雑になり、システムの運用管理に工数と費用を投入することになります。
スケールアウトサーバでビッグデータとビジネスデータを分析する
従来のサーバで、ビックデータとビジネスデータを分析していくことは可能なのか、考察してみましょう。
スケールアウトサーバでビッグデータとビジネスデータを分析する
多くの企業が、重要なデータを信頼性の高いスケールアップサーバで運用しています。そのため、重要なデータはスケールアップサーバに、分析システムはスケールアウトサーバに構築することになります。
しかしながら、ビッグデータの分析は、スケールアウトサーバが従来扱ってきた処理とは異なります。単純に各々のサーバに、同じデータを複製して処理させるのではなく、それぞれのサーバに異なるデータを割り当てて解析し、結果を統合する必要があります。
このため、スケールアウトサーバの数を増やしたとしても、ビッグデータの分割、各サーバへのロード、結果の統合など一連の処理を考えると、リアルタイムな分析には適していないと言えます。また、サーバ毎に異なるデータを扱うため、スケールアウトサーバならではの、同じ処理をしているから1台故障しても大丈夫、というメリットが失われてしまいます。
富士通が提案する新たな思想、「Dynamic Scaling」
これまでのビジネスを継続しながらも、且つ新たにビッグデータ・アナリティクスを活用してビジネス・イノベーションを実現するために、富士通は「Dynamic Scaling」という思想を体現するSPARC M10およびSPARC M12を開発いたしました。
ビックデータ時代のサーバ要件を結集した、Dynamic Scalingサーバ
富士通が考える、Dynamic Scalingサーバは、スケールアップの高い処理能力と、スケールアウトの拡張性を備えており、業務の特性を意識することなく、必要な時に必要なだけ処理能力の増強が可能なサーバです。業務に応じて、既存のビジネスサーバはもちろんのこと、HPC分野や、データウェアハウス、BIにも適用できる上、これらを統合し、ビッグデータ処理をリアルタイムで実現することも可能です。
従来、新規にサーバを導入する際は、業務の性能特性に合ったサーバを選択しないと処理効率が悪くなってしまうため、業務によってサーバタイプが限定されていましたが、Dynamic Scalingサーバではこのような意識は必要ありません。サーバ特性に限定されることなく、お客様の業務に合わせた処理が可能になる技術をDynamic Scalingサーバ「SPARC M12」、「SPARC M10」に搭載しています。
Dynamic Scalingの要件 | SPARC Serversの特長 |
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高い処理性能
(単体性能) |
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システム性能
(高い並列演算処理) |
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拡張性 |
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信頼性 |
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Dynamic Scalingサーバが牽引する近未来システム
アナリティクスが新たな価値領域となってきた現代において、多種多様なワークロードを瞬時に処理することで、インサイトを生み出し、より豊かな社会を築いていくことはICTの使命です。
今後の企業システムは、共存する複数のシステムにまたがる情報を、共有メモリ上でインメモリ型のアーキテクチャになっていくことで、格段に速いリアルタイム性を実現していくことでしょう。
スケールアウト、スケールアップのメリットを集約し、必要な時に必要なシステムを簡単に追加できるDynamic Scalingサーバ。
ICTの役割がこれまでとは比較にならないほど大きくなる社会で、富士通の妥協なき挑戦は続いていきます。
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