PGConf.dev 2025参加レポート - PostgreSQL論理レプリケーションにおけるコンフリクトの検出と解決:技術者Blog
PostgreSQLインサイド

Ajin Cherian

Fujitsu Australia Limited
Senior Software Development Engineer

 

専門分野

  • データベース

PostgreSQL Contributor
高可用性および耐障害性システムを専門としています。PHP NonStopサーバー、オペレーティングシステム、組み込みシステム、データベースエンジニアリングに強いバックグラウンドを持つ経験豊富なシステムソフトウェア開発者であり、PostgreSQL開発への積極的な貢献により、PostgreSQLコミュニティから貢献者として正式に認められています。

Zhijie Hou

富士通南京軟件技術有限公司(FNST)
Senior Software Development Engineer

 

専門分野

  • データベース

PostgreSQL Contributor
長年にわたりデータベースカーネルの開発と保守に取り組んでいます。PostgreSQLの論理レプリケーションモジュールを専門とし、論理レプリケーションの行フィルターや並列適用機能など、PostgreSQLの機能強化と新機能への貢献により、PostgreSQLコミュニティから貢献者として正式に認められています。

本記事は、Ajin Cherian氏による「Detection and resolution of conflicts in PostgreSQL logical replication」を翻訳したものです。より正確な情報や詳細については、原文をご参照ください。

はじめに

PGConf.devとは、PostgreSQL開発者とコミュニティ運営者が一堂に会して講演・議論を行う国際カンファレンスです。一般的な技術イベントとは異なり、企業の宣伝ではなく開発者間の交流に主眼を置いているという特徴があります。

PGConf.dev 2025で、富士通の同僚であるZhijie Hou氏と共に、PostgreSQLの論理レプリケーションにおけるコンフリクト処理に関する課題と解決策について話す機会を得ました。ご参加いただけなかった方のために、私たちのプレゼンテーションの内容を共有したいと思います。このブログ記事は、Zhijie Hou氏との共同執筆です。

講演内容

私たちの講演では、PostgreSQLが論理レプリケーションでコンフリクトを検出し、解決する方法を解説しました。特に、自動化されたユーザー定義のコンフリクト解決を可能にすることを目的とした、PostgreSQL 18の今後の機能強化について重点的に説明しました。このトピックは、PostgreSQLの採用が拡大するにつれて、ますます重要になっています。

YouTubeで講演動画を見る
※こちらは英語の動画です。日本語の字幕でご覧になる場合はYouTubeの自動翻訳をご利用ください。

講演資料(表紙、アジェンダ)

結論

PGConf.devへの参加は、活気あふれるPostgreSQLコミュニティと繋がり、エコシステムの未来を形作るアイデアを共有する素晴らしい機会となりました。富士通を代表して、Zhijie Hou氏と共に現代のデータベースアーキテクチャにおいてますます重要になっているトピック、すなわち論理レプリケーションにおけるコンフリクト検出と解決について共同発表する機会に恵まれたことを嬉しく思います。
講演では、PostgreSQLにおけるコンフリクト処理の進化について、以前のバージョンの手動によるエラーが発生しやすいプロセスから、PostgreSQL 15で導入されたより堅牢でユーザーフレンドリーな機能、そしてPostgreSQL 18で予定されているエキサイティングな機能強化に至るまで、幅広く解説しました。
実際の事例、新しいコンフリクトタイプ、そして自動コンフリクト解決やデッドタプル保持といった今後予定されている機能を紹介しました。これらはすべて、論理レプリケーションの耐障害性と管理性を向上させることを目的としています。PostgreSQLにおける高可用性とマルチノードレプリケーション戦略に関する継続的な議論に貢献できたことを光栄に思います。

関連リンク

PGConf.dev 2025での講演内容については、以下をご覧ください。

2025年8月4日公開

富士通のソフトウェア公式チャンネル(YouTube)

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