サイオステクノロジー株式会社様 / 株式会社データ・アプリケーション様

ビジネスプログラムを活用し、協業への最短経路を行く

~システム全体の可用性を向上し、より高い付加価値を提供~

サイオステクノロジー株式会社(以下、サイオステクノロジー)は、前身となる「株式会社テンアートニ」と「ノーザンライツコンピュータ株式会社」の合併により2017年に発足したソリューションベンダーだ。Javaの受託開発やRed Hat Enterprise Linuxの 販売・サポート事業に長年の実績を持ち、現在は「LifeKeeper」や「DataKeeper」を始めとする事業継続・可用性向上に関わるソリューション提案を得意とする。
株式会社データ・アプリケーション(以下、データ・アプリケーション)は、1982年創業。エンタープライズ向けの統合EDI基盤「ACMSシリーズ」 をはじめとするソリューション提案を得意とし、現在はシングルプラットフォームで企業内外のデータ連携を実現するエンタープライズ・データ連携プラットフォーム「ACMS Apex」を広く展開する。
2023年、「Fujitsu Softwareビジネスプログラム(注1)」の活動を通じて出合った両社は、互いの製品連携から始まる新たな協業に向けて一歩を踏み出した。連携に至った背景やもたらされたメリット、今後の展望について、両社に聞いた。

課題
効果
課題ACMS Apexの可用性をさらに向上させ、ミッションクリティカルなシステムを運用する顧客ニーズへの対応拡大したい
効果LifeKeeperおよびDataKeeperとの組み合わせでシステム全体の可用性を向上
課題LifeKeeperおよびDataKeeper のビジネスを拡大したい
効果Fujitsu Softwareビジネスプログラムのビジネスマッチングにより、適用先のソリューションを拡大

背景

現場を知る担当者同士の出会いが、協業への第一歩に

サイオステクノロジーが開発・販売・サポートを手掛ける「LifeKeeper」「DataKeeper」は、システムの可用性を高めるHAクラスターソフトウェアだ。世界累計で8万6千ライセンス以上の販売実績を誇り、業種業界を問わず多くのシステムで活用されている。
「システムの『足回り』を担う製品だからこそ、他社との連携を大切にしています」と語るのは、サイオステクノロジー BC&CS Service Line エグゼクティブマネージャー(Sales 担当)大橋氏だ。
「製品の品質やユーザーの安心感向上のためには、監視対象のシステムをよく理解し、メーカー様やSIer様と連携していく必要があります。私たちのビジネス戦略としても、製品単体を訴求するだけではなく、ソリューションとしてのトータルな価値をお客様に提供することが大事だと考えています」(大橋氏)

サイオステクノロジー株式会社
BC&CS Service Line
エグゼクティブマネージャー(Sales 担当)
大橋晃氏

新たな連携先との出会いを求めるサイオステクノロジーは、富士通主管のビジネスコミュニティーであるFujitsu Softwareビジネスプログラム(以下、ビジネスプログラム)の活動にも精力的に参画。2023年6月、ビジネスプログラムが主催する会員向け交流イベント「名刺交換会」に参加し、同じく会員企業であるデータ・アプリケーションのACMS Apex担当者と初めて顔を合わせる機会を得た。
「実は、『ACMS Apexを含むシステム全体を冗長化したい』というご相談はお客様から何度か受けたことがありました。これまでは案件ベースで対応していたのですが、あくまで自社に閉じた個別の都度対応でした。そんな中申し込んだ『名刺交換会』にはACMS Apex担当者の方もいらっしゃると聞き、LifeKeeper、DataKeeperで協業できるのではないかとご相談を持ち掛けてみることにしたんです」(大橋氏)

ポイントと効果

システム全体の可用性を向上させ、顧客価値に応えるトータルな提案が可能に

ACMS Apexは、エンタープライズ向けのデータ連携プラットフォーム製品だ。製造・流通・金融・自治体などさまざまな業種業態におけるデータ連携基盤として、数多くの導入実績を誇る。すべてのプロセスを二重化しており、また、管理機能のクラスタ化や連携データの二重化も可能。管理サーバの障害時には瞬時に代替サーバへ切り替わるといった可用性の高い運用が得意で、ミッションクリティカルなシステム運用にも適している。
「ミッションクリティカルな運用を求められることが多いので、製品自身の可用性を高めることは当然として、その安心感をシステム全体にまで拡張できることが理想です。システムの信頼性を高める一つの選択肢として、富士通の高信頼データベース『Fujitsu Enterprise Postgres』(以下、Enterprise Postgres)との連携については従来からアピールしていました」と語るのは、データ・アプリケーション 営業本部 シニアマネージャー 豊島氏だ。ACMS Apexをはじめとする自社ソリューションをアピールするため参加した「名刺交換会」で、サイオステクノロジーから両社製品の連携検証について打診を受けたという。「元々あったACMS ApexとEnterprise Postgresの連携にLifeKeeper、DataKeeperを加えることで、さらに盤石なシステムを求めるお客様の選択肢を増やせる、と。話は非常にスムーズに進みました」(豊島氏)

株式会社データ・アプリケーション
営業本部 第1営業グループ
シニアマネージャー
豊島昌彦氏

実際の検証作業の中心となったのは、サイオステクノロジー BC&CS Service Line エグゼクティブマネージャー(Pre Sales担当)國政氏が所属するエンジニア部署とデータ・アプリケーション マーケティング本部 松原氏、黒渕氏だ。
國政氏は、「これまで案件ごとに個別対応となっていたACMS Apexを含むシステム全体の冗長化について『検証レポート』を作成し、手順書として公開することにしました」と経緯を語る。松原氏がその言葉を引き継いだ。「ACMS ApexもEnterprise Postgresも、それぞれがきちんと製品自身の可用性を担保しています。その可用性の高さを『システム全体』にまで拡張する手順を標準化できれば、ACMS Apexを導入されるお客様、あるいは製品導入を担う技術者の方にとってひとつの価値になると感じました」(松原氏)

サイオステクノロジー株式会社
BC&CS Service Line
エグゼクティブマネージャー(Pre Sales担当) 
國政充典氏
株式会社データ・アプリケーション
マーケティング本部 プロダクトマーケティンググループ
松原妙子氏
株式会社データ・アプリケーション
マーケティング本部 プロダクトマーケティンググループ
黒渕達也氏

例えば、今回の連携によって可用性向上が見込まれるのは、AWS上にACMS Apexを構築するケースだ。異なるAZ上に本番系と待機系をそれぞれ構築し、LifeKeeperで基盤からソフトウェアまでトータルに監視を行うことで、AZ障害等の基盤トラブルまでをトータルにカバーするHAクラスタ構成を組むことが可能となった。「DataKeeperを組み合わせることで、本番・待機それぞれのローカルディスクをレプリケーションし疑似的な共有ディスクのように扱えるようになります。これにより、共有ディスクを置くことが難しいクラウド環境でも容易にHAクラスタ構成の構築が可能となりました」(國政氏)

   
   < LifeKeeper for Linux 検証レポート【 ACMS Apex 編】 検証図 >

黒渕氏が、「ACMS Apexに対するお客様の可用性への要望はより高まってきています」と話を続けた。「これまでサイオステクノロジー様、富士通様、弊社の3社がそれぞれ個別に対応してきた『可用性』への取り組みが、一貫したソリューションとして提案できるようになりました。ここまでのスピード感を持ってスムーズに話が進んだのは、名刺交換会のような場で、現場の担当者同士が直に話し合えたからだと感じています」(黒渕氏)

今後の展望

ビジネスプログラムのイベントを通じたスムーズな話し合いが肝、新たな出会いにも期待

両社が加入するFujitsu Softwareビジネスプログラムは、会員企業のビジネス拡大とソフトウェア業界の発展を目指す富士通主管のビジネスコミュニティーだ。2024年3月現在約130社の会員企業が所属し、それぞれの「得意技」を生かした新ビジネス創出を目指している。

   
  

同プログラムが2023年6月に開催した会員向けイベント「名刺交換会」には、サイオステクノロジー、データ・アプリケーションを含む約200名の会員が参加した。両社の出会いのみならず、会員同士が新たな協業を進めるための「ビジネスの芽」が複数生まれており、プログラムの規模拡大に伴ってその数は増え続けている。大橋氏は、「何か新しいことを始めたいと思ったときに、まず同じ立場である現場担当者に相談できる場は貴重だと改めて感じました」と振り返った。「今回の話も、例えばまずデータ・アプリケーション様の総合窓口に問い合わせて担当者に繋いでもらって事情を説明して……という手順を踏んでいたら、ここまでスムーズには話が進まなかったと思います」(大橋氏)

ビジネスプログラムを通じた今後のビジネス展望について、大橋氏と豊島氏にうかがった。
「やはり、他会員との新たな出会いに期待していますね。LifeKeeper、DataKeeperのエンハンス・機能拡張は今後も予定しているので、マーケティングの観点などでも幅広い意見交換の場として活用させていただきたいです」(大橋氏)
「ACMS Apexも、より使いやすく時代に沿った形へのアップデートを続けています。セミナー集客支援などのプログラム支援策も活用しながら、1社だけでは成し遂げられない形の新たなビジネスの形を模索していきたいと思います」(豊島氏)

サイオステクノロジー株式会社 様

本社所在地 東京都港区南麻布2-12-3 サイオスビル
設立 2017年2月2日
代表取締役社長 喜多 伸夫
ホームページ https://sios.jp/
事業概要 HAクラスターソフトウェアやSaaS製品をはじめとする商品の開発、販売、サービス提供

株式会社データ・アプリケーション 様

本社所在地 東京都中央区八重洲2-2-1 東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー27階
設立 1982年9月27日
代表取締役社長 安原 武志
ホームページ https://www.dal.co.jp/
事業概要 企業内外のデータ連携に関するソフトウェア開発と販売およびコンサルティング

[2024年5月掲載]

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