企業の考え方を重視した就活の先にたどり着いた、富士通という選択肢。
「人中心のデザイン」が入社の決め手

企業の考え方を重視した就活の先にたどり着いた、富士通という選択肢。「人中心のデザイン」が入社の決め手



掲載日 2021年10月18日

富士通株式会社(以下、富士通)のデザインセンターは、富士通が提供する多様なサービスやプロダクトのデザインを担い、また富士通全社に向けてデザイン思考を浸透させる活動を行う、富士通のデザイン部門です。そこではどのようなデザイナーが働いているのでしょうか。

2020年、新型コロナウイルスによるテレワークが一気に広まった時期に新卒で富士通に入社し、デザインセンターのエクスペリエンスデザイン部でUI/UXデザインなどの業務を担当してきた村島琴美氏。学生時代はどのような活動をしていたのか、富士通に入ってからどんなことに驚いたのか、仕事のやりがいは…などを聞きました。

記事のポイント

  • 「人中心のデザイン」を重視していたことが富士通入社を決めたきっかけ
  • エクスペリエンスデザイン部で富士通のスマートフォンのUI/UXのデザインを行う
  • 仕事はほぼオンラインで行うが、手厚いサポートのおかげで会社になじめている

「人中心のデザイン」が入社の決め手

村島 琴美氏
デザインセンター エクスペリエンスデザイン部所属(2021年10月時点)

——— 村島さんがデザインセンターを志望したきっかけは何だったのですか?

村島: 就職課の棚で、富士通のデザインに対する考え方が書かれた『富士通デザインフィロソフィー』『富士通ヒューマンセントリック・エクスペリエンスデザイン』の2冊の本を見つけたことが、デザインセンターを知ったきっかけです。

富士通の掲げる「ヒューマンセントリック・エクスペリエンスデザイン」とは、人にとって心地よい体験を中心に置き、サービスやプロダクトをデザインする発想のこと。人間を中心にデザインを考えるという富士通の姿勢に共感し、入社を志望するようになりました。

また、この2冊の本を読むまでの富士通のイメージは「スマホとパソコンを作っている会社」といった程度でした。でも実は、製造や物流、インフラなど幅広い分野でプロダクトを作っている企業だと知り、興味を惹かれました。

——— それはなぜだったのですか?

村島: もともと就職活動の際は行きたい業界などを特に絞ってはおらず、むしろその企業の考え方や経営理念に共感できるかどうかを優先していました。具体的には、「人に興味を向けている」、「人との関わりを大切にしている」企業なのかという点です。

私にとってデザインとは、ただかっこいいクールなものを作ることだけではなく、「ものと人との関わりを良くすること」だと思っています。人が実際にものを使うシーンを考えなければ、みんなに喜んでもらうデザインを作ることはできない、と大学での課題を通して感じていました。だからこそ、富士通が掲げる「ヒューマンセントリック」なデザインというコンセプトに共感したのです。

——— 学生時代にはどのようなことに打ち込んでいたのですか?

村島: 大学の課題に取り組むことで必死でしたね…。たとえば、産学共同研究でバングラデシュの災害問題に取り組むという課題もありました。バングラデシュには火事や水害、教育不足などいろいろな課題があります。そこで、発生した火事に対して人々がどのように対処すればよいか、啓発するためのアニメーションを制作しました。

ただ、自分が納得できるまで課題をやり続けるので、夜遅くまで大学に残っていることも多かったです。また、既に終わった課題についても、さらに修正を加えて教授からフィードバックをもらったりしていました。

そのほかには、オープンキャンパスで学部の講演会ブースを取りまとめるリーダーをしたり、運動系のサークル(バドミントン)に入ったりと、「とにかくやってみよう!」という気持ちで、経験がないことにも積極的にチャレンジしていました。



スマートフォンのUI/UXデザインワークとは

——— 新人研修ではどのようなことを学び、経験できましたか?

村島: はじめは、富士通のことや社会人の初歩的なマナーを学び、最後にグループワークで締める、という全体の導入研修を3週間ほど受けました。

加えて、SE研修を1か月受けていますが、新型コロナウイルスの影響ですべてがオンラインで実施されたため、「自分がもう社会人である」という実感を持つのに少し時間がかかったことを覚えています。

10月頃には再び全体研修を受講しました。キックオフのみ対面で実施し、残りはオンラインでのグループワークを行いました。2度目の研修は、業務の忙しさやモチベーションが人それぞれであったことと、初対面の人間ばかりだったため、最初は進めることを難しく感じました。その代わり、スケジュール管理から企画、アウトプットまでのほとんどの研修フローを自分たちで運用できたことで、非常に多くの学びがあったと思います。

——— いま現在、携わっている仕事内容と、そのやりがいにはどんなものがありますか?

村島: 私はデザインセンターのエクスペリエンスデザイン部に所属しています。この部署では富士通のサービス・製品のデザインに関わる仕事が多いのですが、そのなかで私は現在、富士通の次期スマートフォンのUI/UXデザイン制作に携わっており、アイディエーションや、ビジュアル制作のパートナー企業へのディレクション業務等を行っています。

私が携わった活動の中で印象として残っているのはスマートフォンの壁紙デザインです。昨今、画面所有率がほとんどのスマホにおいてはこれまでの壁紙という単純な役割の概念が変わってきていて、製品の購入時に端末の印象を大きく左右し、Webサイトや各種プロモーションにも使用されることが多いです。「広く消費者の目に触れるデザインを創る」という点は責任が大きいですが、その分大きなやりがいを感じています。

——— 会社全体や所属するチーム、村島さんが一緒に働く仲間はどういった雰囲気ですか?

村島: 入社して1年で感じるのは、本当に優しい方が多いということです。自分はテレワークの状況下で入社した新人ですが、みなさんに何かと気にかけていただいています。最初はけっこう不安でしたが、こまめにコミュニケーションを取っていただけていて、仕事を進めることができています。

例えば、オンラインでは雑談がしづらく同僚の方の人物像が掴みづらかったり、他部署の方との交流も浅くなってしまったりします。そこで、自分に付いてくれているトレーナーさんが定期的に2on1の面談を企画してくれています。2on1では私とトレーナーさんに加え、部署や経歴に関係なくもう一名の方が参加してくれます。こういった会によって、オンライン下でも富士通の社内の方の顔が見えてきて、業務理解や親睦が深められると感じています。



これから目指したいデザイナー像

——— 村島さんがデザイナーとして目指しているビジョンや、今後の目標にはどのようなものがあるのでしょうか。

村島: 「自分らしいデザインができるデザイナー」になりたいと思っています。デザインセンターはプロのデザイナーの方々の集まりで、それぞれのバックグラウンドや考え方も多種多様です。私は学生時代プロダクトデザインを勉強していましたが、例えばビジネスやサービス・製品とデザインのあり方を研究していたり、UIやUXの勉強を中心にしてきたデザイナーの方もいます。そしてみなさん、それぞれの道を極めようとしているのが共通点だと感じています。

この環境にいることを活かし、様々な目線を持っているデザイナーと関わりながら「自分が将来どうなりたいか」、「デザインによって何を発信したいか」といったビジョンを明確にしていくことが、私のひとまずの目標です。

——— 最後に、就活生の方へ向けてのメッセージをお願いします。

村島: 私はまだ新卒2年目ですが、富士通に入社して良かったと思っています。富士通の方々はみな、相手が新人かベテランかといった社員ごとの経験値に関係なく、相手の発言に対してきちんと耳を傾けてくれます。そしてアイデアに共感してくれたり、適切な意見、アドバイスをいただけます。

歴史のある企業であるため、もしかすると外部からは少し堅そうな印象を受けるかもしれませんが、「良い意味で予想を裏切る」自由な会社であると思っています。

「自分らしく働きたい」、「挑戦したいことがある」、「やりたいことを見つけたい」…あなたがどんな考えを持っていても大丈夫です。ぜひ、皆さんのチャレンジ精神を大切に、飛び込んできてください。

■データ

  • 所 属 :デザインセンター エクスペリエンスデザイン部(2021年10月時点)
  • 入 社 :2020年
  • 出身大学:多摩美術大学美術学部プロダクトデザイン専攻卒
    ヒトとモノの関係性を大切にしながら、プロダクトからパッケージ、映像まで総合的に学ぶ
  • 趣 味 :展示を見に行くこと、音楽
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