ARROWS Tab Q507/PE

掲載日 2017年7月28日



学びの場で先生も子供たちも安心して使えるように

ARROWS Tab Q507/PEは、学びの場で先生と子どもたちが安心して使えるように、教育市場向けに様々な創意工夫を施したタブレットPC「スクール・タブレット」です。

まず教育現場を理解するために、私たちデザイナーが全国の学校へ足を運び、授業の中でタブレットPCが先生方や子どもたちにどのように使用されているのか、現場で必要とされている事は何なのかを観察するところから始めました。この現場観察から得られた気づきを基に、商品開発の上流である企画から、デザイン開発・設計、お客様との接点となるプロモーションに至るまで、教育市場に向けた「スクール・タブレット」としての商品性を確立するために、携わる各部門と協働しながら開発に取り組みました。

様々な気づきの中から最も重視したことは、少々手荒に扱われても壊れない堅牢さを備えることでした。なぜなら、学校では子どもたちが取扱うため、常に落下や破損の危険が高いことが分かったからです。

まず最初に、教室の小さな机上からはみ出して落下する危険性を軽減することを目指しました。そのために設計部門と協働して内部構造や機能を精査し、正面視の縦寸法を詰めたコンパクトなプロポーションを実現しました。加えて、万一落下したとしても壊れにくくするために、正面視の四つ角を大きなアールとし、画面左右の額縁を既存のデザインよりも太くしました。これにより、画面のガラスや内部への落下時の衝撃が分散され、伝わりにくくなり、堅牢性を高めることができました。

この堅牢さに加え、机上で教科書のように斜めに把持する、壁に立掛ける、持ち運ぶ時にタブレットを数台重ねるという、観察で見られた学校ならではの使い方に相応しい機能として、滑らないグリップを背面の四隅のデザインに取り入れ、先生方や子どもたちに安心して使っていただけるようにしました。

また、プロモーション活動への取り組みとして、コンパクトなプロポーションに「スクール・レシオ」、堅牢なデザインに「スクール・フェイス」、滑らない安心には「スクール・グリップ」という名称をそれぞれに与え、商標化することで、デザインの意図を教育現場まで伝え、共感していただくことを目指しました。

サービス&プラットフォーム・デザイングループ大木 健太朗
 阿内 節志

(注)部署名・肩書は取材当時のものになります。

(左から)阿内 節志、大木 健太朗
ページの先頭へ