チリ ALMA電波望遠鏡
標高5,000m!過酷な環境下でリアルタイム大量データ処理を実現
チリ ALMA電波望遠鏡
※本ページのシステム構成などの情報は2013年当時のものです。
富士通は、大型電波望遠鏡で収集したデータを干渉処理する専用計算機である相関器(ACA Correlator)とLinuxサーバPRIMERGYをベースとする相関器制御システムを開発し、ALMAを支えています。
この相関器制御システムで用いるPRIMERGYは、標高5,000m、0.5気圧という過酷な環境下での運用が求められており、安定した運用を実現するため様々な取り組みを行っています。
相関器および相関器制御システム
富士通が構築する相関器と相関器制御システムは標高5,000mの山頂に設置されています。
アンテナで受信した大量のデータの相関を、リアルタイムで実行する専用のハードウェアを開発しました。この相関器は、全66基のアンテナの中で日本担当分16基のアンテナから送られてくる毎秒256GBの観測データを、フーリエ変換し、相関を取り、計算結果を相関器制御システムに送っています。その演算量は1秒当り88テラオペレーションにもなります。
過酷な環境下での運用が要求される相関器システムを安定して稼働させるため、ディスクレスシステム(注1)を採用し、また、同等高度環境下での長時間稼動テストも実施しました。さらに、故障時の速やかな対応のためにリモートメンテナンスシステムを導入するなど、様々な取り組みによりALMAを支えています。
- 注1ディスクレスシステム:
3,000mにあるOSサーバから、5,000mにあるハードディスクのない35台の計算機にOSイメージを転送し、起動しています。
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