——— 小関さんはどのような学生時代を過ごしていたのですか?
小関: 私は筑波大学の芸術専門学群デザイン専攻の出身です。大学では情報デザインやプロダクトデザインをベースとして勉強しながら、アイデア発想手法についての研究を行っていました。また、工学部とのつながりのある研究室だったので、工学部の学生と一緒にインタラクションデザインも行っていました。
インタラクションデザインの研究では、音楽と走る列車の作品を工学部の学生とチームで制作しました。これは電車ごっこをモチーフにした参加型メディアアート作品で、ロープに入って前進すると音楽が流れ、中に入っている人数によって流れる楽器の数が増減します。このような、体験してみてなんか面白いと感じるような作品を作るのが好きでした。
あとは、つくばの地域情報をWebサイトやフリーペーパーで発信する学生団体にも所属していました。おいしいお店や面白いスポットなどを大学生や地域住民向けに発信する活動をしていて、サイトのデザインやフリーペーパー制作、また、取材や営業活動などを行っていました。振り返ると、いろいろな活動をしていた学生生活だったなと思います。
——— そんな小関さんは、どうして富士通に入社することになったのですか?
小関: 私は大学院を出ているのですが、学部生のころにも一度就活をしており、当時はメディア系企業やモビリティ業界などかなり幅広く企業を検討していました。
その後、大学院在籍時の就活で富士通に入社したいと思った大きなきっかけは、大学院1年生の夏にデザインセンターが主催するインターンシップに参加したことです。インターンシップは3週間にわたって金融系のサービスデザイン設計を行う内容でした。メンターの方にサービス設計のアドバイスをいただきながら、最終的には子どものお小遣いを使ってお金を管理する練習ができ、親子でお金の使い方を考えられるサービスを提案しました。
そのインターンシップで感じたのは、組織がとてもフラットな雰囲気であることです。これは入社した今でも感じますね。デザインセンターには「チーム」というくくりはありますが、その垣根を越えて、プロジェクトに最適なメンバーがアサインされることが多くあります。
また、デザインセンターには本当に多様なバックグラウンドを持ったデザイナーがいて、そのなかで互いの強みを理解し、尊重しながらプロジェクトを行っています。マネージャーにもすぐに声をかけられる環境で、困りごとがあればすぐに相談できます。デザイナーとして働く上でとても魅力的な環境に感じ、入社を志望するようになりました。