PostgreSQLとは?
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PostgreSQLとは?

PostgreSQL(ポストグレスキューエル)は、オープンソースソフトウェア(OSS)のリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。ライセンスコストがかからないこと、世界中の技術者による知見によって開発される高品質なプログラムであること、ベンダーロックインを回避できることなど、OSSならではのメリットに加え、商用に耐えうる機能の豊富さや性能、堅牢性、拡張性を備えています。
また、OSSに適用されるライセンスの一種であるBSDライセンスに基づいたPostgreSQLライセンスを採用しており、著作権表示とライセンス条項をすべてのコピーに含めていれば、商用を含めてあらゆる目的に無償で利用できます。機能の改変や追加を行っても、そのソースコードを公開する義務はありません。このライセンスがPostgreSQLの適用範囲を広げる一因となっています。
PostgreSQLは、1986年にカリフォルニア大学バークレー校で開発されたPOSTGRESパッケージをベースに、Postgres95、PostgreSQLと名前を変えながら、30年近くにわたり開発が続けられてきました。近年では年1回のバージョンアップと、四半期に1回以上のマイナーリリースが安定して行われています。
PostgreSQLを採用するシステムは年々増えています。データベース管理システムのランキングが掲載されている「DB-ENGINES」でのランキングや、PostgreSQLに関わる企業の数の動向をみると、PostgreSQLの人気が着実に上昇していることがわかります。また、クラウドサービスにおいても、クラウドベンダー各社からPostgreSQLを活用したマネージドサービスが提供されており、運用負荷を下げながら安価にデータベースを利用できると注目されています。

PostgreSQLが多くの企業に採用される理由

商用に耐えうる機能群

PostgreSQLは、商用に適用できるデータベースの基本機能を搭載しており、これまでオンラインバックアップ、マルチスレッド、ストリーミングレプリケーションなどのエンタープライズ向けの機能を強化してきました。また、標準SQLの大半に準拠していることから他のデータベースシステムとの親和性が高く、基幹システムの商用データベースとの連携や移行がしやすくなります。さらに、業務や事業拡張に伴う、多種多様な形式のデータ(システム)と連携するための機能も備えており、IoTやビッグデータ活用を視野に入れた機能開発も進んでいます。

以下の図に、PostgreSQLの基本的な機能と特長をまとめました。

PostgreSQLの基本的な機能と特長

コミュニティーの信頼性

PostgreSQLは、PostgreSQL Global Development Groupというコミュニティーによって開発されています。組織の体制はPostgreSQLの方向性や戦略、重点テーマ、開発すべき機能などを検討・決定する「コアメンバー」、ソースコードや機能の追加など、具体的なことを検討・追加する「コミッター」、開発したい機能の提案やプログラムの投稿、他の人が投稿したプログラムの検証を行う「開発者」から成っています。メンバーは企業に所属していたり、個人的に参加したりとさまざまで、1つの企業が方向性を左右することはありません。
特筆すべきは、多くの段階を経て品質を高める開発プロセスと、そのプロセス自体の透明性です。これは、PostgreSQLコミュニティーが信頼されるために重要な点です。
開発テーマがメンバーから提案されると、PostgreSQLコミュニティーで提案内容が議論されます。そして承認されれば、次の設計段階でも提案者はPostgreSQLコミュニティーのメンバーと議論を行い、ある程度固まったらプログラムを投稿します。プログラムに対しても世界中の開発者からのレビューや指摘・質問を受けて回答・再提出することを繰り返し、品質を高めていきます。完成度が高まってくると、次のリリースに向けて採用するかどうかを決める場である「コミットフェスト」にプログラムを提出し、コミッター、レビュー担当者、コードの作成者が合意した場合のみ承認を得ることができます。このように多くの段階を経て、優れた機能とコードだけが新しいリリースに組み込まれます。
これらのプロセスにおけるやりとりは、基本的にすべてメーリングリスト上で行われ、誰でも参照できます。「オープンな場で議論する」ことが、開発の透明性を確保するための重要なルールになっています。

将来性

PostgreSQLコミュニティーは具体的なロードマップを定義していません。開発する機能は、メンバーの提案と協議によって決定されるからです。現在は、高可用性、スケールアウト、パフォーマンス、スケーラビリティーの分野において機能改善が進められようとしています。また、新しいストレージエンジンや、データ暗号化、自律機能、ツール群の強化への取り組みも行われています。

富士通のPostgreSQLへの取り組み

富士通は2003年からPostgreSQLコミュニティーに参加し、新機能の提案や障害修正、レビューの実施など、各種機能の開発に貢献してきました。現在ではPostgreSQLコミュニティーにおける「Major Sponsors(注1)」の一員となっています(2021年10月時点)。また、技術者が自身の開発機能やPostgreSQLの最新情報を語るブログも発信しています。さらに、お客様のデジタルトランスフォーメーション(DX)実現に向けて、PostgreSQLの機能をエンタープライズ向けに強化した製品「FUJITSU Software Enterprise Postgres」を提供しています。FUJITSU Software Enterprise Postgresでは、実運用で重要となる「運用のしやすさ」(高可用性、セキュリティ、運用管理)や、性能強化に取り組み、機能を拡張しています。また、同梱する周辺OSSも含めたサポートや、トレーニングコースも提供しています。

  • 注1
    PostgreSQLに対して長年にわたり、重要な貢献や持続的な貢献を提供してきた組織のことです。スポンサーシップ委員会によって選ばれます。

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富士通のウェブサイト「PostgreSQLインサイド」では、富士通の技術者による最新動向を紹介するブログや、PostgreSQLを利用するうえで知っておきたい技術情報・豆知識、およびFUJITSU Software Enterprise Postgresに関する記事を掲載しています。次版に実装予定の最新機能に関するいち早い解説や、運用に欠かせないバックアップ・リストアや監視、処理の高速化・効率化に役立つストアドプロシージャ、チューニングの勘所、周辺OSSの使い方紹介、トラブルシューティングなどの情報を提供していますので、是非ご活用ください。

2021年10月29日公開

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