月周回衛星「かぐや」
月全球の立体画像作成や地質・鉱物の解明に貢献
月周回衛星「かぐや」
月や惑星の成り立ちを解明することは、太陽系の起源ひいては生命の起源を解明することにつながります。富士通は、2007年9月14日に種子島宇宙センター(注1)より打ち上げられた月周回衛星「かぐや」(注2)搭載の3次元地形カメラおよび可視近赤外域センサーを開発し、月全球にわたる高解像度の立体画像作成や地質・鉱物の解明に貢献しました。また、衛星の軌道計算の分野においても、月周回軌道への投入や軌道姿勢制御の技術実証ミッションを高度シミュレーション技術で支えてきました(2009年6月11日に月表面へ制御落下)。観測されたデータは今後も月利用の可能性調査のために利用され、将来の月面有人活動にとっても重要な情報となります。
富士通は、月周回軌道への投入計算、月周回軌道の維持、月重力場解析、観測データ処理といった地上データ処理システムの構築、および3次元地形カメラおよび可視近赤外域センサーといった搭載機器の開発を通じて、「かぐや」プロジェクトの「月の起源と進化の解明」に大きな役割を果たしました。
富士通が開発に貢献した地形カメラで撮影された月表面の画像
LISM[地形カメラ(TC)・マルチバンドイメージャ(MI)・スペクトルプロファイラ(SP)]
- 地形カメラ(TC):高解像度で月面を立体視し、全球に渡る立体的な地形を明らかにしました。
- マルチバンドイメージャ(MI):可視近赤外域の多色撮像を行い、月の地質を明らかにしました。
- スペクトルプロファイラ(SP):可視近赤外域の連続分光を行い、月の鉱物の種類を明らかにしました。
- 注1種子島宇宙センター:
種子島宇宙センターは、1969(昭和44)年に旧宇宙開発事業団の発足とともに設立された日本最大のロケット発射場です。 - 注2月周回衛星「かぐや」:
「かぐや」は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、月の起源と進化の解明のためのデータを取得すると共に、月周回軌道への投入や軌道姿勢制御技術の実証を行うことを目的として、2007年9月14日に打ち上げた月探査機です。
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